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公開日 2023/08/24 20:24
ドルビー、iPhoneでのドルビービジョン動画撮影に関するワークショップ。国内ライヴ配信活用事例も
海外での取り組み事例も紹介
ドルビージャパンは本日8月24日、提供するハイダイナミックレンジ(HDR)映像規格「ドルビービジョン」撮影に関するメディア向け勉強会を実施。iPhoneでのドルビービジョン動画の撮影から配信まで、実際の事例を交えながら紹介した。
ドルビーの提供する、広色域で鮮明な色彩と幅広いコントラストを表現するハイダイナミックレンジ(HDR)映像フォーマット「ドルビービジョン」。同社が提供する立体音響フォーマット「ドルビーアトモス」の認知度は高まってきたが、ドルビービジョンについては「まだまだスタンダードになりきれていない」とドルビージャパンのマーケティング シニア・マネージャー金重氏は語る。
ドルビービジョンをサポートする再生機器は、各メーカーから発売されている4Kテレビやスマートフォン、タブレットなど広く行き渡っているが、その“撮影”についてはプロの手によるコンテンツがほとんど。ユーザーが発信するコンテンツ、UGC(User Generated Contents)分野においては、訴求が足りていないとしている。
実際に、2020年に発売された「iPhone 12」以降のiPhone(iPhone SE第2世代モデルを除く)や「OPPO Find X6」「Vivo X90 Pro+」「Xiaomi12S Ultra」などのスマートフォンがドルビービジョン撮影に対応し、裾野を徐々に拡大している。しかし、その技術や撮影方法については、ユーザーの認知はまだまだ限定的であるとの見方を示した。
動画の共有先である配信サイトの情勢で見ると、Facebookやインスタグラムを運営するMeta、YouTube、TikTokを運営するByteDanceが動画配信サイトの「BIG 3」と謳われている。しかし、現状でドルビービジョンで撮影した動画のアップロードに対応している大手サービスは、BIG 3からは外れ、bilibili、Weiboなど中国のサービスが先んじている状況だと金重氏は指摘する。
そのほかでは、韓国のライブコマースサービスNaver Live Shopping、インドのショート動画サービスMOJ(モジ)がドルビービジョンをサポート。日本からの利用になるとVimeo(アメリカ)の提供する配信プラットフォームを利用することで、ドルビービジョンで撮影した動画を共有することが可能だ。
同社ではプロフェッショナルによって制作されたコンテンツ以外のものを「UGC」とカテゴライズしている。スマートフォンを片手に動画共有サイトやSNSにアップするコンシューマー層によるもののほかに、プロフェッショナルとコンシューマー層の狭間である「プロシューマー」層がドルビービジョンにリーチしていくのではないかと説明している。
それを示すように、海外では2022年4月から韓国のライブコマースNaver Live Shoppingが、専用スタジオにて商品をドルビービジョンで撮影し、一般のコンシューマー層に広げていく戦略を取っている。主な販売商品が化粧品や衣料品。ネット通販では実際に手にとって見ることができず、ドルビービジョンによる色再現は非常に効果的で、ユーザーに対する重要なエクスペリエンスになっていると紹介した。
中国では、上海モーターショー2023のレポートでドルビービジョンを活用。300万〜400万規模のフォロワーを擁するインフルエンサーに、OPPO やVivoのドルビービジョン撮影に対応する端末を渡し、ドルビーアトモス音響対応車の取材動画の撮影を実施。露光設定を照明の多い会場内を基準とするか、薄暗い車室内を基準とするかといった従来フォーマットでの撮影動画と異なり、明暗差のレンジが広いドルビービジョンを用いることで、会場内や車室内を正確に表現でき、非常に好評だったという。
この他にも中国においては多数の事例があるとのこと。ユーザーへの訴求という観点からは、OPPOやVivoといったスマートフォンメーカーが主催する、ドルビービジョン対応デバイスによる映像コンテストも大きなポイントになっているという。対応デバイスのみで撮影した作例動画がユーザー層に対して大きな引きになっていると振り返った。
■観るだけで無く「撮れる」。ドルビービジョンについての認知を改めて徹底
ドルビーの提供する、広色域で鮮明な色彩と幅広いコントラストを表現するハイダイナミックレンジ(HDR)映像フォーマット「ドルビービジョン」。同社が提供する立体音響フォーマット「ドルビーアトモス」の認知度は高まってきたが、ドルビービジョンについては「まだまだスタンダードになりきれていない」とドルビージャパンのマーケティング シニア・マネージャー金重氏は語る。
ドルビービジョンをサポートする再生機器は、各メーカーから発売されている4Kテレビやスマートフォン、タブレットなど広く行き渡っているが、その“撮影”についてはプロの手によるコンテンツがほとんど。ユーザーが発信するコンテンツ、UGC(User Generated Contents)分野においては、訴求が足りていないとしている。
実際に、2020年に発売された「iPhone 12」以降のiPhone(iPhone SE第2世代モデルを除く)や「OPPO Find X6」「Vivo X90 Pro+」「Xiaomi12S Ultra」などのスマートフォンがドルビービジョン撮影に対応し、裾野を徐々に拡大している。しかし、その技術や撮影方法については、ユーザーの認知はまだまだ限定的であるとの見方を示した。
動画の共有先である配信サイトの情勢で見ると、Facebookやインスタグラムを運営するMeta、YouTube、TikTokを運営するByteDanceが動画配信サイトの「BIG 3」と謳われている。しかし、現状でドルビービジョンで撮影した動画のアップロードに対応している大手サービスは、BIG 3からは外れ、bilibili、Weiboなど中国のサービスが先んじている状況だと金重氏は指摘する。
そのほかでは、韓国のライブコマースサービスNaver Live Shopping、インドのショート動画サービスMOJ(モジ)がドルビービジョンをサポート。日本からの利用になるとVimeo(アメリカ)の提供する配信プラットフォームを利用することで、ドルビービジョンで撮影した動画を共有することが可能だ。
同社ではプロフェッショナルによって制作されたコンテンツ以外のものを「UGC」とカテゴライズしている。スマートフォンを片手に動画共有サイトやSNSにアップするコンシューマー層によるもののほかに、プロフェッショナルとコンシューマー層の狭間である「プロシューマー」層がドルビービジョンにリーチしていくのではないかと説明している。
それを示すように、海外では2022年4月から韓国のライブコマースNaver Live Shoppingが、専用スタジオにて商品をドルビービジョンで撮影し、一般のコンシューマー層に広げていく戦略を取っている。主な販売商品が化粧品や衣料品。ネット通販では実際に手にとって見ることができず、ドルビービジョンによる色再現は非常に効果的で、ユーザーに対する重要なエクスペリエンスになっていると紹介した。
中国では、上海モーターショー2023のレポートでドルビービジョンを活用。300万〜400万規模のフォロワーを擁するインフルエンサーに、OPPO やVivoのドルビービジョン撮影に対応する端末を渡し、ドルビーアトモス音響対応車の取材動画の撮影を実施。露光設定を照明の多い会場内を基準とするか、薄暗い車室内を基準とするかといった従来フォーマットでの撮影動画と異なり、明暗差のレンジが広いドルビービジョンを用いることで、会場内や車室内を正確に表現でき、非常に好評だったという。
この他にも中国においては多数の事例があるとのこと。ユーザーへの訴求という観点からは、OPPOやVivoといったスマートフォンメーカーが主催する、ドルビービジョン対応デバイスによる映像コンテストも大きなポイントになっているという。対応デバイスのみで撮影した作例動画がユーザー層に対して大きな引きになっていると振り返った。