公開日 2011/11/01 10:40
【創立50周年記念モデルレビュー(3) 】チタンとウッドのハイブリッドイヤホン・オーディオテクニカ「ATH-CKW1000ANV」
ふくよかでリッチなサウンドを実現
オーディオテクニカ創立50周年記念モデルの一つとして発表された、ハウジングにウッドケースを用いたカナル型モデル「ATH-CKW1000ANV」。強靭なチタン鍛造ボディとアルミケースを用いた「ATH-CKM1000」の限定生産版ともいえる内容であるが、Φ14mmダイナミック型ドライバーは本限定機専用設計となっている。
ボディはチタン鍛造となっており、ウッドケースの配色に合わせたブラックメタリックカラーで、粒は小さいが、ずっしりとした重みを持つ。このチタンとウッドによるハイブリッドハウジングによって不要振動を抑制し、クリアなサウンドを実現。磁気回路には高い磁力を持つパーメンジュールを用いており、低歪化に結び付けているという。
ケーブルはノイズの少ない伝送を可能とするスタッカード撚り線を採用。0.5mのショート仕様で、0.6mの延長ケーブルも付属し、取り回しも良い。アルミスリーブメタルプラグ部には50周年モデルであることを示すロゴが施される。
ベースモデルとなる「ATH-CKM1000」と比べ、先鋭で鮮やかなサウンドにややリリースのふくよかさが加わっており、豊潤な倍音成分によるゴージャスなトーンが得られる。
クラシック(レヴァイン指揮/シカゴ交響楽団『ホルスト<惑星>』)ではキレ良く粒の細やかな管弦楽器の旋律とティンパニの堂々としたリリースが際立つ。低域はどっしりとしており、楽器の音像はボトムが太く、リッチなホールトーンが味わえる。
ジャズ(オスカー・ピーターソン・トリオ『プリーズ・リクエスト』〜ユー・ルック・グット・トゥ・ミー)のピアノにおいては細くアタックがハードに感じられるが、リリースは逆に太く中低域に厚みがある。ウッドベースは弦のたわみが鮮やかで、倍音のハリ艶が強め。胴鳴りは中域の膨らみが強く、スネアと共に適度な引き締め感がある。
ポップス(『Pure〜AQUAPLUS LEGEND OF ACOUSTICS』〜運命、POWDER SNOW)のストリングスは艶良くテンションの高いハーモニーを聴かせる。ピアノのタッチは重みがあり、低域の伸びに加え、高域はキラキラとした輝き感を持つ。女性ヴォーカルはむっちりとした太い音像で、口元はシャープにハリ艶良く際立っている。May’nの「Disco☆Galaxxxy」(『If you…』)ではダンサブルなビートが強く押し出され、輪郭をソリッドに描く。ボーカルは鮮やかなキレのある描写で、音像そのものもシャープに浮かび上がる。
ロック(デイヴ・メニケッティ『MENIKETTI』〜メッシン・ウィズ・ミスター・ビッグ)ではコシのある中域を下地にしたエレキのディストーションが全体をリード。高域にかけての伸びも爽快だ。リズム隊は厚みがあり、シンバルやスネアは強く切れ込む。こちらのヴォーカルも口元を倍音で際立たせ、ボトムは厚みを出す傾向にある。
【試聴ソース】
●クラシック
・レヴァイン指揮/シカゴ交響楽団『ホルスト<惑星>』(ユニバーサル・グラモフォン:00289 477 5010)
●ジャズ
・オスカー・ピーターソン・トリオ『プリーズ・リクエスト』(ユニバーサル:UCCU-9407)
・『Pure2〜Ultimate Cool Japan Jazz〜』(F.I.X.:KIGA10)
●ポップス
・『Pure〜AQUAPLUS LEGEND OF ACOUSTICS』(F.I.X.:KIGA2)
・May’n 『If you…』(フライングドッグ:VTZL-24)
●ロック
・デイヴ・メニケッティ『MENIKETTI』(DREAM CATCHER:CRIDE35)
●ハイレゾ音源
・北村憲昭・指揮/スロバキア・フィル管弦楽団『ベートーベン:交響曲第6番』(NKB:NKB-401)ディスク2、176.4kHz/24bitファイル
ボディはチタン鍛造となっており、ウッドケースの配色に合わせたブラックメタリックカラーで、粒は小さいが、ずっしりとした重みを持つ。このチタンとウッドによるハイブリッドハウジングによって不要振動を抑制し、クリアなサウンドを実現。磁気回路には高い磁力を持つパーメンジュールを用いており、低歪化に結び付けているという。
ケーブルはノイズの少ない伝送を可能とするスタッカード撚り線を採用。0.5mのショート仕様で、0.6mの延長ケーブルも付属し、取り回しも良い。アルミスリーブメタルプラグ部には50周年モデルであることを示すロゴが施される。
ベースモデルとなる「ATH-CKM1000」と比べ、先鋭で鮮やかなサウンドにややリリースのふくよかさが加わっており、豊潤な倍音成分によるゴージャスなトーンが得られる。
クラシック(レヴァイン指揮/シカゴ交響楽団『ホルスト<惑星>』)ではキレ良く粒の細やかな管弦楽器の旋律とティンパニの堂々としたリリースが際立つ。低域はどっしりとしており、楽器の音像はボトムが太く、リッチなホールトーンが味わえる。
ジャズ(オスカー・ピーターソン・トリオ『プリーズ・リクエスト』〜ユー・ルック・グット・トゥ・ミー)のピアノにおいては細くアタックがハードに感じられるが、リリースは逆に太く中低域に厚みがある。ウッドベースは弦のたわみが鮮やかで、倍音のハリ艶が強め。胴鳴りは中域の膨らみが強く、スネアと共に適度な引き締め感がある。
ポップス(『Pure〜AQUAPLUS LEGEND OF ACOUSTICS』〜運命、POWDER SNOW)のストリングスは艶良くテンションの高いハーモニーを聴かせる。ピアノのタッチは重みがあり、低域の伸びに加え、高域はキラキラとした輝き感を持つ。女性ヴォーカルはむっちりとした太い音像で、口元はシャープにハリ艶良く際立っている。May’nの「Disco☆Galaxxxy」(『If you…』)ではダンサブルなビートが強く押し出され、輪郭をソリッドに描く。ボーカルは鮮やかなキレのある描写で、音像そのものもシャープに浮かび上がる。
ロック(デイヴ・メニケッティ『MENIKETTI』〜メッシン・ウィズ・ミスター・ビッグ)ではコシのある中域を下地にしたエレキのディストーションが全体をリード。高域にかけての伸びも爽快だ。リズム隊は厚みがあり、シンバルやスネアは強く切れ込む。こちらのヴォーカルも口元を倍音で際立たせ、ボトムは厚みを出す傾向にある。
【試聴ソース】
●クラシック
・レヴァイン指揮/シカゴ交響楽団『ホルスト<惑星>』(ユニバーサル・グラモフォン:00289 477 5010)
●ジャズ
・オスカー・ピーターソン・トリオ『プリーズ・リクエスト』(ユニバーサル:UCCU-9407)
・『Pure2〜Ultimate Cool Japan Jazz〜』(F.I.X.:KIGA10)
●ポップス
・『Pure〜AQUAPLUS LEGEND OF ACOUSTICS』(F.I.X.:KIGA2)
・May’n 『If you…』(フライングドッグ:VTZL-24)
●ロック
・デイヴ・メニケッティ『MENIKETTI』(DREAM CATCHER:CRIDE35)
●ハイレゾ音源
・北村憲昭・指揮/スロバキア・フィル管弦楽団『ベートーベン:交響曲第6番』(NKB:NKB-401)ディスク2、176.4kHz/24bitファイル