公開日 2012/08/28 11:01
デノンの高音質技術が凝縮 ー AirPlay/DLNA対応ドックスピーカー“Cocoon”を聴く
使いこなし&サウンドを徹底検証
デノンが数々の高音質技術を投入して完成させた、繭のようなデザインを採用し、ネットワーク機能にも対応したドックスピーカー“Cocoon(コクーン)”「DSD-500」。ライターの野村ケンジ氏がレビューする。
これまでのDockスピーカーになかった斬新なコンセプトとサウンド
その名のとおり、“繭”のような丸っこくて愛らしい外観を持つ、デノンの新ドックスピーカー「Cocoon」。部屋に置いたときのたたずまいはなかなかに上品で、それでいて存在感を主張しすぎない絶妙なデザインセンスは、それだけでも“欲しい”と思わせる魅力に溢れている。
しかし、「Cocoon」の魅力はなにもスタイルばかりではない。どちらかといえば、機能性や音質面でのアドバンテージの方が製品にとっての真骨頂だったりする。そう、「Cocoon」はこれまでにあったドックスピーカーとはひと味もふた味も違う、ネットワークスピーカー、いやスピーカー一体型ホームサーバーと呼ぶにふさわしい、斬新な製品コンセプトを持ち合わせているのだ。
そう、「Cocoon」には、ドックポートのほかに有線LANやWiFi(無線LAN)が搭載されていて、AirPlayやDLNAなどのフォーマットにも対応しており、iPhoneやスマートフォンから無線で音楽再生を行うことができるし、インターネットラジオなどのコンテンツを気軽に楽しむこともできる。もちろん、パソコンやNAS、PS3などからも音楽再生を行うことが可能なので、機器の設置の柔軟性やコンテンツの豊富さは特筆できるレベルだ。
さらにiPhone、Androidの両OSに対応する専用アプリも用意されており、これらを活用すれば、ソース選択や様々な音響設定などのコントロールを、手元にある使い慣れたiPhoneやスマートフォンで行うこともできる。しかも数台の「Cocoon」を導入すれば、別々の部屋に置いても同時に同じ曲を聴けるというから面白い。これまでのドックスピーカーのように、単体で完結しているモデルではなく、ネットワーク機能を最大限に活用することで、操作性もライフスタイルの幅も大いに広がるのが「Cocoon」最大の魅力といっていいだろう。
ドックスピーカーとしての機能性もしっかり持ち合わせているのも「Cocoon」ならではの特徴だ。日本語対応のディスプレイ部分をポンと押すと、収納されていたドックポートが出現。これにiPhoneやiPodを差し込むだけで、手軽に音楽再生をスタートすることができる。付属リモコンのほかに、本体右上の部分には曲再生/一時停止、ソース選択、ボリューム調整などが可能なセンサー式のタッチパネルも搭載しているので、AirPlay機能を持ち合わせていないiPod classic等はこちらを活用するのがベターだし、日々のiPhone充電をこちらで行いつつ、音楽を楽しむというのもひとつの手だろう。
もうひとつ、「Cocoon」ならではの魅力がある。それは使い始めるまでのスムーズさ、なかでもネットワーク設定に関する手軽さだ。一般的にネットワーク機能を活用する製品は、大なり小なり設定に困難なところがあり、パソコンに精通した人でもない限りあれやこれやと迷ってしまうものだが、「Cocoon」では、専用アプリを活用したセットアップシステムを用意。これを活用することで、ガイドに従い数工程の操作操作を行うだけで、スムーズにネットワークシステムの構築が可能となっている。こういったユーザーフレンドリーさも、うれしいかぎりだ。
さて肝心の音質はというと、これがなかなかに小気味よい、それでいて一体型とは思えない雄大な広がり感を持つ印象的なサウンドを聴かせてくれた。音数こそ決して多くはないものの、丁寧で豊かな音色傾向のため、女性ヴォーカルなどはとても心地よい歌声を披露してくれる。いっぽうで、ジャズやハードロックなどもリズミカルな演奏を楽しませてくれるなど、音楽ジャンルに関してはなかなかのオールマイティさも持ち合わせている。これは何気にうれしいところ。ふと遊びに来た友人のiPhoneで、普段聴かないようなジャンルの音楽を再生しても、「なかなかいい音だね」と好評を得られるはずだ。
このように「Cocoon」は、単に無線LANやAirPlayが活用できるというだけでなく、便利に手軽に音楽を楽しむという、スマートなライフスタイルをも提供してくれるインテリジェントな製品だ。「ドックスピーカーが欲しいけどどれが良いか分からない」「ネットワークオーディオには興味があるけれども敷居が高くて」などと考えている人には、是非ともオススメしたい。これ1台で、オーディオライフが大きく進化してくれることを保証しよう。
◆野村ケンジ プロフィール
ホームシアターやヘッドホン、音楽関連、カーAVなどの記事を中心に執筆活動を展開している。100インチスクリーン+TADスピーカーで6畳間極小ホームシアターを実践。さらに現在はステレオと7.1chの同居計画が進行中。好きなクルマはアルファ・ロメオなどのイタフラ系。
これまでのDockスピーカーになかった斬新なコンセプトとサウンド
その名のとおり、“繭”のような丸っこくて愛らしい外観を持つ、デノンの新ドックスピーカー「Cocoon」。部屋に置いたときのたたずまいはなかなかに上品で、それでいて存在感を主張しすぎない絶妙なデザインセンスは、それだけでも“欲しい”と思わせる魅力に溢れている。
しかし、「Cocoon」の魅力はなにもスタイルばかりではない。どちらかといえば、機能性や音質面でのアドバンテージの方が製品にとっての真骨頂だったりする。そう、「Cocoon」はこれまでにあったドックスピーカーとはひと味もふた味も違う、ネットワークスピーカー、いやスピーカー一体型ホームサーバーと呼ぶにふさわしい、斬新な製品コンセプトを持ち合わせているのだ。
そう、「Cocoon」には、ドックポートのほかに有線LANやWiFi(無線LAN)が搭載されていて、AirPlayやDLNAなどのフォーマットにも対応しており、iPhoneやスマートフォンから無線で音楽再生を行うことができるし、インターネットラジオなどのコンテンツを気軽に楽しむこともできる。もちろん、パソコンやNAS、PS3などからも音楽再生を行うことが可能なので、機器の設置の柔軟性やコンテンツの豊富さは特筆できるレベルだ。
さらにiPhone、Androidの両OSに対応する専用アプリも用意されており、これらを活用すれば、ソース選択や様々な音響設定などのコントロールを、手元にある使い慣れたiPhoneやスマートフォンで行うこともできる。しかも数台の「Cocoon」を導入すれば、別々の部屋に置いても同時に同じ曲を聴けるというから面白い。これまでのドックスピーカーのように、単体で完結しているモデルではなく、ネットワーク機能を最大限に活用することで、操作性もライフスタイルの幅も大いに広がるのが「Cocoon」最大の魅力といっていいだろう。
ドックスピーカーとしての機能性もしっかり持ち合わせているのも「Cocoon」ならではの特徴だ。日本語対応のディスプレイ部分をポンと押すと、収納されていたドックポートが出現。これにiPhoneやiPodを差し込むだけで、手軽に音楽再生をスタートすることができる。付属リモコンのほかに、本体右上の部分には曲再生/一時停止、ソース選択、ボリューム調整などが可能なセンサー式のタッチパネルも搭載しているので、AirPlay機能を持ち合わせていないiPod classic等はこちらを活用するのがベターだし、日々のiPhone充電をこちらで行いつつ、音楽を楽しむというのもひとつの手だろう。
もうひとつ、「Cocoon」ならではの魅力がある。それは使い始めるまでのスムーズさ、なかでもネットワーク設定に関する手軽さだ。一般的にネットワーク機能を活用する製品は、大なり小なり設定に困難なところがあり、パソコンに精通した人でもない限りあれやこれやと迷ってしまうものだが、「Cocoon」では、専用アプリを活用したセットアップシステムを用意。これを活用することで、ガイドに従い数工程の操作操作を行うだけで、スムーズにネットワークシステムの構築が可能となっている。こういったユーザーフレンドリーさも、うれしいかぎりだ。
さて肝心の音質はというと、これがなかなかに小気味よい、それでいて一体型とは思えない雄大な広がり感を持つ印象的なサウンドを聴かせてくれた。音数こそ決して多くはないものの、丁寧で豊かな音色傾向のため、女性ヴォーカルなどはとても心地よい歌声を披露してくれる。いっぽうで、ジャズやハードロックなどもリズミカルな演奏を楽しませてくれるなど、音楽ジャンルに関してはなかなかのオールマイティさも持ち合わせている。これは何気にうれしいところ。ふと遊びに来た友人のiPhoneで、普段聴かないようなジャンルの音楽を再生しても、「なかなかいい音だね」と好評を得られるはずだ。
このように「Cocoon」は、単に無線LANやAirPlayが活用できるというだけでなく、便利に手軽に音楽を楽しむという、スマートなライフスタイルをも提供してくれるインテリジェントな製品だ。「ドックスピーカーが欲しいけどどれが良いか分からない」「ネットワークオーディオには興味があるけれども敷居が高くて」などと考えている人には、是非ともオススメしたい。これ1台で、オーディオライフが大きく進化してくれることを保証しよう。
◆野村ケンジ プロフィール
ホームシアターやヘッドホン、音楽関連、カーAVなどの記事を中心に執筆活動を展開している。100インチスクリーン+TADスピーカーで6畳間極小ホームシアターを実践。さらに現在はステレオと7.1chの同居計画が進行中。好きなクルマはアルファ・ロメオなどのイタフラ系。