公開日 2014/03/24 11:05
パイオニア「DJE-2000」「DJE-1500」レビュー - “DJ向け”ハイブリッド型イヤホンの実力は?
パイオニアの新製品「DJE-2000」「DJE-1500」は特に「DJ用」を謳ったイヤホンだ。屋内外の様々な環境でプレイの準備や楽曲の制作を行う彼らのために、曲のビートを把握しやすい低音とクリアな中高音を重視したチューニングを施すと同時に、装着性や遮音性も高めてある。
上位モデル「DJE-2000」(実売予想33,000円前後)は「ハイブリッド2ウェイドライバー方式」を採用。低音用にダイナミック型、中高音用にバランスドアーマチュア型のドライバーを搭載。それぞれの帯域の再現性に強みを持つドライバーによる2ウェイ構成とハウジング内部構造の最適化によって、チューニングの到達度を高めている。
一方「DJE-1500」(実売予想18,000円前後)は9.4mm径ダイナミック型ドライバー1発の構成。しかしこちらは「セラミックパウダーコーティング複合素材振動板」等で音質を向上させている。
装着の確実性と快適性もDJイヤホンには欠かせない要素だ。両モデル共に耳の上にケーブルを回す耳掛けスタイルの装着で確実性を確保。ケーブルの耳掛け部分は形状記憶樹脂と軟質樹脂で、肌触りもよく柔軟にフィットする。
またDJE-1500はハウジング回転機構を搭載。耳掛けではなくケーブルを下に垂らすノーマルなスタイルでも装着できる。なおケーブルはMMCX端子による脱着式。
外出中の作業時には、周りの音に埋もれさせずに音をモニタリングできるだけの遮音性も必要だ。これについては耳の内側に柔らかく密着するコンプライのソフトフォームイヤーピースを付属させることで確保。特にDJE-2000は3サイズの付属でフィットに万全を期している。
まずはDJE-2000でPerfume「Enter the Sphere」から聴いてみると意外にも、このようなハードなエレクトロを聴いてもゴツゴツバキバキとした感じは強くは出さない。
例えばベースだと、ガツンとしたアタックは控えめで、その分だけ太さや厚みの印象が強まっている。「曲のビートを把握しやすい低音」といっても様々なアプローチがあると思うが、本機の場合は低音のアタックではなくボディをしっかりと出すことで、それを実現しているようだ。
また高音についてもその出し方は鋭利すぎず、例えばシンセの歪みのエッジ感も少し和らげる印象。総じて、聴いていても疲れにくそうな音調で、おそらくDJの長時間の作業にも配慮してのチューニングだろう。
対してDJE-1500はそれと比べるとエッジが強く、ハードエレクトロのシンセにしてもロックのギターにしても、ザクッと荒い感触の表現に長ける。バスドラムなどの低音も、厚みや太さよりも、すかっとっした抜けの良さが印象的だ。音楽制作用として音調が整っているのはDJE-2000だが、暴れた迫力もほしいという方にはこちらが向いているかもしれない。
両機は述べてきたようにDJ向けに開発されているが結果、装着感など普段使いのリスニング用としての適正も得ている。作る側だけではなく聴く側の音楽ファンもチェックするに値するイヤホンだ。
上位モデル「DJE-2000」(実売予想33,000円前後)は「ハイブリッド2ウェイドライバー方式」を採用。低音用にダイナミック型、中高音用にバランスドアーマチュア型のドライバーを搭載。それぞれの帯域の再現性に強みを持つドライバーによる2ウェイ構成とハウジング内部構造の最適化によって、チューニングの到達度を高めている。
一方「DJE-1500」(実売予想18,000円前後)は9.4mm径ダイナミック型ドライバー1発の構成。しかしこちらは「セラミックパウダーコーティング複合素材振動板」等で音質を向上させている。
装着の確実性と快適性もDJイヤホンには欠かせない要素だ。両モデル共に耳の上にケーブルを回す耳掛けスタイルの装着で確実性を確保。ケーブルの耳掛け部分は形状記憶樹脂と軟質樹脂で、肌触りもよく柔軟にフィットする。
またDJE-1500はハウジング回転機構を搭載。耳掛けではなくケーブルを下に垂らすノーマルなスタイルでも装着できる。なおケーブルはMMCX端子による脱着式。
外出中の作業時には、周りの音に埋もれさせずに音をモニタリングできるだけの遮音性も必要だ。これについては耳の内側に柔らかく密着するコンプライのソフトフォームイヤーピースを付属させることで確保。特にDJE-2000は3サイズの付属でフィットに万全を期している。
まずはDJE-2000でPerfume「Enter the Sphere」から聴いてみると意外にも、このようなハードなエレクトロを聴いてもゴツゴツバキバキとした感じは強くは出さない。
例えばベースだと、ガツンとしたアタックは控えめで、その分だけ太さや厚みの印象が強まっている。「曲のビートを把握しやすい低音」といっても様々なアプローチがあると思うが、本機の場合は低音のアタックではなくボディをしっかりと出すことで、それを実現しているようだ。
また高音についてもその出し方は鋭利すぎず、例えばシンセの歪みのエッジ感も少し和らげる印象。総じて、聴いていても疲れにくそうな音調で、おそらくDJの長時間の作業にも配慮してのチューニングだろう。
対してDJE-1500はそれと比べるとエッジが強く、ハードエレクトロのシンセにしてもロックのギターにしても、ザクッと荒い感触の表現に長ける。バスドラムなどの低音も、厚みや太さよりも、すかっとっした抜けの良さが印象的だ。音楽制作用として音調が整っているのはDJE-2000だが、暴れた迫力もほしいという方にはこちらが向いているかもしれない。
両機は述べてきたようにDJ向けに開発されているが結果、装着感など普段使いのリスニング用としての適正も得ている。作る側だけではなく聴く側の音楽ファンもチェックするに値するイヤホンだ。