公開日 2014/11/17 11:00
ディーガでブルーレイも放送も“4K"に生まれ変わる! 「BRW1000」レビュー
【特別企画】
豊富な“4K"機能を搭載するパナソニックのディーガに、魅力的な仲間が加わった。今秋に発表・発売された新シリーズは、ミドル・エントリークラスでありながら、4K/30pアップコンや4K動画・静止画の保存、再生に対応するなど、来たるべき4Kの本格時代を見据えた先進のモデルに仕上がっている。
BDレコーダーにおける最新トレンドが“4K"
パナソニックのディーガは、高画質な長時間録画、快適かつスピーディーな操作と高いマルチタスク性能、そして多彩なスマホ連携など、優れた機能をどこよりも早く取り込み、録画機のトレンドを作り続けてきた業界のトップランナーだ。そんなディーガがいま最も積極的に取り組んでいるテーマが“4K"である。今回取り上げる最新ディーガ「DMR-BRW1000(以下BRW1000)」は、その開発姿勢が如実に反映されたモデルに仕上がっている。
クラス初の4K/30p出力。W超解像技術も初採用!
職業柄、様々なメーカーの視聴室を訪れることが多いのだが、おおよそ決まってBD再生のレファレンスに使われているのが、実はディーガラインアップの頂点に君臨するDMR-BZT9600なのだ。
そんな一目置かれるディーガの高画質は「原画忠実」という不変の画質思想を軸に、磨き上げられた独自の信号処理とそれを司るLSIの「ユニフィエ」により支えられている。本機BRW1000はもちろん、同時に発表・発売された兄弟モデルのDMR-BRZ2000/BRZ1000/BRW500にもBZT9600と同じ最新世代のユニフィエが採用され、地デジからBDソフトまで、さまざまなソースをダイレクトに4K化する「4Kダイレクトクロマアップコンバート」を搭載する。
何よりも嬉しいのは、先の新モデル群は「4K/24p」だけでなく、新たに「4K/30p」出力に対応したことだ。現在放送されている放送の一部コンテンツは30pで収録された作品も少なくなく、しかも4K/30p出力はミドル・エントリークラスのBDレコーダーでは“初"の仕様なのだ。
新モデル群の高画質機能でもう一つ特筆したいのが「W超解像技術」だ。画像の輪郭部に対して、従来までの“輝度成分"に加え、“色成分"を含めた両面から超解像処理を適用できるようになった。高精度なクロマアップサンプリング技術と合わせて色キレに優れる鮮鋭な輪郭を再現。地デジなどのような、圧縮率の高いコンテンツにより効果を発揮する。
高画質な4K映像を描写。頼もしい“4K再生機"だ
BRW1000の画質は、同社の最新4KテレビであるAX900や春モデルのAX800、筆者レファレンスの2Kテレビなど様々な機器で視聴したが、その再生描写はBZT9600の系譜に連なると表現して良い。輸入盤BD『Samsara』の1シーンを4K/24p出力すると、画面全体が精密に描写され、情報量の多さに思わず目を奪われる。チャプター4の砂絵のシーンでは、本機の描写力が遺憾なく発揮される。有り体に言えば、ベールが一枚剥がれたような、ディーガの4K映像にはそんな透明感がある。
もちろん、映画BDでもそれは健在だ。『007/スカイフォール』のチャプター25。映画フイルムの質感そのものまで再現するかのような、圧倒的なタッチで描き切る。これほど頼もしいブルーレイプレーヤーは他に無い。
4K動画・静止画を保存再生できる機能も搭載!
BRW1000における「4K機能」はアップコンバートだけでは無い。同社ウェアラブルカメラ「HX-A500」やミラーレス一眼「DMC-GH4」などで撮影した4K動画や4K静止画をBRW1000にそのまま取り込み、再生できる機能を備える。またファイル共有サーバー機能を使えば、ディーガに保存した4KデータをPC画面上で簡単に共有することもできるのだ。筆者自身、HX-A500やDMC-GH4に触れ“4Kムービー撮影熱"が高まっているだけに、PCだけではない、手軽な保存・再生のツールが増えることは大いに歓迎したい。
“4K"をキーワードに高画質なBD再生と動画・静止画連携を盛り込んだBRW1000。4K時代を先取りするAVファンの期待に応えるモデルと言えるだろう。
【製品情報】
DMR-BRW1000 ¥OPEN
●チューナー:地上・BS・110度CS×2 ●内蔵HDD:1TB SPEC ●主な入出力端子:HDMI出力×1、コンポジット映像×1、ア
ナログ音声LR×1、USB×2、LAN×1、SDカードスロット×1 ●消費電力:約20W(待機時0.01W) ●年間消費電力量: 18.2kWh/年 ●外形寸法:430W×41.5H×179Dmm ●質量:約2.1kg