公開日 2018/04/25 08:58
ラックスマンのラズパイオーディオ「AUDIO OSECHI BOX」“次の重箱” はコレ!『CDトランスポート』を開発中
海上忍のラズパイ・オーディオ通信(44)
■AUDIO OSECHI BOXの「次の重箱」が登場
3月6日に実施した我らがワンボードオーディオコンソーシアムの技術説明会には、予想を大きく超える反響があった。そこで初披露となったラックスマンの「AUDIO OSECHI BOX(関連ニュース)」は、DACチップにTI/BurrBrownのPCM5122を採用、内部にクロックとして44.1kHz系と48kHz系のオシレーター2基を搭載するほか、外部クロック入力にも対応するという念の入れよう。
シリーズレギュレーターを採用した電源回路など、ラックスマンの技術と知見も惜しむことなく投入され、Raspberry Pi/シングルボードコンピュータをコアとするオーディオ機器のあり方に一石を投じたことは確かだろう。
反響の大きさに気をよく(?)した我々は、次なるアイデアを実行に移すことにした。それは、ファイル/ストリーミング再生が中心のワンボードオーディオではあまり顧みられることがない「ディスク再生」だ。Raspberry Pi 3とDAC部を内包する「JU-001」とUSB接続して使用するCDトランスポートを開発し、その再生を担うソフトウェアをあわせて用意することにしたのだ。
このタイミングで発表されていない試作機の情報を明らかにするということは……そう、4月28日(土)と29日(日)の2日間にわたり東京・中野サンプラザで開催される「春のヘッドフォン祭 2018」(主催:フジヤエービック)で展示することが決定された。もちろん試聴も大歓迎、6F/チェリッシュのラックスマンブースにて読者諸兄およびオーディオ業界関係者の来訪をお待ちしている。
■MPDと連携して動作するCDトランスポート
なぜ外部の人間である筆者が試作機の情報を扱っているかだが、この「AUDIO OSECHI BOX」というプロダクトの特殊性を説明しないことにはご理解いただけないかもしれない。
一般的にオーディオ機器の開発といえば、音質に対する影響が大きいハードウェアに重きが置かれる。デジタルの時代では「ファームウェア」という形でソフトウェアが入り込み、大きな役割を担っているが、SoCなどの中核を担うIC群と表裏一体の関係であり切り離せない。
Linuxなどのオープンソースソフトウェアを利用すれば、制御系からアプリケーションレベルまで開発することも可能だが、生産台数が少ないHi-Fiオーディオ機器の場合、必要なソフトまですべて込みの「モジュール」を外部調達するほうが安くて確実という現実もある。
しかし、Raspberry Pi/シングルボードコンピュータをコアとするオーディオシステムの場合、システム全体を容易に入れ替えできる。ディストリビューションという形で独立して存在するシステムを利用するので、ハードウェアとソフトウェアの開発を完全に分離することができるのだ。
3月6日に実施した我らがワンボードオーディオコンソーシアムの技術説明会には、予想を大きく超える反響があった。そこで初披露となったラックスマンの「AUDIO OSECHI BOX(関連ニュース)」は、DACチップにTI/BurrBrownのPCM5122を採用、内部にクロックとして44.1kHz系と48kHz系のオシレーター2基を搭載するほか、外部クロック入力にも対応するという念の入れよう。
シリーズレギュレーターを採用した電源回路など、ラックスマンの技術と知見も惜しむことなく投入され、Raspberry Pi/シングルボードコンピュータをコアとするオーディオ機器のあり方に一石を投じたことは確かだろう。
反響の大きさに気をよく(?)した我々は、次なるアイデアを実行に移すことにした。それは、ファイル/ストリーミング再生が中心のワンボードオーディオではあまり顧みられることがない「ディスク再生」だ。Raspberry Pi 3とDAC部を内包する「JU-001」とUSB接続して使用するCDトランスポートを開発し、その再生を担うソフトウェアをあわせて用意することにしたのだ。
このタイミングで発表されていない試作機の情報を明らかにするということは……そう、4月28日(土)と29日(日)の2日間にわたり東京・中野サンプラザで開催される「春のヘッドフォン祭 2018」(主催:フジヤエービック)で展示することが決定された。もちろん試聴も大歓迎、6F/チェリッシュのラックスマンブースにて読者諸兄およびオーディオ業界関係者の来訪をお待ちしている。
■MPDと連携して動作するCDトランスポート
なぜ外部の人間である筆者が試作機の情報を扱っているかだが、この「AUDIO OSECHI BOX」というプロダクトの特殊性を説明しないことにはご理解いただけないかもしれない。
一般的にオーディオ機器の開発といえば、音質に対する影響が大きいハードウェアに重きが置かれる。デジタルの時代では「ファームウェア」という形でソフトウェアが入り込み、大きな役割を担っているが、SoCなどの中核を担うIC群と表裏一体の関係であり切り離せない。
Linuxなどのオープンソースソフトウェアを利用すれば、制御系からアプリケーションレベルまで開発することも可能だが、生産台数が少ないHi-Fiオーディオ機器の場合、必要なソフトまですべて込みの「モジュール」を外部調達するほうが安くて確実という現実もある。
しかし、Raspberry Pi/シングルボードコンピュータをコアとするオーディオシステムの場合、システム全体を容易に入れ替えできる。ディストリビューションという形で独立して存在するシステムを利用するので、ハードウェアとソフトウェアの開発を完全に分離することができるのだ。
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