公開日 2018/12/11 06:00
“音も最高、スペックも最高” のAKM新フラグシップDAC「AK4499」。そのサウンドは数段上の高みに至った
【特別企画】開発者インタビューも
ハイレゾ時代の到来とともに、デジタルオーディオの核となるDACチップに高い関心が寄せられている。特にUSB-DACやDAPなど、新製品が登場する度にその注目点としてどのブランドのDACチップを積んでいるかが、評価のポイントとなって久しい。
もちろんDACチップで音質の優劣や製品そのものの善し悪しが決まるわけではないが、数多あるデジタルオーディオ製品の中から、購入のきっかけに結び付く一つの指標であることは確かだ。
そうした昨今のDACチップ事情において、国内企業として果敢に挑んでいるのが旭化成エレクトロニクス、AKMだ。現在同社のフラッグシップとなるDACチップ「AK4497」は、最高768kHz/32bit・PCM&22.4MHz・DSDに対応した、現在最高水準のスペックを有する。そしてこの冬、AK4497のさらに上を行く新フラッグシップモデル「AK4499」が誕生した。
■AKMのDACチップを振り返る
AKMのDACチップ開発の歴史は古く、1989年にはΔΣDACを製品化。当初はBtoBでDACチップ開発を行っていたため、AKMの名はそれほど浸透していなかった。そして1998年にはオーディオ特性の優れた高音質追求の第1世代となる120dB・DACを世に送り出す。
続く第2世代は2007年にリリースした32bitプレミアムDACであるが、この世代の代表的な製品が2013年に誕生した「AK4495S」だろう。384kHz/32bit・PCM&5.6MHz・DSD対応と、当時のハイレート対応DACチップの代表的なものとなっている。このあたりになるとAKMの名前も広く浸透し、市場での存在感は高まってきていた。さらにこの流れを推し進めたのが2014年の第3世代モデル「AK4490」だ。
このとき、AKMでは持てる技術をブラッシュアップして、オーディオの世界で音質でも特性でも最高のものを作ろうというプロジェクトが立ち上がる。高音質を実現するためにアーキテクチャー・コアテクノロジー・キーフィーチャーをより高め、音質・技術・感性の点で先進的なオーディオ用LSIを作り出す。その高い水準に達したプロダクトに対して与えた称号が『VELVET SOUND』である。
AK4490では11.2MHz・DSDへの対応や、全高調波歪率、いわゆる歪みの低減。さらにΔΣモジュレーター由来のノイズを低減するOSRダブラー、5種類のデジタルフィルターの実装など、多くのアップデートを実施。それまでよりも多くのブランドの製品にAK4490が採用されていった。
■究極のDACチップ “VELVET SOUND | VERITA”「AK4497」が登場
そして2016年。進化はより深まり、世代も第3+世代へ突入。現在のVELVET SOUNDフラッグシップモデルである「AK4497」が送り出されたのである。新たなオーディオ専用のLSIプロセスの導入と22.4MHz・DSDへの対応、S/N比は128dB、全高調波歪率も-116dBという高いスペック水準を達成。5V電圧出力DACとして、そしてAKMとしても歴代最高レベルの音質を誇る、究極のDACチップとなっていたのである。
これまでAKMでは電圧出力型DACだけを手掛けていたが、一方で現在主流のDACチップは電流出力型DACが中心だ。違いについては後述するが、多くのオーディオメーカーでは、自社の音作りを反映しやすい電流出力型のDACチップを選択する傾向が強い。AKMとしてもAK4497の次に来るフラッグシップモデルを検討する中で、音質だけでなくスペック値としても最高のものを作り出す、という強い思いを持っていた。
■音質だけでなく圧倒的な高スペックも実現した「AK4499」
こういった様々な検討の中で、AKM史上初めての電流出力型DAC開発が進められ、この度発表された「AK4499」が誕生するに至ったのである。
VELVET SOUNDの称号を受け継いだ、新たなフラッグシップDACであるAK4499は、4基のDACを内包しており、これらをすべて接続したMONOモード時は、S/N比が140dB、高調波歪率が-124dBという驚異的な数値を達成。ライバルモデルとの比較でも圧倒的な優位性を誇るスペックを実現している。
もちろんDACチップで音質の優劣や製品そのものの善し悪しが決まるわけではないが、数多あるデジタルオーディオ製品の中から、購入のきっかけに結び付く一つの指標であることは確かだ。
そうした昨今のDACチップ事情において、国内企業として果敢に挑んでいるのが旭化成エレクトロニクス、AKMだ。現在同社のフラッグシップとなるDACチップ「AK4497」は、最高768kHz/32bit・PCM&22.4MHz・DSDに対応した、現在最高水準のスペックを有する。そしてこの冬、AK4497のさらに上を行く新フラッグシップモデル「AK4499」が誕生した。
■AKMのDACチップを振り返る
AKMのDACチップ開発の歴史は古く、1989年にはΔΣDACを製品化。当初はBtoBでDACチップ開発を行っていたため、AKMの名はそれほど浸透していなかった。そして1998年にはオーディオ特性の優れた高音質追求の第1世代となる120dB・DACを世に送り出す。
続く第2世代は2007年にリリースした32bitプレミアムDACであるが、この世代の代表的な製品が2013年に誕生した「AK4495S」だろう。384kHz/32bit・PCM&5.6MHz・DSD対応と、当時のハイレート対応DACチップの代表的なものとなっている。このあたりになるとAKMの名前も広く浸透し、市場での存在感は高まってきていた。さらにこの流れを推し進めたのが2014年の第3世代モデル「AK4490」だ。
このとき、AKMでは持てる技術をブラッシュアップして、オーディオの世界で音質でも特性でも最高のものを作ろうというプロジェクトが立ち上がる。高音質を実現するためにアーキテクチャー・コアテクノロジー・キーフィーチャーをより高め、音質・技術・感性の点で先進的なオーディオ用LSIを作り出す。その高い水準に達したプロダクトに対して与えた称号が『VELVET SOUND』である。
AK4490では11.2MHz・DSDへの対応や、全高調波歪率、いわゆる歪みの低減。さらにΔΣモジュレーター由来のノイズを低減するOSRダブラー、5種類のデジタルフィルターの実装など、多くのアップデートを実施。それまでよりも多くのブランドの製品にAK4490が採用されていった。
■究極のDACチップ “VELVET SOUND | VERITA”「AK4497」が登場
そして2016年。進化はより深まり、世代も第3+世代へ突入。現在のVELVET SOUNDフラッグシップモデルである「AK4497」が送り出されたのである。新たなオーディオ専用のLSIプロセスの導入と22.4MHz・DSDへの対応、S/N比は128dB、全高調波歪率も-116dBという高いスペック水準を達成。5V電圧出力DACとして、そしてAKMとしても歴代最高レベルの音質を誇る、究極のDACチップとなっていたのである。
これまでAKMでは電圧出力型DACだけを手掛けていたが、一方で現在主流のDACチップは電流出力型DACが中心だ。違いについては後述するが、多くのオーディオメーカーでは、自社の音作りを反映しやすい電流出力型のDACチップを選択する傾向が強い。AKMとしてもAK4497の次に来るフラッグシップモデルを検討する中で、音質だけでなくスペック値としても最高のものを作り出す、という強い思いを持っていた。
■音質だけでなく圧倒的な高スペックも実現した「AK4499」
こういった様々な検討の中で、AKM史上初めての電流出力型DAC開発が進められ、この度発表された「AK4499」が誕生するに至ったのである。
VELVET SOUNDの称号を受け継いだ、新たなフラッグシップDACであるAK4499は、4基のDACを内包しており、これらをすべて接続したMONOモード時は、S/N比が140dB、高調波歪率が-124dBという驚異的な数値を達成。ライバルモデルとの比較でも圧倒的な優位性を誇るスペックを実現している。