公開日 2019/09/06 13:09
<IFA>Android搭載でどう変わった? ソニー新ウォークマン「NW-ZX507/NW-A105」を速攻チェック
音質レポートも
ソニーは、独ベルリンで開催中のIFA 2019にて、ウォークマンの新モデルとして “Aシリーズ”「NW-A105」と “ZXシリーズ”「NW-ZX507」を発表した。会場でさっそく実機をチェックできたので、ファーストインプレッションをお届けしよう。
■新 “ZXシリーズ” の緻密なサウンドは上位機種に迫る!?
久々のAndroid OS搭載となった新ウォークマン。まずは “ZXシリーズ” 「NW-ZX507」をチェックしていこう。スペックの詳細はすでにニュース記事でお伝えしているので、こちらも参照してほしい。
NW-ZX507は、ZX300シリーズの後継機にあたるが、従来の独自OSから新たにAndroid OSへとリニューアル。一方でソニー独自のフルデジタルアンプ「S-Master HX」、4.4mm/5極のバランスヘッドホン出力端子を継承。アルミ削りシャーシやフィルムコンデンサーの採用などZX300で培った技術を投入した上で、新たに銅切削バスブロックの導入でグランドの安定化を図るなど、さらなる高音質化を目指したとしている。
IFA 2019の会場内で出展されていたNW-ZX507を、ソニーのヘッドホン「MDR-Z7M2」と組み合わせて実際に音楽を聴いてみる。音を出した瞬間から、圧倒的な情報量に驚かされる。S/Nも非常に優れていて、微細な音の粒立ちまで聴き取れる。立体的かつ奥行き方向まで広がる空間再現能力も白眉で、そのサウンドは先行するハイエンドウォークマンの領域に足を踏み入れていると感じる。
アコースティックギターの音を聴いても、静寂から鋭く立ち上がり、弦の振動が目に見えるようだ。女性ボーカルはニュアンス豊かで、その生々しさの虜になる。低音は深く沈み込み、バスドラムが揺らす空気の揺れも伝わってくる。情報量が多い一方で、音場全体の見通しは実に良い。ある意味でドライとも言える描き分けを見せる音の分離感と、情緒溢れるダイナミックな音楽表現、相反するような要素を両立させている。ZXシリーズのなかでも上位の500番台ということもあり、最上位のNW-WM1A/NW-WM1Zの系譜に連なるような、成熟したサウンドを備えたモデルと言えそうだ。
Android OS搭載となったことで、こうした高音質が音楽ファイルの再生だけでなく、音楽配信や動画、ゲームにも活かせるはずだ。本機がこれらのコンテンツをどのように鳴らしてくれるのか、興味が尽きない新モデルだ。
■従来ユーザーも違和感なく使える “Aシリーズ” 「NW-A105」
続いて、欧州では350ユーロで発売とエントリーモデルに位置付けられる「NW-A105」をチェックしたい。
従来の独自OSから、新たにAndroid OSとなったが、高音質再生の心臓部といえるソニーのフルデジタルアンプ “S-Master HX” は従来から継承。さらにZXシリーズで採用してきた高音質パーツ、具体的にはフィルムコンデンサーやチップ抵抗を用いることで音質チューニングを追い込んだという。
NW-A105の実機を操作してみて気づいたのが、音楽プレーヤーを担うアプリ「W.ミュージック」の操作性の良さだ。独自OSだった従来モデルと比べても、アルバムや曲の検索などにおいてUIに違和感がない。Androidベースなので他のアプリを利用できるという利点も加わりつつ、音楽再生においてプラットフォームの変更を忘れさせてくれる操作性を維持しているのは大きな魅力だ。
IFA 2019の会場では、NW-A105はすべて同時に発表された新ヘッドホン “h.ear on 3” 「WH-910N」とワイヤレス接続した状態で展示されていた。よって、この組み合わせのインプレッションをお届けする。
WH-910Nはノイズキャンセリングの効果が高く、会場内の喧騒を無音に近いレベルに押さえてくれる。音楽再生の音質は、オーバーヘッド型としては小口径の25mmドライバーが寄与しているであろう反応の良いサウンドで、音の粒立ちもよくクリア。再生レンジも十分に広く、低域まで深みのある心地良い音楽を聴かせてくれる。両モデルはLDACコーデックで接続でき、サウンドチューニング含めてよく作り込まれた組み合わせだ。NW-A105は、操作性の良い音楽再生アプリも含め、ワイヤレスヘッドホンとの組み合わせでも活躍してくれそうだ。
■新 “ZXシリーズ” の緻密なサウンドは上位機種に迫る!?
久々のAndroid OS搭載となった新ウォークマン。まずは “ZXシリーズ” 「NW-ZX507」をチェックしていこう。スペックの詳細はすでにニュース記事でお伝えしているので、こちらも参照してほしい。
NW-ZX507は、ZX300シリーズの後継機にあたるが、従来の独自OSから新たにAndroid OSへとリニューアル。一方でソニー独自のフルデジタルアンプ「S-Master HX」、4.4mm/5極のバランスヘッドホン出力端子を継承。アルミ削りシャーシやフィルムコンデンサーの採用などZX300で培った技術を投入した上で、新たに銅切削バスブロックの導入でグランドの安定化を図るなど、さらなる高音質化を目指したとしている。
IFA 2019の会場内で出展されていたNW-ZX507を、ソニーのヘッドホン「MDR-Z7M2」と組み合わせて実際に音楽を聴いてみる。音を出した瞬間から、圧倒的な情報量に驚かされる。S/Nも非常に優れていて、微細な音の粒立ちまで聴き取れる。立体的かつ奥行き方向まで広がる空間再現能力も白眉で、そのサウンドは先行するハイエンドウォークマンの領域に足を踏み入れていると感じる。
アコースティックギターの音を聴いても、静寂から鋭く立ち上がり、弦の振動が目に見えるようだ。女性ボーカルはニュアンス豊かで、その生々しさの虜になる。低音は深く沈み込み、バスドラムが揺らす空気の揺れも伝わってくる。情報量が多い一方で、音場全体の見通しは実に良い。ある意味でドライとも言える描き分けを見せる音の分離感と、情緒溢れるダイナミックな音楽表現、相反するような要素を両立させている。ZXシリーズのなかでも上位の500番台ということもあり、最上位のNW-WM1A/NW-WM1Zの系譜に連なるような、成熟したサウンドを備えたモデルと言えそうだ。
Android OS搭載となったことで、こうした高音質が音楽ファイルの再生だけでなく、音楽配信や動画、ゲームにも活かせるはずだ。本機がこれらのコンテンツをどのように鳴らしてくれるのか、興味が尽きない新モデルだ。
■従来ユーザーも違和感なく使える “Aシリーズ” 「NW-A105」
続いて、欧州では350ユーロで発売とエントリーモデルに位置付けられる「NW-A105」をチェックしたい。
従来の独自OSから、新たにAndroid OSとなったが、高音質再生の心臓部といえるソニーのフルデジタルアンプ “S-Master HX” は従来から継承。さらにZXシリーズで採用してきた高音質パーツ、具体的にはフィルムコンデンサーやチップ抵抗を用いることで音質チューニングを追い込んだという。
NW-A105の実機を操作してみて気づいたのが、音楽プレーヤーを担うアプリ「W.ミュージック」の操作性の良さだ。独自OSだった従来モデルと比べても、アルバムや曲の検索などにおいてUIに違和感がない。Androidベースなので他のアプリを利用できるという利点も加わりつつ、音楽再生においてプラットフォームの変更を忘れさせてくれる操作性を維持しているのは大きな魅力だ。
IFA 2019の会場では、NW-A105はすべて同時に発表された新ヘッドホン “h.ear on 3” 「WH-910N」とワイヤレス接続した状態で展示されていた。よって、この組み合わせのインプレッションをお届けする。
WH-910Nはノイズキャンセリングの効果が高く、会場内の喧騒を無音に近いレベルに押さえてくれる。音楽再生の音質は、オーバーヘッド型としては小口径の25mmドライバーが寄与しているであろう反応の良いサウンドで、音の粒立ちもよくクリア。再生レンジも十分に広く、低域まで深みのある心地良い音楽を聴かせてくれる。両モデルはLDACコーデックで接続でき、サウンドチューニング含めてよく作り込まれた組み合わせだ。NW-A105は、操作性の良い音楽再生アプリも含め、ワイヤレスヘッドホンとの組み合わせでも活躍してくれそうだ。