PR 公開日 2024/12/25 06:30
VGP2025・優秀賞獲得モデルから厳選!審査員5名が “絶対推し” のデノン/マランツ/B&W/DALI
プロの心を射止めたモデルのクオリティチェックを一挙お届け
リビングの顔となるテレビからヘッドホン/イヤホン、本格的なオーディオシステムまで、幅広い製品が審査されるオーディオ・ビジュアル機器の総合アワード「VGP2025」。およそ250ブランド・2500モデルがエントリーしており、部門金賞は約10%、大賞クラスの特別賞は約1%にまで厳選される。
そんな中、VGPアワードにおいて、毎期多数の部門金賞・受賞モデルを揃えているのがディーアンドエムホールディングスだ。「VGP2025」では、デノン/マランツ/Bowers & Wilkins(B&W)/DALI/POLK AUDIOブランドなどから70以上のモデルが部門金賞・受賞を獲得しており、クオリティと機能性を兼備したトレンドモデルに送られる特別賞を受賞した製品もラインナップする。
多数の受賞モデルがあるが、本稿ではVGP審査員が “さらに本気で推す” モデルを紹介する。厳選モデルとして、デノンのプリメインアンプ「PMA-3000NE」「DENON HOME AMP」、マランツのプリメインアンプ「MODEL M1」、B&Wのフロア型スピーカー「702 S3 Signature」、DALIのフロア型スピーカー「RUBIKORE8」をピックアップ。オーディオ・ビジュアルファンなら一聴すべきモデルを、VGP審査員によるクオリティレビューも交えてお届けしていく。
“3000NEシリーズ” として登場したプリメインアンプ「PMA-3000NE」は、創立110周年記念モデル「PMA-A110」をベースとしながら、全面的に刷新した設計を施すことで、最高のフラグシップモデルとしての地位を確かなものとした点が高く評価され、ピュアオーディオ部会「特別大賞」に輝いたモデルだ。
構成の中心は、もちろんUHC-MOSシングルプッシュプル増幅回路であり、少ない半導体素子で大電流を取り出すHi-Fiアンプの理想形を具現化しており、シンプルな回路によってセパレート機さながらの駆動力を持つ。可変ゲイン型プリアンプ部は、高精度な電子ボリュームの採用によってノイズフロアが劇的に下がり、S/Nを大幅に改善。
LCマウント方式を採用したEIコアトランスや新規設計の大容量カスタムコンデンサーの投入、加えてアナログ波形再現技術「Ultra AL32 Processing」の採用や、MM/MC両対応のフォノイコライザーを内蔵するなど、高音質に徹底的にこだわった作り込みが施された。サウンドマスター・山内慎一氏が厳選した高品位パーツの導入と、入念なサウンドチューニングが冴える。
実際にサウンドをチェックしてみると、隅々まで高S/Nで、色付けやクセのない高純度なサウンドが聴ける、まさにデノンのトップエンドならではの音質だ。UHC-MOSシングルプッシュプル増幅回路らしいスピード感と鮮度の高さが特長で、音楽信号がストレートに伝送されるのだ。
定格出力80W/ch(8Ω)だが、強化された電源部とバスバーによるダンピングのよさが印象的であり、試聴で組み合わせたB&W「702 S3 Signature」を軽々とドライブする。音楽ジャンルを問わず、力強さと柔らかさがバランスよく引き出される感触で、音楽の躍動が目覚ましい。VGPアワードで優秀賞の獲得に繋がった音質面のポイントともいえる。
ジャズは立ち上がりの勢いがよく、リズムやビートを担当する楽器群がエネルギッシュだ。ウッドベースの深い沈みと躍動も心地よく、女性ヴォーカルやピアノソロにも瑞々しさが伴う。弱音再生が優秀なためクラシック系ソフトも相性が良く、オーケストラは高弦セクションの繊細さやハーモニーの重なりも正確に描き出す。聴き慣れた『ARIA 花から花へ〜オペラ・アリア名曲集』は、幸田浩子の空間的な立ち位置や息づかいまでリアルに描くことに驚いた。Hi-Fiオーディオファンなら必聴の新世代プリメインアンプだ。
ストリーミングソースを前提に、Hi-Fiオーディオとしての音質や風格とライフスタイルに溶け込む設置性や手が届きやすい価格でコストパフォーマンスも兼ね備える、そんなアイテムが強く求められている。「DENON HOME AMP」は、まさにそれである。VGP2025でも多くの優秀賞を受賞したことは当然であり、ピュアオーディオ部会とライフスタイル分科会の両方で部門金賞、そして「リビングオーディオ大賞」の受賞というのも象徴的だ。
「これならリビングに置くのもあり」と受け入れてもらえそうなサイズ感は、十分にコンパクトだが、ただただ小型化を突き詰めすぎていない。必要なスペースをしっかりと確保しているため、デジタルアンプ回路への大型カスタムコンデンサー投入なども実現し、アンプとしての地力に余裕がある。
ストリーミング対応を受け持つネットワーク機能「HEOS」も登場から年月を経て熟成が進み、機能性もアプリの操作性も不足なし。テレビ周りとの親和性を高めるeARC対応HDMI端子を搭載し、Dolby Digital+にも対応していることも見逃せない。VODサービスも高音質で楽しめる機能をしっかりとカバーしている。
試聴では、DALIのブックシェルフ型スピーカー「RUBIKORE2」との組み合わせで、改めてサウンドを確認したが、特に素晴らしかったのは音色の瑞々しさ。アコースティックギターとウッドベースのデュオ曲、ジュリアン・ラージ「Double Southpaw」では、ギターの弦の金属的な質感は確かに残しつつ、しかし金属的な鋭さは出しすぎず、弦の弾力とボディの木質の響きの方をやや強めに出してくれた。それが瑞々しさ、艶やさに繋がっている。
スピーカーの持ち味も加わっている部分はあるが、余計なD/A変換を経ない信号経路の採用、歪みやピークの排除などによる、本機のピュアな増幅性能も瑞々しさと艶やかさを、さらに強めてくれている要因だ。音像の輪郭や空間配置の滑らかさにも注目してほしい。超現実的なまでに解像感を押し出すのではなく、解像感も確保しつつ、ナチュラルな感触での表現は本機の美点。
音楽に限らない様々なストリーミングコンテンツの聴きやすさという面でも、この音は強みになるだろう。「リビングオーディオ大賞」受賞にも示されているように、テレビと合わせて映像コンテンツを楽しむのにも適したサウンドというわけだ。
Hi-Fiオーディオで一般的な “フルサイズ” は横幅430mm前後であるが、マランツ「MODEL M1」は239mmで約半分のサイズを実現しており、容積においては実に1/4サイズであり、圧倒的に日常的な生活空間に溶け込むサイズ感を叶えている。そして、ボリュームツマミも入力セレクターもない外観は、一見オーディオアンプには見えないデザインだが、MODEL M1は音質に特化した、れっきとしたHi-Fiアンプなのである。
本機の心臓部にアクサイン製クラスDデジタルパワー素子を初採用しており、デジタル信号を直接入力し一気通貫による処理ができる利点を持ち、シンプルな回路構成は小型化に繋がっている。ボディに樹脂素材を採用したのは、ビス孔が露出することを嫌ったためだが、ボディと内部の基板類の間に15mm前後の隙間を設けることで、空気の循環路を作ることができている。
エネルギー変換効率の高いクラスDデジタルパワー素子の採用とあいまって、冷却ファンいらずの完全な自然空冷を実現しており、従来にないほど静かなオーディオアンプが生まれた。斬新なコンセプトと音質の両立は、ピュアオーディオ部会とライフスタイル分科会で部門金賞に繋がり、オーディオ銘機賞2025でも銀賞を獲得したのは、当然の結果だろう。
スピーカーシステムはB&Wのブックシェルフ型「705 S3 Signature」を組み合わせて試聴したが、筐体サイズからは信じられないスケール感と音場の広がりを生み出す。伊福部昭のオーケストラ曲は、音圧を上げても歪まず余裕綽々の再生。フォルテッシモにおいて飽和や歪みがなく、明るくクリアで伸びやかなオケサウンドを聴かせる。また無機質な質感がなく、金管や弦の音色も自然で厚みがある。
ボブ・ジェームス・トリオのジャズでは、ベースやバスドラがずっしり沈み堅固な土台となって音楽を支える。エネルギーが豊かで、ピアノの透明感や強い芯のあるアタックも感じさせてくれる。そのサウンドは、もっと大きなスピーカーで聴きたい誘惑に駆られるほど。大抵のスピーカーは掌中に収めて存分に鳴らすことができそうだ。
セシル・マクロリン・サルヴァントのヴォーカルは、歌声や息遣いが耳元に掛かりそうなくらい近くに感じられるほどエコー成分の付き方が美しい。空間情報量が豊かで、ピアノとの距離の表現も生々しいのだ。MODEL M1は、単にダウンサイジングしたオーディオアンプではない、ここには新しい音の光景と感触があり、“新しい酒は新しい革袋に盛られた” のである。
そんな中、VGPアワードにおいて、毎期多数の部門金賞・受賞モデルを揃えているのがディーアンドエムホールディングスだ。「VGP2025」では、デノン/マランツ/Bowers & Wilkins(B&W)/DALI/POLK AUDIOブランドなどから70以上のモデルが部門金賞・受賞を獲得しており、クオリティと機能性を兼備したトレンドモデルに送られる特別賞を受賞した製品もラインナップする。
多数の受賞モデルがあるが、本稿ではVGP審査員が “さらに本気で推す” モデルを紹介する。厳選モデルとして、デノンのプリメインアンプ「PMA-3000NE」「DENON HOME AMP」、マランツのプリメインアンプ「MODEL M1」、B&Wのフロア型スピーカー「702 S3 Signature」、DALIのフロア型スピーカー「RUBIKORE8」をピックアップ。オーディオ・ビジュアルファンなら一聴すべきモデルを、VGP審査員によるクオリティレビューも交えてお届けしていく。
■PMA-3000NE、サウンドマスター・山内氏の最上位としてのチューニングが冴える
“3000NEシリーズ” として登場したプリメインアンプ「PMA-3000NE」は、創立110周年記念モデル「PMA-A110」をベースとしながら、全面的に刷新した設計を施すことで、最高のフラグシップモデルとしての地位を確かなものとした点が高く評価され、ピュアオーディオ部会「特別大賞」に輝いたモデルだ。
構成の中心は、もちろんUHC-MOSシングルプッシュプル増幅回路であり、少ない半導体素子で大電流を取り出すHi-Fiアンプの理想形を具現化しており、シンプルな回路によってセパレート機さながらの駆動力を持つ。可変ゲイン型プリアンプ部は、高精度な電子ボリュームの採用によってノイズフロアが劇的に下がり、S/Nを大幅に改善。
LCマウント方式を採用したEIコアトランスや新規設計の大容量カスタムコンデンサーの投入、加えてアナログ波形再現技術「Ultra AL32 Processing」の採用や、MM/MC両対応のフォノイコライザーを内蔵するなど、高音質に徹底的にこだわった作り込みが施された。サウンドマスター・山内慎一氏が厳選した高品位パーツの導入と、入念なサウンドチューニングが冴える。
「力強さと柔らかさをバランスよく引き出し、音楽の躍動が目覚ましい」
実際にサウンドをチェックしてみると、隅々まで高S/Nで、色付けやクセのない高純度なサウンドが聴ける、まさにデノンのトップエンドならではの音質だ。UHC-MOSシングルプッシュプル増幅回路らしいスピード感と鮮度の高さが特長で、音楽信号がストレートに伝送されるのだ。
定格出力80W/ch(8Ω)だが、強化された電源部とバスバーによるダンピングのよさが印象的であり、試聴で組み合わせたB&W「702 S3 Signature」を軽々とドライブする。音楽ジャンルを問わず、力強さと柔らかさがバランスよく引き出される感触で、音楽の躍動が目覚ましい。VGPアワードで優秀賞の獲得に繋がった音質面のポイントともいえる。
ジャズは立ち上がりの勢いがよく、リズムやビートを担当する楽器群がエネルギッシュだ。ウッドベースの深い沈みと躍動も心地よく、女性ヴォーカルやピアノソロにも瑞々しさが伴う。弱音再生が優秀なためクラシック系ソフトも相性が良く、オーケストラは高弦セクションの繊細さやハーモニーの重なりも正確に描き出す。聴き慣れた『ARIA 花から花へ〜オペラ・アリア名曲集』は、幸田浩子の空間的な立ち位置や息づかいまでリアルに描くことに驚いた。Hi-Fiオーディオファンなら必聴の新世代プリメインアンプだ。
■DENON HOME AMP、音質と設置性の両立で「リビングオーディオ大賞」に
ストリーミングソースを前提に、Hi-Fiオーディオとしての音質や風格とライフスタイルに溶け込む設置性や手が届きやすい価格でコストパフォーマンスも兼ね備える、そんなアイテムが強く求められている。「DENON HOME AMP」は、まさにそれである。VGP2025でも多くの優秀賞を受賞したことは当然であり、ピュアオーディオ部会とライフスタイル分科会の両方で部門金賞、そして「リビングオーディオ大賞」の受賞というのも象徴的だ。
「これならリビングに置くのもあり」と受け入れてもらえそうなサイズ感は、十分にコンパクトだが、ただただ小型化を突き詰めすぎていない。必要なスペースをしっかりと確保しているため、デジタルアンプ回路への大型カスタムコンデンサー投入なども実現し、アンプとしての地力に余裕がある。
ストリーミング対応を受け持つネットワーク機能「HEOS」も登場から年月を経て熟成が進み、機能性もアプリの操作性も不足なし。テレビ周りとの親和性を高めるeARC対応HDMI端子を搭載し、Dolby Digital+にも対応していることも見逃せない。VODサービスも高音質で楽しめる機能をしっかりとカバーしている。
「瑞々しさと艶やかさを備え、ナチュラルな感触も美点」
試聴では、DALIのブックシェルフ型スピーカー「RUBIKORE2」との組み合わせで、改めてサウンドを確認したが、特に素晴らしかったのは音色の瑞々しさ。アコースティックギターとウッドベースのデュオ曲、ジュリアン・ラージ「Double Southpaw」では、ギターの弦の金属的な質感は確かに残しつつ、しかし金属的な鋭さは出しすぎず、弦の弾力とボディの木質の響きの方をやや強めに出してくれた。それが瑞々しさ、艶やさに繋がっている。
スピーカーの持ち味も加わっている部分はあるが、余計なD/A変換を経ない信号経路の採用、歪みやピークの排除などによる、本機のピュアな増幅性能も瑞々しさと艶やかさを、さらに強めてくれている要因だ。音像の輪郭や空間配置の滑らかさにも注目してほしい。超現実的なまでに解像感を押し出すのではなく、解像感も確保しつつ、ナチュラルな感触での表現は本機の美点。
音楽に限らない様々なストリーミングコンテンツの聴きやすさという面でも、この音は強みになるだろう。「リビングオーディオ大賞」受賞にも示されているように、テレビと合わせて映像コンテンツを楽しむのにも適したサウンドというわけだ。
■MODEL M1、圧倒的な小型サイズだが紛れもないHi-Fiオーディオアンプ
Hi-Fiオーディオで一般的な “フルサイズ” は横幅430mm前後であるが、マランツ「MODEL M1」は239mmで約半分のサイズを実現しており、容積においては実に1/4サイズであり、圧倒的に日常的な生活空間に溶け込むサイズ感を叶えている。そして、ボリュームツマミも入力セレクターもない外観は、一見オーディオアンプには見えないデザインだが、MODEL M1は音質に特化した、れっきとしたHi-Fiアンプなのである。
本機の心臓部にアクサイン製クラスDデジタルパワー素子を初採用しており、デジタル信号を直接入力し一気通貫による処理ができる利点を持ち、シンプルな回路構成は小型化に繋がっている。ボディに樹脂素材を採用したのは、ビス孔が露出することを嫌ったためだが、ボディと内部の基板類の間に15mm前後の隙間を設けることで、空気の循環路を作ることができている。
エネルギー変換効率の高いクラスDデジタルパワー素子の採用とあいまって、冷却ファンいらずの完全な自然空冷を実現しており、従来にないほど静かなオーディオアンプが生まれた。斬新なコンセプトと音質の両立は、ピュアオーディオ部会とライフスタイル分科会で部門金賞に繋がり、オーディオ銘機賞2025でも銀賞を獲得したのは、当然の結果だろう。
「歌声や息遣いは耳元に掛かるほど、空間表現も生々しい」
スピーカーシステムはB&Wのブックシェルフ型「705 S3 Signature」を組み合わせて試聴したが、筐体サイズからは信じられないスケール感と音場の広がりを生み出す。伊福部昭のオーケストラ曲は、音圧を上げても歪まず余裕綽々の再生。フォルテッシモにおいて飽和や歪みがなく、明るくクリアで伸びやかなオケサウンドを聴かせる。また無機質な質感がなく、金管や弦の音色も自然で厚みがある。
ボブ・ジェームス・トリオのジャズでは、ベースやバスドラがずっしり沈み堅固な土台となって音楽を支える。エネルギーが豊かで、ピアノの透明感や強い芯のあるアタックも感じさせてくれる。そのサウンドは、もっと大きなスピーカーで聴きたい誘惑に駆られるほど。大抵のスピーカーは掌中に収めて存分に鳴らすことができそうだ。
セシル・マクロリン・サルヴァントのヴォーカルは、歌声や息遣いが耳元に掛かりそうなくらい近くに感じられるほどエコー成分の付き方が美しい。空間情報量が豊かで、ピアノとの距離の表現も生々しいのだ。MODEL M1は、単にダウンサイジングしたオーディオアンプではない、ここには新しい音の光景と感触があり、“新しい酒は新しい革袋に盛られた” のである。
次ページ「702 S3 Signature」、「RUBIKORE8」もクオリティチェック