• ブランド
    特設サイト
公開日 2024/06/10 15:44

人の夢、人の望み!『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』を大画面シアタールームで浴びてみた

これを知ったらもう戻れない
編集部:松永達矢
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
6月8日(土)24時からNetflix/Amazon Prime Videoの両サービスで映画『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』の見放題配信がスタートした。この土日に早速視聴したという方も多いのではないだろうか? 例に漏れず記者もその一人で、日付が切り替わった瞬間にビール片手に楽しませてもらった。

「速すぎる時の瞬きに晒されて」ってこういうことかもしれない

事前にアナウンスされていた全国規模上映終了日の翌日にサブスクリプションサービスでの配信決定が報じられた際には、記事を書きながら「そんなことある?」と驚いていた。新作映画のサブスク配信という観点では、アカデミー視覚効果賞を受賞した『ゴジラ-1.0』が現在も終映の案内がないままPrime Videoで見放題配信を実施しているが、上記したような「切り替えの速さ」はこれまで思い当たる作品が特に無い。その上、配信開始から半日もしない内にディスクメディア発売の報までアナウンスされた。まさに“矢継ぎ早”の展開といったところだ。

数えるほどではあるが、劇場で繰り返し観て、7月開催のシネマコンサートのチケットもおさえるくらいには入れ込んだ本作。そういえば、初日は午後休取って劇場を出た16時から終電まで呑みながらガンダムSEEDの話をしたっけ……なんて思い出しつつ、今や家のテレビ、PC、スマートフォンといったデバイスで繰り返し見ることができてしまう。もちろん各サービスの月額使用料を払っている手前、完全に無料というわけにはいかないが、都度お金を払って観た作品に気軽にリーチできるのだ。

シリーズ1作目の放送から20年以上の時を経て公開された本作であるが、『ガンダムSEED』とストリーミング配信は意外と縁が深い。1作目『機動戦士ガンダムSEED』が放送していた2002年は、フレッツ光で放送翌日からDVD並みの映像品質(3Mbps)で1週間見逃し配信を行っていた。家族共用のPCを利用していた学生時代は知る由もなかったが、当時の配信でDVD並みの画質とはなかなかに頑張っている。

一方の『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』は両サービス共にフルHD/5.1chでの配信。その上、アプリ機能を使えば、スマホやタブレットに一時的にではあるが保存して、作品の持ち運びもできてしまう。当時と比較するとまさに隔世の感といったところだ。

写真左がAmazon Prime Video、写真右がNetflixの『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』のDL容量。エンコード技術などの差異か、Netflixの方が400MB程少ないが、大きな画質差は見受けられなかった

視聴デバイス次第では、場所を選ばず再生できるのがサブスク最大の利点。「オンライン会議に参加しています」「ニュースネタを探す為にウェブサーフィンしてます」という言い訳などを用意しつつ、デスクでも本編の再生を試みたが、目の前に座る同僚に見事に訝しまれた。やはり、再生を重視して横向きにスマホを持っていたのが良くなかったか、いやいや、眼の前に広げたPCで見なかっただけ善意が勝ったと思ってほしい。などと考えながら一つ、思い至った。

…あぁ、彼も一緒に見たいのか。

しっかり訝しまれた上に、状況証拠まで撮影されてしまう記者

「俺、ガンダムSEEDそんなわからないっすよ」みたいな言葉が聴こえてきたが、こんなに素晴らしい作品を一人で楽しむのは悪い。なんなら、劇場公開時には会社には存在しておらず、今だからこそ用意できるものがあるではないか、まさに「我に新兵器あり」といったところ。サブスクサービス同様、あるものを利用しない手は無いだろう……。

■共に震えたあの感動をもう一度見たくて。新設試聴室で観るSEED FREEDOMが凄すぎた



弊社は4月15日に事務所を移転。これに伴って試聴室「WHITE」「BLACK」が新設された。取材使用されていないことを確認して潜り込んだ「BLACK」は、スクリーンが張り込まれ、ビクターのD-ILAプロジェクターが常設されるシアタールームだ。天井にはイクリプスのスピーカーをビルトインし、立体音響フォーマットの再生をもカバーする。

音元出版新試聴室「BLACK」で『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』をウォッチ!

新社屋出社初日に撮影した「BLACK」試聴室の写真。椅子はもちろん仮置きであるが、壁面、床の色がそのまま試聴室名に反映されている

『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』はドルビーアトモス音声での上映や、ドルビーアトモスとハイコントラスト、HDR表現を特長とするドルビービジョンフォーマットを合わせた「ドルビーシネマ」での上映が行われていたが、上記の通りNetflix/Prime Video共に映像はHD、音声は5.1chでの配信だ。なお、12月に発売を予定しているBlu-ray/4K UHD BDにはドルビーアトモストラックの収録が決定しているので、試聴室のフルスペックを活かせるのはディスクパッケージ発売時かな……などと思いつつ、AVアンプに接続したApple TVから作品をチョイス。再生する前から予想がついたが、映画館以外の環境でSEED FREEDOMを楽しむ現状の最適解がここにあった。

まずは、言わずもがなの大画面。視野におけるスクリーン専有比でいえば映画館のスイートスポットで観るような状況に近しい。劇場での無言の一体感も楽しい物があることは確かであるが、その一方で周囲に観客が居ない状況でいわば「貸し切りの状態」で作品を体感できる。これは素直に気持ちが良い。このスケール感でテレビ・スマホ同様、繰り返し見たいシーンは手元のリモコンで行き来できて、気になるシーンは一時停止できるから脳がバグる。

スピーカーの本数を用意したことで、劇場に近しい音の振りを楽しめる!

キラ自室でのメール画面に、アグネスや、Alex(きっとアスランだろう)からのメッセージの受信が確認できたり、皆が劇場で首を傾げた「フリーダム強奪事件」の回想シーンでは、本編での活躍に先んじてゼウスシルエットの残骸が背景にあることを一時停止して初めて気付けた。ほかでいうと、ズゴック足裏から見える「中身」のモールドなんかもじっくり拝見できるだろう。

音響については、耳に直接音を届けるイヤホンやヘッドホン、テレビでの鑑賞や、サウンドバーを用いても本作に込められた音の魅力を楽しめるが、試聴室環境でスピーカーを揃えたことで、家のテレビやスマホでの視聴では味わえない「劇場に近しい音の振り」が楽しめた。

フロント・バックの左右による音の振りはもちろんのこと、ウーファーによる重低音の増強は特に効果的。センタースピーカーを備えたことでのセリフの通りや、OP・ED歌曲、そして挿入歌でのボーカルの存在感が増す。あまりの「カッコ悪さ」に人間味を覚えて安堵した、オーブ地下でのキラの嗚咽もテレビ・スマホと比較しても迫真さが増す。冒頭、中盤、終盤としっかり用意されるモビルスーツ戦は、TVシリーズおなじみのSEを鳴らしつつ、縦横無尽に駆ける各機の動きを音で再現する。クライマックスの「分身シーン」などは特に迫力が違う。

往年の楽曲アレンジや、新規楽曲も素晴らしい佐橋俊彦氏の劇伴も家のテレビと比較するとその聴こえ方は格別。そして、劇場での初見は鳥肌がガン立ちしたクライマックスでの挿入歌演出は画音両側面で本当に冴えわたる。こんなの知ってしまったら家のテレビや、移動しながら、寝る前にちょっとと、スマホで再生しても物足りなさを覚えてしまう。これもまた運命なのか、「人の業」というやつである。知ってしまえば誰もが望むだろう……と、仮面を付けていた人のセリフみたいなことをついつい思う。

自然に出るのだ、拍手が

ガンダムSEEDに明るくない同僚も「さすが劇場作品だけあってアガりますね」と素直な意見をくれたし、こうして新設試聴室の威力を思い知ると「ここに住みたい」「やはり最強はホームシアターか」という言葉が脳裏に浮かぶ。ただ、このグレードの環境を自宅に用意できるのは少数だろう。たまたま空きのタイミングで一部シーンを抜粋して視聴したが、弊社試聴室は「仕事のために使う物」なので、記者の最大限はやはり家のテレビである。

シネマコンサートの開催や、イベント上映などで『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』をスクリーンで観る機会はまだ用意されているが、それも残りわずかだろう。大きなスクリーンの導入は住空間の根本から見直す必要があると思うが、音の部分でいえばちょっとした投資で改善の可能性が大だ。

趣味人だからこそ書ける部分であるが、記者もつい手を出すハイエンドなガンダムトイの値段(高くなってとても悲しい)で、充分な性能のサウンドバーは買える。別途駆動アンプが必要になるが、エントリー帯のペアスピーカーだって買えるだろう。何処から始めればいいか、考えることがあればぜひPHILE WEBの記事を参照にして頂きたい。様々な要素に迷いながら、辿り着く場所を探し続けようではないか。

家庭の環境であってもサウンドバーでテレビのスピーカーからステップアップしてみたり、AVアンプでマルチチャンネルを組めば、同じ配信コンテンツを見ていても音のビフォーアフターで「これまでとの違い」に気づいたり、新たな楽しみを発見できること間違いなしだ。

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

トピック

クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 ソニー、第2世代フラグシップ・ミラーレス一眼「α1 II」。画質、操作性を着実に強化
2 オーディオファイル待望の物量投入型プリメインアンプ!デノン「PMA-3000NE」をクオリティチェック
3 目黒蓮を“もっとそばに”感じられる特別イベント。「レグザミュージアム〜The 6 STORIES〜」11/21から原宿で開催
4 ボーズ、McIntosh Groupを買収。マッキントッシュ、ソナス・ファベールが傘下に
5 ビックカメラ.com、「2025年新春福箱」の抽選申し込み開始。全66種類、iPadやPS5も登場
6 覚えておくと絶対便利!iPhoneの「計測」アプリでできる、あんなことこんなこと
7 ビクター「HA-A6T」レビュー!5000円切り完全ワイヤレスイヤホンは「価格を上回るクオリティ」
8 高音質と機能性を両立する新たなスタンダード機!AVIOTのANC完全ワイヤレス「TE-V1R」レビュー
9 Meze Audioが打ち出す待望の入門モデル。開放型ヘッドホン「105 AER」&イヤホン「ALBA」の音質に迫る
10 新開発ユニットを巧みに操る懐深いサウンド。ELAC「Debut 3.0」フロア型/ブックシェルフ型を聴く
11/21 10:37 更新
MAGAZINE
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー193号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.194
オーディオアクセサリー大全2025~2026
別冊・ケーブル大全
別冊・オーディオアクセサリー大全
最新号
2025~2026
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.22 2024冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.22
プレミアムヘッドホンガイド Vol.32 2024 AUTUMN
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.32(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2024年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年冬版(電子版)
音元出版の雑誌 電子版 読み放題サービス
「マガジンプレミアム」お試し無料!

雑誌販売に関するお問合せ

WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX