公開日 2016/10/19 17:11
ゲストに半田健人さんも登場
ティアック発表会詳報。「NEW VINTAGE」をキーワードにTEACブランド再始動
編集部:小澤貴信
ティアックは本日、新製品発表会を開催。“New Vintage”をキーワードにした新製品として、“Reference 7”シリーズのネットワークCDレシーバー「NR-7CD」(関連ニュース)、オールインワン・ネットワークコンポ「WS-A70」(関連ニュース)を発表した。本記事では発表会の詳細についてお伝えする。
発表会の冒頭では、ティアック株式会社 代表取締役社長の英 裕治氏が登壇。ティアックの取り組みと新製品にかける意気込みについて語った。
同氏はティアックが今年で創立63年目を迎えることを紹介。ティアックを「オーディオ市場の縮小のなかで生き残った数少ない老舗オーディオメーカー」と表現した。
オーディオ市場は最盛期には約4,000億円の規模があったものの、現在では1,500〜1,600億の市場でしかもその大半をポータブル機器が占めているという。こうした現状を鑑みて、なぜオーディオ市場は衰退したのかについて英氏は分析。市場規模拡大に伴って利益や規模のビジネスに陥った結果、ものづくりがおそろかになったことが、結果としてユーザーのオーディオ離れを招いたのではないかと述べた。
ティアックは厳しい状況を生き抜いてきたが、現状に満足はしていないと英氏。「本当に良いものを、それを求めているお客様に届けることを目指していく」という。従業員には「ティアックは100人のお客様全員を満足させる製品をつくる会社ではない。そうなると妥協が必要になる。100人のうちで10人なり15人が“高くてもいいからこんなものが欲しかった”と満足してもらえる。そんなものづくりを目指すように」と日頃から話しているという。
また、こうした姿勢を貫徹した身近な成功例として、英氏は同グループのエソテリックを例に挙げた。「ハイエンドオーディオ市場はいわゆる一般向けオーディオ市場の半分以下の規模だが、エソテリックはそのなかで一貫して高品位なモノづくりを行うことで、高い評価を得ている。エソテリックで培ったものづくり、お客様や販売店へのアプローチのノウハウをティアックブランドにも活かしていきたい」とコメントした。
続いて、音響機器事業部コンシューマーオーディオビジネスユニット長の大島洋氏が登場。新製品のコンセプトについて説明した。
音楽ストリーミングやハイレゾなどデジタル領域での音楽の楽しみ方が多様化する一方で、アナログレコードのブームも再来。YouTubeやニコ動などの動画配信で音楽を楽しむユーザーが増えるなど、音楽鑑賞のスタイルは多様化しているとコメント。しかしその多様化に対して、それぞれの再生機器で十分な音質が確保されていないのではないかと問題提起した。
また、ハイレゾ市場が過去3年間で4倍になっていることも紹介。これに伴ってヘッドホン市場が拡大し、高音質を求める新しい層が生まれてきていることは明るいニュースとした。
現代の音楽を取り巻く状況を踏まえたティアックの課題についても言及。ブランド認知度のアップ、一貫したブランドイメージの構築、オーディオファンの高齢化への対策、良い製品を開発したのちにその魅力をいかに伝えていくか、などを課題として挙げた。
こうした議論の結果として、ティアックを再始動させるべく掲げたのが、今回発表された製品のコンセプトでもあるNEW VINTAGEであるという。
NEW VINTAGEという言葉は、ティアックが提案する“新しい音楽の楽しみ方”を示すと同氏。具体的には「オーディオ機器としての基本である音の良さ」「良いデザインや技術は継承され価値を失わない」「日本のモノづくりにこだわる」という3つの基本理念をベースに、今だからこその新しい楽しみ方を提供していく。
この理念の背景には同社創業者の谷勝馬氏の思想も反映されているとのこと。同氏は「世界最高の製品を生み出す上で何より大切なのはクオリティ」という基本思想に加えて、「その時の社会的な要求に合わせていかなければいけない」「その品質に見合う美しさ、芸術性が盛り込まれて初めて商品が生まれる」という考えを常々述べていたという。
また各商品の詳細については、マーケティング本部の寺井翔太氏がプレゼンテーションを行った。
発表会にはスペシャルゲストとして、デザイナーの和田達也氏、俳優の半田健人氏が登場。それぞれのティアックに対する想いを語るトークセッションが行われた。
半田氏は自身の音楽製作を通して、マルチトラックレコーダーなどティアックやタスカムの製品を愛用してきたエピソードを披露。和田氏はかつてあるメーカーでオーディオ製品のデザインを手がけていたときから、ティアック製品の独自のデザインやモノづくりに対して一目置いていたことなどを話した。
さらに発表会ではデジタルメディア評論家の麻倉怜士氏が、「新生ティアックに期待する」と題したプレゼンテーションを実施。ティアックブランドへの期待について語った。
さらにスペシャルライブとして、複数台のオープンリールテープレコーダーを楽器として演奏する音楽ユニット「オープンリールアンサンブル」が登場。ティアックのオープンリールテープレコーダー、そしてかつてティアックが発売していたオープンリールテープを使ったライブパフォーマンスを行った。
発表会の冒頭では、ティアック株式会社 代表取締役社長の英 裕治氏が登壇。ティアックの取り組みと新製品にかける意気込みについて語った。
同氏はティアックが今年で創立63年目を迎えることを紹介。ティアックを「オーディオ市場の縮小のなかで生き残った数少ない老舗オーディオメーカー」と表現した。
オーディオ市場は最盛期には約4,000億円の規模があったものの、現在では1,500〜1,600億の市場でしかもその大半をポータブル機器が占めているという。こうした現状を鑑みて、なぜオーディオ市場は衰退したのかについて英氏は分析。市場規模拡大に伴って利益や規模のビジネスに陥った結果、ものづくりがおそろかになったことが、結果としてユーザーのオーディオ離れを招いたのではないかと述べた。
ティアックは厳しい状況を生き抜いてきたが、現状に満足はしていないと英氏。「本当に良いものを、それを求めているお客様に届けることを目指していく」という。従業員には「ティアックは100人のお客様全員を満足させる製品をつくる会社ではない。そうなると妥協が必要になる。100人のうちで10人なり15人が“高くてもいいからこんなものが欲しかった”と満足してもらえる。そんなものづくりを目指すように」と日頃から話しているという。
また、こうした姿勢を貫徹した身近な成功例として、英氏は同グループのエソテリックを例に挙げた。「ハイエンドオーディオ市場はいわゆる一般向けオーディオ市場の半分以下の規模だが、エソテリックはそのなかで一貫して高品位なモノづくりを行うことで、高い評価を得ている。エソテリックで培ったものづくり、お客様や販売店へのアプローチのノウハウをティアックブランドにも活かしていきたい」とコメントした。
続いて、音響機器事業部コンシューマーオーディオビジネスユニット長の大島洋氏が登場。新製品のコンセプトについて説明した。
音楽ストリーミングやハイレゾなどデジタル領域での音楽の楽しみ方が多様化する一方で、アナログレコードのブームも再来。YouTubeやニコ動などの動画配信で音楽を楽しむユーザーが増えるなど、音楽鑑賞のスタイルは多様化しているとコメント。しかしその多様化に対して、それぞれの再生機器で十分な音質が確保されていないのではないかと問題提起した。
また、ハイレゾ市場が過去3年間で4倍になっていることも紹介。これに伴ってヘッドホン市場が拡大し、高音質を求める新しい層が生まれてきていることは明るいニュースとした。
現代の音楽を取り巻く状況を踏まえたティアックの課題についても言及。ブランド認知度のアップ、一貫したブランドイメージの構築、オーディオファンの高齢化への対策、良い製品を開発したのちにその魅力をいかに伝えていくか、などを課題として挙げた。
こうした議論の結果として、ティアックを再始動させるべく掲げたのが、今回発表された製品のコンセプトでもあるNEW VINTAGEであるという。
NEW VINTAGEという言葉は、ティアックが提案する“新しい音楽の楽しみ方”を示すと同氏。具体的には「オーディオ機器としての基本である音の良さ」「良いデザインや技術は継承され価値を失わない」「日本のモノづくりにこだわる」という3つの基本理念をベースに、今だからこその新しい楽しみ方を提供していく。
この理念の背景には同社創業者の谷勝馬氏の思想も反映されているとのこと。同氏は「世界最高の製品を生み出す上で何より大切なのはクオリティ」という基本思想に加えて、「その時の社会的な要求に合わせていかなければいけない」「その品質に見合う美しさ、芸術性が盛り込まれて初めて商品が生まれる」という考えを常々述べていたという。
また各商品の詳細については、マーケティング本部の寺井翔太氏がプレゼンテーションを行った。
発表会にはスペシャルゲストとして、デザイナーの和田達也氏、俳優の半田健人氏が登場。それぞれのティアックに対する想いを語るトークセッションが行われた。
半田氏は自身の音楽製作を通して、マルチトラックレコーダーなどティアックやタスカムの製品を愛用してきたエピソードを披露。和田氏はかつてあるメーカーでオーディオ製品のデザインを手がけていたときから、ティアック製品の独自のデザインやモノづくりに対して一目置いていたことなどを話した。
さらに発表会ではデジタルメディア評論家の麻倉怜士氏が、「新生ティアックに期待する」と題したプレゼンテーションを実施。ティアックブランドへの期待について語った。
さらにスペシャルライブとして、複数台のオープンリールテープレコーダーを楽器として演奏する音楽ユニット「オープンリールアンサンブル」が登場。ティアックのオープンリールテープレコーダー、そしてかつてティアックが発売していたオープンリールテープを使ったライブパフォーマンスを行った。
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