公開日 2023/05/08 16:38
ハイエンドオーディオ市場を牽引する専門ショップ
オーディオ店「エスアイエス」、エアータイト&アナログリラックスの合同イベント開催。「心躍る楽しい音」に聴き惚れる
ファイルウェブオーディオ編集部・筑井真奈
東京のオーディオ専門ショップ、SIS AUDIO(エスアイエス・オーディオ)にてエアータイト&アナログリラックスの合同イベントが、4月14日(金)と15日(土)の2日間開催された。15日の午後の時間に取材にうかがうことができたので、その模様をレポートしよう。
エスアイエスのイベントは、一人あるいは一組のお客様に2時間程度たっぷり時間をとって、持ち込み音源の試聴や、システムの相談を受けながら進めていくスタイル。あいにくの大雨であったが、熱心なオーディオファンが次々にお店を訪問し、国内でも最高峰クラスといえるアナログレコードの音を楽しんでいた。
エスアイエスの社長の小島憲一さんによると、新型コロナウイルスの影響もあり、今回のような試聴イベントは数年ぶりの開催とのこと。名古屋のオーディオイベントで意気投合したエアータイトの須田幸男さんと、アナログリラックスの万木(ゆるぎ)康史さんが、「東京でもしっかりお客さんに聴いてもらえるイベントが実現できないか」と考え、小島さんに相談したことから企画が動き始めたという。
現在の試聴室は1年ほど前にリニューアルしたばかりということで、リビングルームのような居心地の良い空間を意識して設計されている。入口で靴を脱ぐスタイルの試聴室も珍しく、友人の家に迎え入れられたような温かな空気が満ちる。さらに、小島さんセレクトの“極上”スイーツとコーヒーも用意されて、リラックスした環境でオーディオとしっかり向き合うことができる。
スピーカーにはウィルソンオーディオの「Alexia V」を使用し、エアータイトのモノラルパワーアンプ「ATM-3211」を2台で駆動する。ATM-3211は送信三極管UV-211を搭載、プッシュプル動作で120Wと強力なパワーが持ち味で、大型のウィルソンスピーカーをしっかりグリップしながらも、艷やかで官能的な音を奏でる。
アナログプレーヤーはトランスローターの「ZET-3」に、グランツのトーンアームを取り付け。MCカートリッジには、屋久杉をボディに使用したアナログリラックスのトップモデル「AR-MCC-EX1000」を組み合わせている。
アナログリラックスの「EX1000」は、樹齢2000年以上とも言う貴重な屋久杉をボディに活用したモデルで、万木さんによると“木材コレクター”から特別に譲り受けた素材とのこと。2000年もの時代を生き抜いてきた屋久杉には特殊な樹脂が含有されており、その成分が他では得られない甘美な音色を引き出してくれる、と万木さんは考えている。
エスアイエスの中谷功一さんは、今回の試聴システムについて「分析的な音ではなく心踊るような、音楽的にとても楽しい音が実現できる組み合わせ」と考えたという。「エアータイトのアンプは、近年のウィルソンオーディオの音楽的な良さをさらに引き出してくれます」とこだわりのセレクションに胸を張る。
イベントでは、お客さまが持ち込んだレコードを次から次へと再生。クラシックからJ-popまで、どんな音楽でもしっかり鳴らしきれるのはさすがエアータイト。大型イベントでは時間の都合もあり曲を途中で止めなければならないこともあるが、この試聴会では楽曲をしっかり最後まで再生する。お客さまが持ち込んだアーノンクールによる「マタイ受難曲」では、合唱とオーケストラの溶け合うさまはまさに絶品。
竹内まりやの「告白」では、冒頭の電話の音があまりにリアルで、「本当に電話がかかってきたのか!?」とびっくりするほど。「カンターテ・ドミノ」の極上のハーモニーは、最高級のオーディオでしか到達し得ない厳かな、しかし柔らかな音が耳を潤してくれる。
デジタルからアナログまで、最高級の組み合わせによる聴き比べができるのもエスアイエスならではの取り組み。中にはTAIKO AUDIOの“弩級マシン”「SGM EXTREME」とアナログレコードの聴き比べにトライした方もいたという。
万木さんは自社で展開しているオーディオ用除電ブラシ「AR-ASAB1」なども紹介。熊野筆の職人が仕上げたブラシとなっており、肌に触れるとサラサラとした質感が気持ちがいい。「トゥイーターなどの柔らかい場所や、ケーブル、アンプの隙間なども細かいところでも作業しやすいように開発しました」とのこと。お客さまにも大好評で、イベント時にお買い求めになられた方も。
ハイエンドを追求するお客さんから、ひとかたならぬ信頼を得ているエスアイエス。最新鋭のオーディオを常に取り込みながら、お客さまひとりひとりとしっかりと向き合い、長い信頼関係を築いていくというスタイルは、今回のイベントからもしっかりと伝わってきた。日本のハイエンド市場を牽引するエスアイエスの今後の取り組みからはますます目が離せない。
エスアイエスのイベントは、一人あるいは一組のお客様に2時間程度たっぷり時間をとって、持ち込み音源の試聴や、システムの相談を受けながら進めていくスタイル。あいにくの大雨であったが、熱心なオーディオファンが次々にお店を訪問し、国内でも最高峰クラスといえるアナログレコードの音を楽しんでいた。
エスアイエスの社長の小島憲一さんによると、新型コロナウイルスの影響もあり、今回のような試聴イベントは数年ぶりの開催とのこと。名古屋のオーディオイベントで意気投合したエアータイトの須田幸男さんと、アナログリラックスの万木(ゆるぎ)康史さんが、「東京でもしっかりお客さんに聴いてもらえるイベントが実現できないか」と考え、小島さんに相談したことから企画が動き始めたという。
現在の試聴室は1年ほど前にリニューアルしたばかりということで、リビングルームのような居心地の良い空間を意識して設計されている。入口で靴を脱ぐスタイルの試聴室も珍しく、友人の家に迎え入れられたような温かな空気が満ちる。さらに、小島さんセレクトの“極上”スイーツとコーヒーも用意されて、リラックスした環境でオーディオとしっかり向き合うことができる。
スピーカーにはウィルソンオーディオの「Alexia V」を使用し、エアータイトのモノラルパワーアンプ「ATM-3211」を2台で駆動する。ATM-3211は送信三極管UV-211を搭載、プッシュプル動作で120Wと強力なパワーが持ち味で、大型のウィルソンスピーカーをしっかりグリップしながらも、艷やかで官能的な音を奏でる。
アナログプレーヤーはトランスローターの「ZET-3」に、グランツのトーンアームを取り付け。MCカートリッジには、屋久杉をボディに使用したアナログリラックスのトップモデル「AR-MCC-EX1000」を組み合わせている。
アナログリラックスの「EX1000」は、樹齢2000年以上とも言う貴重な屋久杉をボディに活用したモデルで、万木さんによると“木材コレクター”から特別に譲り受けた素材とのこと。2000年もの時代を生き抜いてきた屋久杉には特殊な樹脂が含有されており、その成分が他では得られない甘美な音色を引き出してくれる、と万木さんは考えている。
エスアイエスの中谷功一さんは、今回の試聴システムについて「分析的な音ではなく心踊るような、音楽的にとても楽しい音が実現できる組み合わせ」と考えたという。「エアータイトのアンプは、近年のウィルソンオーディオの音楽的な良さをさらに引き出してくれます」とこだわりのセレクションに胸を張る。
イベントでは、お客さまが持ち込んだレコードを次から次へと再生。クラシックからJ-popまで、どんな音楽でもしっかり鳴らしきれるのはさすがエアータイト。大型イベントでは時間の都合もあり曲を途中で止めなければならないこともあるが、この試聴会では楽曲をしっかり最後まで再生する。お客さまが持ち込んだアーノンクールによる「マタイ受難曲」では、合唱とオーケストラの溶け合うさまはまさに絶品。
竹内まりやの「告白」では、冒頭の電話の音があまりにリアルで、「本当に電話がかかってきたのか!?」とびっくりするほど。「カンターテ・ドミノ」の極上のハーモニーは、最高級のオーディオでしか到達し得ない厳かな、しかし柔らかな音が耳を潤してくれる。
デジタルからアナログまで、最高級の組み合わせによる聴き比べができるのもエスアイエスならではの取り組み。中にはTAIKO AUDIOの“弩級マシン”「SGM EXTREME」とアナログレコードの聴き比べにトライした方もいたという。
万木さんは自社で展開しているオーディオ用除電ブラシ「AR-ASAB1」なども紹介。熊野筆の職人が仕上げたブラシとなっており、肌に触れるとサラサラとした質感が気持ちがいい。「トゥイーターなどの柔らかい場所や、ケーブル、アンプの隙間なども細かいところでも作業しやすいように開発しました」とのこと。お客さまにも大好評で、イベント時にお買い求めになられた方も。
ハイエンドを追求するお客さんから、ひとかたならぬ信頼を得ているエスアイエス。最新鋭のオーディオを常に取り込みながら、お客さまひとりひとりとしっかりと向き合い、長い信頼関係を築いていくというスタイルは、今回のイベントからもしっかりと伝わってきた。日本のハイエンド市場を牽引するエスアイエスの今後の取り組みからはますます目が離せない。
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