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公開日 2018/11/14 17:46
4K XAVCレコーダーも発表
<Inter BEE>ソニー、8K 440型の“Crystal LED”や新4K液晶マスモニなどアピール。幹部が今後の展望も語る
編集部:小野佳希
Inter BEE 2018(2018年国際放送機器展)が開幕。ソニーは、ブースで8K/440インチのCrystal LEDディスプレイシステムや、有機ELと同等の高コントラストを液晶で実現したという31型4Kマスターモニター「BVM-HX310」など各製品を展示。開幕に先立ち会見も開催し、ソニーイメージングプロダクツ&ソリューションズ(株)代表取締役副社長の河野弘氏らが8K/4Kを始めとする同社の取り組みや業界展望を説明した。
■440インチ 8K Crystal LEDディスプレイの高画質をアピール
ソニーのブースでまず目に飛び込んでくるのが、上記の通り8K/440インチのCrystal LEDディスプレイシステム。美ら海水族館やリオのカーニバルなど自社制作コンテンツに加えて、サカナクションや乃木坂48のライブ、「精霊の守り人 外伝」などNHKから提供されたものも含めた8K HDR/120pコンテンツの上映デモを体験することができるようになっている。
なお、後述する会見ではCrystal LEDディスプレイを映画上映用途で活用していく考えはないのかを問う質問も。これに対して「グループにソニーピクチャーズがあり、ロサンゼルスのスタジオでまずは映画にいかに適した状態で映せるのかの可能性を検討し始めている段階だ」と回答。「可能性としては非常にあるのではないかと期待している」とした。
製品展示では、前述の31型4K液晶マスモニ「BVM-HX310」(関連ニュース)やマルチパーパスカメラ「HDC-P50」、マルチフォーマットカメラ「HDC-3500」といった今後に発売を控える新製品群をラインナップ。本日新たに発表した4K XAVCレコーダー「PZW-4000」も2019年5月の発売よりかなり早く実機を見ることができる。
「PZW-4000」は、4K画質を維持しながらもデータ量を従来比約1/3に圧縮可能なビデオフォーマット「XAVC-L422 QFHD 200」に対応。独自開発のコーデックチップを搭載しており、本機1台で4K HDR映像を高画質かつ低ビットレートで収録・送出・トランスコードすることが可能だとしている。価格は570万円(税抜)。なお、本機専用のメディアとしてSxSメモリーカード「SBS-240H」(240GB)を発売する。
本機はすでに2018年12月の新4K衛星放送(BS4K)開始に向けて、民放キー局系BS放送事業者5社のマスター設備にエンコーダーや単体送出機として採用されており、順次運用が開始される予定。
また、8K 3板式カメラシステム「UHC-8300」 本体とカメラコントロールユニット「UHCU-8300」もハンズオン可能な状態で展示。4Kにとどまらず、8Kにも取り組んでいることも示していた。
スポーツや音楽ライブなどの中継映像制作において4K HDR/HD HDR/HD SDRの映像を同時かつ効率的に制作可能だというソリューション「SR Live for HDR」や、ソフトバンクの携帯電話基地局および映像プラットフォームを活用してライブ/アーカイブ映像を提供するIoTサービス「スマート情報カメラ」など、ハードウェアに限らず様々な分野で活動していることも紹介。そのほか、NTTドコモブースの5Gデモバスとソニーブース間を接続し、ソニーブース内のカメラスタジオの映像をデモバス車内にライブ投映するデモなども披露している。
■「海外も8Kの動きが想像以上に早いスピードで動き始めている」
ソニーイメージングプロダクツ&ソリューションズの代表取締役副社長であり、プロフェッショナル・ソリューション&サービス本部の本部長も務める河野氏は、「ソニーは長年に渡り映像制作に関して技術革新をしてきた自負がある。映像文化への貢献を目指して活動してきた」とアピール。
一方で、日本で新4K8K衛星放送の開始を控えるなど「大きく環境が変わっている」とし、「高画質化によって扱うデータが増えるので、制作者はオペレーションをいかに効率化していくかも考えなくてはいけない。そこの投資効率をどう上げていくのかが制作者側の悩みの種になっている」と説明。「高画質化、効率とのバランスをどうとるか。その課題を解決していけるソリューションを提供していくことがソニーの使命だと思っている」と述べた。
そして、その効率化の成功事例が今年開催されたサッカーのロシアワールドカップだと言及。カメラやモニターの大量提供、および「SR Live for HDR」での4K HDRとHD映像を同時制作などで、全64試合/12会場で大会の撮影/オンエアに貢献したと紹介した。
そのほか、「高画質化の波は日本だけでなく海外にも広がっている」ともコメント。中国では同国工業情報化省の外郭団体から8K中継車の受注内示を受けたことを紹介しつつ、「8Kの動きが想像以上に早いスピードで動き始めている」とした。
ソニービジネスソリューション代表取締役社長の宮島和雄氏は、今回のInter BEEにおける同社ブースの見どころを説明。一方で、全国の放送事業者や関係各社に計45もの4K/8K設備を納入していることも紹介し、「IP、12G-SDIどちらでもソリューションを提供できるのが我々の特徴だ」とアピールする。
例えば、IPではNHKに4K IP大型中継車「4K-OB1」を今年9月に納入。一方の12G-SDIでもクロステレビに4K大型中継車を2019年3月に納入予定であることや、関西テレビ レモンスタジオには4K 12G-SDIのスタジオを2019年2月に納入予定。同スタジオは大型レンタルスタジオ初の4K HDR対応ケースになるという。
ブース展示の解説では、前述の各種製品に加えて、映画制作用カメラ「VENICE」を利用する作品が国内外でクランクインしていることに言及。三池崇史監督作品でも利用されていることや、2019年2月に発売予定のエクステンションシステム「CBK-3610XS」が、ジェームズ・キャメロン監督「AVATAR」続編の撮影に活用中であることが紹介された。
■440インチ 8K Crystal LEDディスプレイの高画質をアピール
ソニーのブースでまず目に飛び込んでくるのが、上記の通り8K/440インチのCrystal LEDディスプレイシステム。美ら海水族館やリオのカーニバルなど自社制作コンテンツに加えて、サカナクションや乃木坂48のライブ、「精霊の守り人 外伝」などNHKから提供されたものも含めた8K HDR/120pコンテンツの上映デモを体験することができるようになっている。
なお、後述する会見ではCrystal LEDディスプレイを映画上映用途で活用していく考えはないのかを問う質問も。これに対して「グループにソニーピクチャーズがあり、ロサンゼルスのスタジオでまずは映画にいかに適した状態で映せるのかの可能性を検討し始めている段階だ」と回答。「可能性としては非常にあるのではないかと期待している」とした。
製品展示では、前述の31型4K液晶マスモニ「BVM-HX310」(関連ニュース)やマルチパーパスカメラ「HDC-P50」、マルチフォーマットカメラ「HDC-3500」といった今後に発売を控える新製品群をラインナップ。本日新たに発表した4K XAVCレコーダー「PZW-4000」も2019年5月の発売よりかなり早く実機を見ることができる。
「PZW-4000」は、4K画質を維持しながらもデータ量を従来比約1/3に圧縮可能なビデオフォーマット「XAVC-L422 QFHD 200」に対応。独自開発のコーデックチップを搭載しており、本機1台で4K HDR映像を高画質かつ低ビットレートで収録・送出・トランスコードすることが可能だとしている。価格は570万円(税抜)。なお、本機専用のメディアとしてSxSメモリーカード「SBS-240H」(240GB)を発売する。
本機はすでに2018年12月の新4K衛星放送(BS4K)開始に向けて、民放キー局系BS放送事業者5社のマスター設備にエンコーダーや単体送出機として採用されており、順次運用が開始される予定。
また、8K 3板式カメラシステム「UHC-8300」 本体とカメラコントロールユニット「UHCU-8300」もハンズオン可能な状態で展示。4Kにとどまらず、8Kにも取り組んでいることも示していた。
スポーツや音楽ライブなどの中継映像制作において4K HDR/HD HDR/HD SDRの映像を同時かつ効率的に制作可能だというソリューション「SR Live for HDR」や、ソフトバンクの携帯電話基地局および映像プラットフォームを活用してライブ/アーカイブ映像を提供するIoTサービス「スマート情報カメラ」など、ハードウェアに限らず様々な分野で活動していることも紹介。そのほか、NTTドコモブースの5Gデモバスとソニーブース間を接続し、ソニーブース内のカメラスタジオの映像をデモバス車内にライブ投映するデモなども披露している。
■「海外も8Kの動きが想像以上に早いスピードで動き始めている」
ソニーイメージングプロダクツ&ソリューションズの代表取締役副社長であり、プロフェッショナル・ソリューション&サービス本部の本部長も務める河野氏は、「ソニーは長年に渡り映像制作に関して技術革新をしてきた自負がある。映像文化への貢献を目指して活動してきた」とアピール。
一方で、日本で新4K8K衛星放送の開始を控えるなど「大きく環境が変わっている」とし、「高画質化によって扱うデータが増えるので、制作者はオペレーションをいかに効率化していくかも考えなくてはいけない。そこの投資効率をどう上げていくのかが制作者側の悩みの種になっている」と説明。「高画質化、効率とのバランスをどうとるか。その課題を解決していけるソリューションを提供していくことがソニーの使命だと思っている」と述べた。
そして、その効率化の成功事例が今年開催されたサッカーのロシアワールドカップだと言及。カメラやモニターの大量提供、および「SR Live for HDR」での4K HDRとHD映像を同時制作などで、全64試合/12会場で大会の撮影/オンエアに貢献したと紹介した。
そのほか、「高画質化の波は日本だけでなく海外にも広がっている」ともコメント。中国では同国工業情報化省の外郭団体から8K中継車の受注内示を受けたことを紹介しつつ、「8Kの動きが想像以上に早いスピードで動き始めている」とした。
ソニービジネスソリューション代表取締役社長の宮島和雄氏は、今回のInter BEEにおける同社ブースの見どころを説明。一方で、全国の放送事業者や関係各社に計45もの4K/8K設備を納入していることも紹介し、「IP、12G-SDIどちらでもソリューションを提供できるのが我々の特徴だ」とアピールする。
例えば、IPではNHKに4K IP大型中継車「4K-OB1」を今年9月に納入。一方の12G-SDIでもクロステレビに4K大型中継車を2019年3月に納入予定であることや、関西テレビ レモンスタジオには4K 12G-SDIのスタジオを2019年2月に納入予定。同スタジオは大型レンタルスタジオ初の4K HDR対応ケースになるという。
ブース展示の解説では、前述の各種製品に加えて、映画制作用カメラ「VENICE」を利用する作品が国内外でクランクインしていることに言及。三池崇史監督作品でも利用されていることや、2019年2月に発売予定のエクステンションシステム「CBK-3610XS」が、ジェームズ・キャメロン監督「AVATAR」続編の撮影に活用中であることが紹介された。
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