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公開日 2019/05/07 12:20
プレイベントで主催者が会見
<IFA GPC>「IFA2019」は9月6日開幕。世界のイノベーションが集まる「IFA NEXT」初のパートナー国に日本が決定
山本 敦
世界最大のコンシューマーエレクトロニクスのイベント「IFA2019」の開催まであと半年を切った。IFAを主催するメッセ・ベルリンは、毎年この時期に世界中から300名を超えるジャーナリストを集めてプレイベント「IFAグローバル・プレスカンファレンス(IFA GPC)」を実施する。今回の開催地はスペイン、アンダルシア州のセビージャ。記者会見に登壇したメッセ・ベルリンのCEO、クリスチャン・ゲーケ氏から今年は9月6日から11日までの6日間に渡って催されるIFAの見どころが語られた。
IFAは毎年、ドイツの首都・ベルリンにある展示会場メッセ・ベルリンで開かれる。その規模は毎年大きくなっており、2018年は総展示面積161,200平方メートルの広大なスペースに、1,800を超える企業・団体が出展。来場者総数は244,000人以上。IFAは欧州で最も大きなエレクトロニクス関連のトレードショーでもあり、商談に訪れる来場者の国際色も年を追うごとに豊かさを増してきた。
メッセ・ベルリンのゲーケ氏は、2017年からIFAの期間中に広大なメッセ・ベルリン会場内でも最も大きな展示スペースである「ホール26」をメイン会場として執り行われる「IFA NEXT」の好調ぶりをアピールした。IFAの展示はオーディオ・ビジュアルにホームアプライアンス、スマホにPC、AIからロボティクスまでエレクトロニクスのトレンドが一望できるほど多岐にわたっている。そして各カテゴリーのトップリーダーであるメーカー・ブランドが一堂に集まる数少ないイベントであり、「コネクテッド・ホーム」の最新事情を各社の展示に横串を刺して俯瞰できる貴重な機会だ。欧州をはじめ、世界各地域で勢いよく伸びるスタートアップや企業のベンチャースピリットに満ちた事業、ならびにその手前の取り組みが数多く集まるIFA NEXTには、一般来場者からトレードビジターまでIFAに足を運ぶ全ての来場者が関心を寄せつつある。
2019年はIFA NEXTの第3回目の開催となる。今年は初めての試みとして、特定の国・地域の展示が「IFA NEXTグローバル・イノベーション・パートナー」としてハイライトされることが決まった。栄えある第1回目のパートナー国は「日本」である。
メッセ・ベルリンのゲーケ氏はIFA NEXTのパートナー国に日本が選ばれた理由について「日本は今日までのコンシューマーエレクトロニクスの発展に最も尽力してきた国。いま再びエレクトロニクスに関わる先端的な技術研究とスタートアップの取り組みに力を入れようとしている」からであると述べ、IFA NEXTが日本の取り組みを全力でサポートすると壇上で宣言した。
IFA NEXTのパートナー国を代表して、日本から経済産業省の商務情報政策局長である西山圭太氏が登壇した。西山氏はスピーチの中で「世界の多くの方々にとっては、よく働き、“Sushi”に代表されるお米を使った料理を好んで食べる日本人という典型的なイメージがあるかもしれない。あるいは特にビジネスの現場では男性優位な社会で、外国人に対しては閉鎖的な島国ならではのメンタリティを持つ人々という、ややネガティブな印象もあるはず。今年はIFA NEXTで皆様の日本に対するこのようなイメージを払拭するような、オープンで活力に満ちた日本の最先端を“サブライズ”として足を運んでいただいた全ての方々に伝えたい」と意気込みを語った。
パナソニックは毎年IFAの開催期間中には大規模なブースを出展する“常連”のブランドだが、今年はIFA NEXTにも参加して同社のカッティング・エッジなAIやIoTのテクノロジーを、産業・社会生活を新たに発展させるための取り組みとして集めて見せることになりそうだ。同社を代表してIFA GPCのステージに上がったパナソニック(株)渉外本部 渉外部 部長の島田玄一郎氏は、昨年に創業100周年を迎えた同社がいま力を入れて展開する「クロスバリューイノベーション」のコンセプトを紹介。先端的なアイデアと技術・サービスの開拓に取り組む社内外の事業や人材と連携して、新たな価値を創造する取り組みに対して、IFA NEXTを舞台により積極的にスポットを当てていく考えを示した。
続いて伸び盛りな日本のスタートアップを代表して、Unipos(ユニポス)のマネージング・ディレクターである佐藤勇志氏も壇上に立ち、同社がリリースしているHRテック系モバイルアプリ「Unipos」を紹介した。同社が今年のIFA NEXTでどんな展示を見せてくれるのか楽しみだ。
なおIFA NEXTのグローバル・イノベーション・パートナーとしてイベントへの参加を希望する企業・団体の募集要項については、近日に経済産業省 商務情報政策局からアナウンスがあるはずだ。その後次第に日本からのIFA NEXTの出展が形を成してくるはずなので、その時にまた追加情報をお知らせしたい。
セミナーとパネルセッション形式が中心のIFA+SUMMIT(9月8日・9日)、ならびにオートモーティブに関連するコネクテッドソリューションが集まるShift Automotive(9月10日・11日)は、それぞれIFAの開催期間中にホール26にて併催される。昨年はセミナー形式が主軸だったShift Automotiveについては、今年はホールを使った展示にも力が入りそうだ。参加するブランドの名前として富士通、Smartの名前も壇上で挙がった。
エレクトロニクス業界を代表する著名人によるキーノートスピーチには、今年はファーウェイのコンシューマービジネスグループのCEOであるリチャード・ユー氏、ならびにクアルコムのプレジデントであるクリスチアーノ・アモン氏の登壇が決まった。ファーウェイは過去数年間にIFAで最新のモバイル向けSoCを発表してきた。クアルコムも5G対応のモデムを統合した5Gモバイルプラットフォームの開発を今年2月末に開催されたMWCで発表しており、2019年第2四半期にサンプル提供を開始すると発表している。新たな5G時代の到来に向けた両社の戦略発表には大いに関心が集まるだろう。
IFAの姉妹イベントであるCE Chinaは今年、開催地を中国の杭州に、期間も5月から移してIFA開催直後の9月19日から21日とする。また北米ではBtoB向けの姉妹イベント、CE Weekも6月12日・13日にニューヨークで開かれる予定だ。
CE Chinaに関連する発表としては、毎年IFAに出展するゼンハイザーが今年から「IFAグローバル・オーディオ・パートナー」として連携を深めていくことが明らかになった。IFA2019の会場ではホール1.2にゼンハイザーの“本丸”となるブースが立つほか、IFA NEXTでは独自の立体音響技術「AMBEO」に関連する製品の展示とデモを行う。ほかにはプレスルームにもゼンハイザーに関する出展情報にフォーカスしたコーナーが設けられるそうだ。
肝心なのはさらにIFAの直後に開催されるCE Chinaにもゼンハイザーが初めて参加することだ。IFA GPCのステージに立ったゼンハイザーのCEOであるアンドレアス・ゼンハイザー氏は「CE Chinaを中国市場におけるブランド認知のさらなる拡大の起爆剤としていきたい。イベントには中国全土から有力なリテーラーが集まる。期間中に開催されるブリーフィングイベントのIFA Retail Universityを活用して、中国の有力な販売店関係者にゼンハイザーの商品のことをより深く知ってもらうための機会としたい」と抱負を語った。
メッセ・ベルリンのゲーケ氏も「IFAが築き上げてきたグローバルネットワークは近年一段とその存在感を顕わにしつつある。IFAに関連する出展機会を活用して、ぜひ多くの出展社にネットワーキングの場を活用して欲しい。ジャーナリストの方々を含む多くの来場者にIFA期間中にベルリンへお越しいただき、データ活用社会の中でさらに豊かなライフスタイルを提供するコネクテッドなエレクトロニクスの製品、サービス、ソリューションの可能性を体感してもらえることを期待している」と述べて、カンファレンスのスピーチを結んだ。
IFAは毎年、ドイツの首都・ベルリンにある展示会場メッセ・ベルリンで開かれる。その規模は毎年大きくなっており、2018年は総展示面積161,200平方メートルの広大なスペースに、1,800を超える企業・団体が出展。来場者総数は244,000人以上。IFAは欧州で最も大きなエレクトロニクス関連のトレードショーでもあり、商談に訪れる来場者の国際色も年を追うごとに豊かさを増してきた。
メッセ・ベルリンのゲーケ氏は、2017年からIFAの期間中に広大なメッセ・ベルリン会場内でも最も大きな展示スペースである「ホール26」をメイン会場として執り行われる「IFA NEXT」の好調ぶりをアピールした。IFAの展示はオーディオ・ビジュアルにホームアプライアンス、スマホにPC、AIからロボティクスまでエレクトロニクスのトレンドが一望できるほど多岐にわたっている。そして各カテゴリーのトップリーダーであるメーカー・ブランドが一堂に集まる数少ないイベントであり、「コネクテッド・ホーム」の最新事情を各社の展示に横串を刺して俯瞰できる貴重な機会だ。欧州をはじめ、世界各地域で勢いよく伸びるスタートアップや企業のベンチャースピリットに満ちた事業、ならびにその手前の取り組みが数多く集まるIFA NEXTには、一般来場者からトレードビジターまでIFAに足を運ぶ全ての来場者が関心を寄せつつある。
2019年はIFA NEXTの第3回目の開催となる。今年は初めての試みとして、特定の国・地域の展示が「IFA NEXTグローバル・イノベーション・パートナー」としてハイライトされることが決まった。栄えある第1回目のパートナー国は「日本」である。
メッセ・ベルリンのゲーケ氏はIFA NEXTのパートナー国に日本が選ばれた理由について「日本は今日までのコンシューマーエレクトロニクスの発展に最も尽力してきた国。いま再びエレクトロニクスに関わる先端的な技術研究とスタートアップの取り組みに力を入れようとしている」からであると述べ、IFA NEXTが日本の取り組みを全力でサポートすると壇上で宣言した。
IFA NEXTのパートナー国を代表して、日本から経済産業省の商務情報政策局長である西山圭太氏が登壇した。西山氏はスピーチの中で「世界の多くの方々にとっては、よく働き、“Sushi”に代表されるお米を使った料理を好んで食べる日本人という典型的なイメージがあるかもしれない。あるいは特にビジネスの現場では男性優位な社会で、外国人に対しては閉鎖的な島国ならではのメンタリティを持つ人々という、ややネガティブな印象もあるはず。今年はIFA NEXTで皆様の日本に対するこのようなイメージを払拭するような、オープンで活力に満ちた日本の最先端を“サブライズ”として足を運んでいただいた全ての方々に伝えたい」と意気込みを語った。
パナソニックは毎年IFAの開催期間中には大規模なブースを出展する“常連”のブランドだが、今年はIFA NEXTにも参加して同社のカッティング・エッジなAIやIoTのテクノロジーを、産業・社会生活を新たに発展させるための取り組みとして集めて見せることになりそうだ。同社を代表してIFA GPCのステージに上がったパナソニック(株)渉外本部 渉外部 部長の島田玄一郎氏は、昨年に創業100周年を迎えた同社がいま力を入れて展開する「クロスバリューイノベーション」のコンセプトを紹介。先端的なアイデアと技術・サービスの開拓に取り組む社内外の事業や人材と連携して、新たな価値を創造する取り組みに対して、IFA NEXTを舞台により積極的にスポットを当てていく考えを示した。
続いて伸び盛りな日本のスタートアップを代表して、Unipos(ユニポス)のマネージング・ディレクターである佐藤勇志氏も壇上に立ち、同社がリリースしているHRテック系モバイルアプリ「Unipos」を紹介した。同社が今年のIFA NEXTでどんな展示を見せてくれるのか楽しみだ。
なおIFA NEXTのグローバル・イノベーション・パートナーとしてイベントへの参加を希望する企業・団体の募集要項については、近日に経済産業省 商務情報政策局からアナウンスがあるはずだ。その後次第に日本からのIFA NEXTの出展が形を成してくるはずなので、その時にまた追加情報をお知らせしたい。
セミナーとパネルセッション形式が中心のIFA+SUMMIT(9月8日・9日)、ならびにオートモーティブに関連するコネクテッドソリューションが集まるShift Automotive(9月10日・11日)は、それぞれIFAの開催期間中にホール26にて併催される。昨年はセミナー形式が主軸だったShift Automotiveについては、今年はホールを使った展示にも力が入りそうだ。参加するブランドの名前として富士通、Smartの名前も壇上で挙がった。
エレクトロニクス業界を代表する著名人によるキーノートスピーチには、今年はファーウェイのコンシューマービジネスグループのCEOであるリチャード・ユー氏、ならびにクアルコムのプレジデントであるクリスチアーノ・アモン氏の登壇が決まった。ファーウェイは過去数年間にIFAで最新のモバイル向けSoCを発表してきた。クアルコムも5G対応のモデムを統合した5Gモバイルプラットフォームの開発を今年2月末に開催されたMWCで発表しており、2019年第2四半期にサンプル提供を開始すると発表している。新たな5G時代の到来に向けた両社の戦略発表には大いに関心が集まるだろう。
IFAの姉妹イベントであるCE Chinaは今年、開催地を中国の杭州に、期間も5月から移してIFA開催直後の9月19日から21日とする。また北米ではBtoB向けの姉妹イベント、CE Weekも6月12日・13日にニューヨークで開かれる予定だ。
CE Chinaに関連する発表としては、毎年IFAに出展するゼンハイザーが今年から「IFAグローバル・オーディオ・パートナー」として連携を深めていくことが明らかになった。IFA2019の会場ではホール1.2にゼンハイザーの“本丸”となるブースが立つほか、IFA NEXTでは独自の立体音響技術「AMBEO」に関連する製品の展示とデモを行う。ほかにはプレスルームにもゼンハイザーに関する出展情報にフォーカスしたコーナーが設けられるそうだ。
肝心なのはさらにIFAの直後に開催されるCE Chinaにもゼンハイザーが初めて参加することだ。IFA GPCのステージに立ったゼンハイザーのCEOであるアンドレアス・ゼンハイザー氏は「CE Chinaを中国市場におけるブランド認知のさらなる拡大の起爆剤としていきたい。イベントには中国全土から有力なリテーラーが集まる。期間中に開催されるブリーフィングイベントのIFA Retail Universityを活用して、中国の有力な販売店関係者にゼンハイザーの商品のことをより深く知ってもらうための機会としたい」と抱負を語った。
メッセ・ベルリンのゲーケ氏も「IFAが築き上げてきたグローバルネットワークは近年一段とその存在感を顕わにしつつある。IFAに関連する出展機会を活用して、ぜひ多くの出展社にネットワーキングの場を活用して欲しい。ジャーナリストの方々を含む多くの来場者にIFA期間中にベルリンへお越しいただき、データ活用社会の中でさらに豊かなライフスタイルを提供するコネクテッドなエレクトロニクスの製品、サービス、ソリューションの可能性を体感してもらえることを期待している」と述べて、カンファレンスのスピーチを結んだ。
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