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公開日 2019/12/17 18:45
「エンタメテックカンパニーの実現を目指す」
SHOWROOM、AR/VR活用のライブ配信「SHOWSTAGE」を本格開始。年度内に新たな動画/音声メディアも
編集部:川田菜月
SHOWROOMは、「Entertainment Technology Conference 2019」と題した事業方針説明会を開催。今後の事業方針および戦略を発表し、現在開発中の新動画メディアや、AR/VR技術を活用したXR事業について紹介した。
同社は2015年に設立し、主軸事業としてライブ配信ストリーミングプラットフォーム「SHOWROOM」を運営。SHOWROOMは双方向コミュニケーションの仮想ライブ空間で、アーティストやアイドル、タレント等の配信が無料で視聴できるほか、一般ユーザーでもすぐに生配信を行うことができ、現在会員登録者数は330万人を突破している。
ライブ配信プラットフォーマーとしての印象が強い同社だが、CEOの前田裕二氏は「 “エンターテインメント×テクノロジー” で世界中に夢中を届ける、というビジョンのもと、エンタメ市場全体をアップデートしていきたいと考えている」とし、その意味を込めて “エンタメテック”(エンターテインメント×テクノロジー)カンパニーと同社を紹介。
そして、「より幅広いメディアを自社で持つことで、付加価値の提供をさらに拡大していく」とし、新たな動画/音声メディアサービスの展開、およびライブステージを配信・視聴できるサービス「SHOWSTAGE」を発表。今後、エンターテインメント領域の中でも今後メディア事業とライブ興行事業に注力し、5G/AI/XR領域(AR/VR)といった最先端テクノロジーを掛け合わせることで市場拡大を図っていくとした。
まず最初に動画メディアについて紹介。「スマートフォンの持つ縦型のスクリーンに適応したプロによる動画市場を開拓していく」とし、「Short, but Deep.」をコンセプトに、短尺ながらスマホの画面を最大限に活用した「スマホ時代にあったプロコンテンツの提供」を行うとのこと。
前田氏は、「スマホの登場により映像や音楽をちょっとした隙間時間に楽しむスタイルに変化した。楽しむコンテンツも変化し、一般ユーザーが手軽に配信できるようになったことで、スマホで隙間時間に楽しむものは「アマチュア」、テレビや映画などは「プロ」のコンテンツが多い」と現状を説明。その上で、「次の進化では “プロに回帰” するのでは?と考えている。それを推進するのが5Gの登場。これによりクリエイティブの制約がなくなり、大きく変わっていくと考えている」と語った。
同事業は2020年3月頃の提供開始を目指しており、様々なアーティストと既にコンテンツ制作の話が進んでいるとのこと。また先日資本業務提携を発表したジェイ・ストームとも連携し、ジャニーズのアーティストによるコンテンツも多数提供していく予定で、前田氏は「サービス開始時点で、憧れの場となるようなコンテンツを取り揃えて展開していきたい」と語った。
音声メディアについては、「耳密度=集中して聴きたくなる情報量の多いリッチなコンテンツ」の提供を目指すとし、プロが作るストック型コンテンツの配信を予定。ニッポン放送と協業で、動画メディアと同じく「スマホ上で楽しむ短尺のコンテンツ」を展開するという。「Podcastのような形だが、現時点ではこのジャンルで覇者となる強力なものがまだない市場。そこに挑戦していきたい」とした。
「SHOWSTAGE」は仮想空間で楽しむライブプラットフォーム。ベータ版としてVR技術を用いたサービスを展開していたが、正式リリースとなった。現在、VR空間の中で開催される音楽ライブや様々なイベントに対して、ユーザーが電子チケットを購入し、VR対応デバイスを用いることで視聴可能。SHOWROOMと同様にタレントと視聴者が双方向コミュニケーションをとることができる点も特徴だ。
同社は本日、SHOWSTAGEに新たにAR機能を追加することを発表した。AR機能により、スマホを机などにかざすことで現実の映像に重ねてライブ映像を見ることができ、「目の前にライブ会場を実現させる」ことが可能だという。本機能は年内の提供開始を目指している。また2020年1月26日にARライブ第一弾を開催することも発表された。出演アーティストなど後日アナウンスされる。
これにより、スマホ上のタッチ操作でステージを360度方向から見ることができ、ピンチイン/アウトの操作で会場の視点も変更可能。会場ではキャラクターによるライブ動画のデモンストレーションが行われたが、映像はライブ配信も可能。さらに実写の映像配信も開発が進んでおり、アーティストが配信することもできるようになるとのこと。こちらはデータ量も多く、5Gサービスがスタートして以降の実装が見込まれる。
前田氏は、「これら新規事業は全て “舞台(ステージ)” に相当すると考えている。基幹事業であるライブ配信 “SHOWROOM” は、数千人のファンがついたり、一定数の規模拡大は可能だが、テレビや映画などのようなマスメディアの世界に展開するには力不足だと感じていた」と説明。
「これまでは身近でファンを拡大していくことができていたが、 “努力がフェアに報われる世界を創る” という同社のミッションに向けて、SHOWROOMにとどまらず、夢を実現できる場所をさらに作っていきたい」とし、スマホという少し身近な存在を使って舞台を作り、企業理念の実現を目指すと語った。
基幹事業であるSHOWROOMでは、演者を応援するだけでなくプロデュースしていく機能も強化していくとのこと。COOに就任した唐澤俊輔氏は「SHOWROOMは収益の柱として、AKB48など有名タレントの出演によりユーザーを獲得、その後イベントの実施やジャンルの拡大などにより、順調に成長している。今後も継続してそうした活動を推進し、コンテンツ強化やマーケティング投資も進める」と説明。さらに視聴者側にも、AIによって応援したい人が見つかるレコメンド機能などが導入される予定という。
また、同社は現在を “第2創業期” と定め、さらなる事業発展を目指して人材採用の強化など様々な施策を行っている。11月21日にリリースされたとおり、電通/ニッポン放送/ドリームインキュベータ/GMOインターネット/アカツキなどの7社に対する資金調達と、またDeNAが保有する同社の株式⼀部譲渡を実施。これらの対価は総額31億円にのぼり、今回発表された新規事業への挑戦に加えて、「テクノロジー人材の徹底強化」「マーケティング投資による事業加速」も進めていくとした。
最後に「エンタメテックカンパニーの実現に向け、便利で手軽に使えるサービスを日本からアジア、さらには世界へと広げ、さらなる成長を目指す」と語られた。
同社は2015年に設立し、主軸事業としてライブ配信ストリーミングプラットフォーム「SHOWROOM」を運営。SHOWROOMは双方向コミュニケーションの仮想ライブ空間で、アーティストやアイドル、タレント等の配信が無料で視聴できるほか、一般ユーザーでもすぐに生配信を行うことができ、現在会員登録者数は330万人を突破している。
ライブ配信プラットフォーマーとしての印象が強い同社だが、CEOの前田裕二氏は「 “エンターテインメント×テクノロジー” で世界中に夢中を届ける、というビジョンのもと、エンタメ市場全体をアップデートしていきたいと考えている」とし、その意味を込めて “エンタメテック”(エンターテインメント×テクノロジー)カンパニーと同社を紹介。
そして、「より幅広いメディアを自社で持つことで、付加価値の提供をさらに拡大していく」とし、新たな動画/音声メディアサービスの展開、およびライブステージを配信・視聴できるサービス「SHOWSTAGE」を発表。今後、エンターテインメント領域の中でも今後メディア事業とライブ興行事業に注力し、5G/AI/XR領域(AR/VR)といった最先端テクノロジーを掛け合わせることで市場拡大を図っていくとした。
まず最初に動画メディアについて紹介。「スマートフォンの持つ縦型のスクリーンに適応したプロによる動画市場を開拓していく」とし、「Short, but Deep.」をコンセプトに、短尺ながらスマホの画面を最大限に活用した「スマホ時代にあったプロコンテンツの提供」を行うとのこと。
前田氏は、「スマホの登場により映像や音楽をちょっとした隙間時間に楽しむスタイルに変化した。楽しむコンテンツも変化し、一般ユーザーが手軽に配信できるようになったことで、スマホで隙間時間に楽しむものは「アマチュア」、テレビや映画などは「プロ」のコンテンツが多い」と現状を説明。その上で、「次の進化では “プロに回帰” するのでは?と考えている。それを推進するのが5Gの登場。これによりクリエイティブの制約がなくなり、大きく変わっていくと考えている」と語った。
同事業は2020年3月頃の提供開始を目指しており、様々なアーティストと既にコンテンツ制作の話が進んでいるとのこと。また先日資本業務提携を発表したジェイ・ストームとも連携し、ジャニーズのアーティストによるコンテンツも多数提供していく予定で、前田氏は「サービス開始時点で、憧れの場となるようなコンテンツを取り揃えて展開していきたい」と語った。
音声メディアについては、「耳密度=集中して聴きたくなる情報量の多いリッチなコンテンツ」の提供を目指すとし、プロが作るストック型コンテンツの配信を予定。ニッポン放送と協業で、動画メディアと同じく「スマホ上で楽しむ短尺のコンテンツ」を展開するという。「Podcastのような形だが、現時点ではこのジャンルで覇者となる強力なものがまだない市場。そこに挑戦していきたい」とした。
「SHOWSTAGE」は仮想空間で楽しむライブプラットフォーム。ベータ版としてVR技術を用いたサービスを展開していたが、正式リリースとなった。現在、VR空間の中で開催される音楽ライブや様々なイベントに対して、ユーザーが電子チケットを購入し、VR対応デバイスを用いることで視聴可能。SHOWROOMと同様にタレントと視聴者が双方向コミュニケーションをとることができる点も特徴だ。
同社は本日、SHOWSTAGEに新たにAR機能を追加することを発表した。AR機能により、スマホを机などにかざすことで現実の映像に重ねてライブ映像を見ることができ、「目の前にライブ会場を実現させる」ことが可能だという。本機能は年内の提供開始を目指している。また2020年1月26日にARライブ第一弾を開催することも発表された。出演アーティストなど後日アナウンスされる。
これにより、スマホ上のタッチ操作でステージを360度方向から見ることができ、ピンチイン/アウトの操作で会場の視点も変更可能。会場ではキャラクターによるライブ動画のデモンストレーションが行われたが、映像はライブ配信も可能。さらに実写の映像配信も開発が進んでおり、アーティストが配信することもできるようになるとのこと。こちらはデータ量も多く、5Gサービスがスタートして以降の実装が見込まれる。
前田氏は、「これら新規事業は全て “舞台(ステージ)” に相当すると考えている。基幹事業であるライブ配信 “SHOWROOM” は、数千人のファンがついたり、一定数の規模拡大は可能だが、テレビや映画などのようなマスメディアの世界に展開するには力不足だと感じていた」と説明。
「これまでは身近でファンを拡大していくことができていたが、 “努力がフェアに報われる世界を創る” という同社のミッションに向けて、SHOWROOMにとどまらず、夢を実現できる場所をさらに作っていきたい」とし、スマホという少し身近な存在を使って舞台を作り、企業理念の実現を目指すと語った。
基幹事業であるSHOWROOMでは、演者を応援するだけでなくプロデュースしていく機能も強化していくとのこと。COOに就任した唐澤俊輔氏は「SHOWROOMは収益の柱として、AKB48など有名タレントの出演によりユーザーを獲得、その後イベントの実施やジャンルの拡大などにより、順調に成長している。今後も継続してそうした活動を推進し、コンテンツ強化やマーケティング投資も進める」と説明。さらに視聴者側にも、AIによって応援したい人が見つかるレコメンド機能などが導入される予定という。
また、同社は現在を “第2創業期” と定め、さらなる事業発展を目指して人材採用の強化など様々な施策を行っている。11月21日にリリースされたとおり、電通/ニッポン放送/ドリームインキュベータ/GMOインターネット/アカツキなどの7社に対する資金調達と、またDeNAが保有する同社の株式⼀部譲渡を実施。これらの対価は総額31億円にのぼり、今回発表された新規事業への挑戦に加えて、「テクノロジー人材の徹底強化」「マーケティング投資による事業加速」も進めていくとした。
最後に「エンタメテックカンパニーの実現に向け、便利で手軽に使えるサービスを日本からアジア、さらには世界へと広げ、さらなる成長を目指す」と語られた。