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公開日 2021/05/27 17:09
6月からNHKとBS民放5社のCP第2弾実施

新4K8K放送の視聴可能機器が861万台突破。「大きな画面で視聴したい」というユーザーマインドが顕著に

編集部:松永達矢
放送サービス高度化推進協会(A-PAB)は、2021年4月までの新4K8K衛星放送視聴可能機器台数の集計値を発表。4月単月では32万2,000台を出荷/設置し、前年同月比約5割増という大きな伸び率を見せ、累計では約861万台を突破したという。

A-PABが4K8K視聴可能機器の台数調査結果を公表

■4Kチューナー内蔵テレビへの買い換え機運が継続

2021年4月分の新4K8K衛星放送視聴可能機器の出荷/設置台数は、テレビ、レコーダー、外付けチューナー、CATV用STBを合わせて32万2,000台。この数字に対してA-PABは、先行きは不透明ではあるものの、開催まで2ヶ月としている東京オリンピック・パラリンピックにむけて、買い換えの需要は堅調であるとの見方をしている。内訳は、テレビが24万2,000台、録画機が2万6,000台、CATV用STBが5万4,000台となっている。

視聴可能機器台数の集計表

この推移について、アナログ放送停波に伴い2008年〜2011年の間に販売された受信機(6857万台に上る)の買い替え時期で有ることを大きな要素の一つとして推測。

また、4月分のテレビ売上における、サイズ別構成比に目を向けると、一番大きな割合を占める50型以上の販売割合が全体の37%、次いで割合を占めるのが40〜49型の30%になるなど40型以上が全体の2/3を占める形になっており、「放送・配信も、もっと大きな画面で視聴をしたい」といった共通のユーザーマインドが顕著になっていることもトピックの一つとして挙げた。

なお「世帯数を5330万」「4K8K受信機を一世帯に一台」とした上で、世帯普及率を算出すると16.1%という数字になると、A-PAB理事、木村政孝氏が質疑応答の場で回答。これに続く形でマーケティング理論の一つ「イノベイター理論」を引用し「世帯普及率で算出された16%という数字は初期採用層(アーリーアダプター)までの割合と合致するもの」として、今後の普及に努めていくと語った。

■キャンペーン第2弾の展開で4K8K放送さらなる訴求へ

NHKとBS民放5社(BS日テレ、BS朝日、BS‐TBS、BSテレ東、BSフジ)は、5月22日(土)より、昨年12月に続くものとして『新4K8K衛星放送で見ようよ!第2弾』キャンペーンを実施。NHKの「BS4K」「BS8K」ではより魅力的な番組を放送、BS民放5局ではピュア4Kの番組比率を上げていきたいと所信を表した。

民放におけるピュア4K放送比率に関して、ビーエスフジ常務取締役の荒井昭博氏は、ピュア4Kコンテンツの割合は全体の20%としているが、現場は撮影・製作のノウハウを蓄積できているとアピール。しかし、2Kコンテンツと比較して制作費が高騰する面が足枷となっているのも事実、と現状を語る。このブレイクスルーに関しては受信機の台数増加もさることながら、「番組スポンサーの製作するCM映像の4K化も発展の一つのテーマではないか」と考えを述べた。

『新4K8K衛星放送で見ようよ!第2弾』では、NHK・民放共通の15秒スポットを用意。視聴者にむけて4K8Kならではの高繊細な映像で提供されるコンテンツの数々を放送局の垣根を超えてPRしていく。

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