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公開日 2023/02/16 18:46
音楽ストリーミング配信市場は前年比18%伸長

2022年のセル映像ソフト市場は音楽ジャンルが牽引。「Snow man」「なにわ男子」等のライブ作品が後押し

編集部:松永達矢
GfK Japanは、家電量販店、Eコマースを始めとする全国の映像ソフト取扱店の販売実績データを基に推計した2022年のセル映像ソフトの販売動向、主要ストリーミング音楽配信サイトにおける再生実績に基づいて推計した音楽ストリーミング配信市場動向を発表した。

2022年のセル映像ソフト市場(DVD、Blu-ray、4K Ultra HD Blu-rayなど全て含む)の動向は、数量・金額ともに減少。数量は前年比17%減の2,120万枚。金額は前年比16%減の1,205億円となった。市場全体の税抜き平均実売価格は5,684円と前年から2%上昇した。

2022年度映像ソフトジャンル別金額構成比

販売チャネル別金額構成比は、Eコマース69%、メディアストア20%、家電量販店3%、総合量販店0.1%とEコマースの拡大傾向が継続。ジャンル別の金額構成比では、「Snow man」や「なにわ男子」等のライブ作品で盛り上がった音楽が前年から11ポイント伸長して42%を記録した。

その一方、『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』がリリースされるなど、前年はジャンル別トップだった邦アニメは11ポイントダウンの22%に。36年ぶりの続編が大ヒットした『トップガン マーヴェリック』等の洋画が構成比を3ポイント拡大している。

BDソフト市場(4K UHD BD含む)は、数量で前年比11%減の1,242万枚、金額で同11%増の819億円という結果に。税抜平均実売価格は6,592円と、前年からわずか0.4%上昇した。映像ソフトに占めるBlu-rayソフトの金額構成比は前年から3ポイント拡大し69%となり、Blu-rayへのシフトは堅調に推移しているとの見方を示している。

Blu-rayソフトの比率は洋画、邦アニメ、音楽等のジャンルで順調に拡大。特にBlu-rayシフトが進んでいる洋画、邦アニメの金額比率は80%を超えている。4K Ultra HD Blu-rayソフトについては、2022年末時点で800タイトルを超え、33億円規模の市場を形成する。

これらの結果を踏まえ、2023年度も減少トレンドが継続すると予測するが、2022年の劇場公開で大ヒットとなった作品が年内にパッケージ化されれば、市場の活性化につながり減少幅が改善され上振れする可能性も期待できるとしている。平均単価については、Blu-ray(4K Ultra HD Blu-ray含む)へのシフトが進むことでは引き続き上昇すると見ている。

音楽ストリーミング配信市場は、伸長率が下がっているものの2022年の再生回数は前年から18%伸長し、堅調に推移している。

2022年度音楽ストリーミング配信 再生回数

音楽ストリーミング配信における分類別再生回数構成比

2億回以上再生された楽曲が11曲あり、そのうち「W X Y/Tani Yuuki」「シンデレラボーイ/Saucy Dog」の2曲がいずれも年間再生回数3億回以上を記録。11曲のうち、2021年配信の「なんでもないよ、/マカロニえんぴつ」や2020年配信の「ドライフラワー/優里」といったカタログ曲が7曲を占めた。

一方、2022年配信の新譜は、国内TVアニメ『SPY×FAMILY』オープニング主題歌「ミックスナッツ/Official髭男dism」、劇場アニメ『ONE PIECE FILM RED』主題歌「新時代 (ウタ from ONE PIECE FILM RED) / Ado 」、TVドラマ『silent』主題歌 「Subtitle/Official髭男dism」、「Habit/SEKAI NO OWARI」の4曲。また、TVアニメ『鬼滅の刃 遊郭編』オープニングテーマ「残響散歌/Aimer」を含めアニメとのタイアップが3曲あり、人気アニメの影響が顕著に表れている。

邦楽・洋楽・K-POPを含むアジアの分類別の動向では、邦楽は前年と比較してさらに2ポイント上昇して大きなシェアを占める一方、洋楽とアジアのシェアは前年比で共に1ポイント縮小した。再回数構成比では、邦楽が8割超、洋楽が1割弱、アジアは1割強と前年同様の結果になった。

これらを踏まえ、2023年のストリーミング再生回数は引き続き増加傾向だが、成長率はやや鈍化し+15%になるとの見方を示した。

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