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公開日 2023/02/17 16:24
Paraviは7月を目処にU-NEXTにサービス移管

U-NEXTとParaviがサービス統合。国内勢最大の有料動画配信サービス誕生へ

編集部:松永達矢
有料動画配信サービスの「U-NEXT」を運営する株式会社U-NEXTと、同じく有料動画配信サービス「Paravi(パラビ)」を運営する株式会社プレミアム・プラットフォーム・ジャパン(PPJ)は、本日2月17日開催の取締役会にて、3月31日付で経営統合することに合意。存続会社はU-NEXTとなり、Paraviは同年7月を目途にU-NEXT内に移管してサービスを続けることを発表した。

ParaviのサービスがU-NEXTに移管へ

Paraviは、TBS・テレビ東京・WOWOWの合同動画配信サービスとして、2018年にサービスを開始。この度発表されたU-NEXTとのサービス統合で、売上高800億円以上、有料会員数は370万人以上、配信コンテンツ35万本以上を擁する国内勢で最大の動画配信プラットフォームが誕生する格好だ。

ネット系と放送系それぞれの動画配信大手の統合は国内初となっており、本決定については「経営・サービス統合は国内No.1プラットフォームを目指すうえで、戦略的なシナジーを生み出せるパートナーだと双方判断し合意に至った」としている。

この決定に従いParaviは、2023年7月を目途にU-NEXT内にParaviのサービスを移管予定だとアナウンス。同年6月末までは現行のアプリやWebブラウザーで視聴可能だとするほか、当面、現行の料金のままParaviとして提供しているコンテンツに加えてU-NEXTのコンテンツも視聴できるようになるという。

Paraviの利用規約およびプライバシーポリシーについては、4月1日以降、その提供主体がPPJからU-NEXTへ変わる形で、ユーザーに適用。なお、サービスの移行や料金については、都度、アプリやホームページ内などで告知予定とのことだ。

U-NEXTを利用するユーザーに対しては、「7月を目途にしたサービス移管以降、U-NEXTの月額プランでParaviコンテンツをお楽しみいただけるほか、今後シナジーを生かしたさらに強力なラインナップをお届けいたします」と説明。なお月額利用料金の変更については現在のところアナウンスされてない。

また、この経営統合で「更なる事業価値の向上が見込まれる」との判断により、本日付で、U-NEXTと株式会社TBSホールディングス、株式会社TBSテレビ、株式会社テレビ東京との間でそれぞれコンテンツ調達やマス向けプロモーション等に係る協業内容を定めた業務提携契約を締結。

さらに、U-NEXTと株式会社電通、および株式会社博報堂DYメディアパートナーズとの間でそれぞれ動画配信プラットフォームを活用した広告等に係る協業内容を定めた業務提携契約も交わされることとなった。

経営統合の流れとして、まずPPJと、U-NEXTの株主である株式会社USEN-NEXT HOLDINGS(以下「UNHD」)が2023年3月31日付で株式交換を実施。これによりUNHDはPPJの全株式を取得、PPJの株主であるTBSホールディングス、日本経済新聞社、テレビ東京ホールディングス、WOWOW、電通グループ、博報堂DYメディアパートナーズなどがそれぞれUNHDの株式を取得する。

続いて同日付でPPJとU-NEXTが合併し、U-NEXTが存続会社となり、統合した新生U-NEXTが3月31日に発足する。そして、本合併後に新生U-NEXTがTBSホールディングス、および博報堂DYメディアパートナーズを第三者割当増資引受先とした、第三者割当増資を実施。これにより、TBSホールディングス、および博報堂DYメディアパートナーズは新生U-NEXTの株式を4月1日に取得することで統合が完了する。

U-NEXTは、このサービス統合について「両サービスの強みが相互補完されることにより、より充実したコンテンツ編成が可能となり、お客様の視聴満足度を一層、高めることができると考えております」とコメント。また、外部コンテンツの調達力や、オリジナルコンテンツの企画・制作力を大幅に高めることにもつながると説明した。

さらに、放送を使った強力なマス広告と、ネット上でのきめ細かいデジタル広告、U-NEXTが提携する映画館や家電量販店などのリアル店舗網を組み合わせることにより、コンテンツのPRや顧客獲得の機会の拡大に期待すると共に、両社の開発リソースを使い、ARやVRなど新技術を活用した新たなサービスの開発に取り組みたいと大きな展望を寄せた。

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