トップページへ戻る

ニュース

HOME > ニュース > AV&ホームシアターニュース

公開日 2024/05/24 11:00
RAYTHEON「JAN6418」を搭載

Astell&Kern、フラグシップDAPの真空管搭載モデル「A&ultima SP3000T」

編集部:松永達矢
アユートは、Astell&Kernブランドのフラグシップライン “A&ultimaシリーズ” より、リアル真空管アンプを搭載したポータブルDAP「A&ultima SP3000T」を6月1日(土)に発売する。価格は550,000円(税込)。

「A&ultima SP3000T」

同社のフラグシップDAP「A&ultima SP3000」のデザインとサウンドを踏襲しつつ、「Analog Warmth, Digital Precision」をスローガンに掲げ開発されたモデル。真空管を2基と、同社のデジタルオーディオ技術との組み合わせで「最先端独自オーディオ技術によって補完された本物のアナログサウンド」を提供すると謳う。なお、本モデルは4月に開催された「春のヘッドフォン祭り 2024」同社ブースに参考出展されており、この度正式に案内される格好となる。

計4基のDACチップ搭載、異なる3つのサウンド特性を切り替えられる「トリプルアンプシステム」内蔵など、ベース機をSP3000としながら、2021年発売の真空管搭載DAP「A&ultima SP2000T」と多くの点で共通の仕様を取る。

搭載管として、軍用通信機器などに採用されてきたRAYTHEON(レイセオン)「JAN6418」を2基使用。採用にあたって1本1本入念に測定し、ペアリングを実施。徹底した選別を行うことで、左右チャンネルの出力偏差を最小限に抑え、より自然な再生音を実現したという。真空管のシールド作業についてもノイズ干渉を最小限に抑えるため、すべて手作業で実施したと説明する。

コンパクトなDAC内部に真空管を2基搭載する

ポータブルプレーヤーに真空管を組み込む上で、カスタムメイドの独自ソリューションを多数投入。メイン基板と別設計の独立構造モジュラーフレキシブルプリント基板レイアウトや、真空管からの一次衝撃を吸収するシリコンモジュールケース、リード線に沿った衝撃伝達を低減するシリコーンチューブの配置、真空管周囲のシリコンダンパーを用い、真空管を両端から空中に吊り下げるといった工夫を行うことで、マイクロフォニックノイズを最小限に抑制できたとのことだ。

真空管サウンドを楽しむ機能として、音の質感やニュアンスを変化させる電流オプションを新たに開発し搭載した。内部プレートによって真空管の電圧を制御し、High/Mid/Lowの3段階で切り替えが可能。音の密度感や空間の臨場感といった真空管ならではの温かみのある演出を提供するとしている。

3段階の電圧を制御機能を備える

搭載DACチップは、AKM「AK4191EQ」、「AK4499EX」を2基ずつ採用。PCM最大768kHz/32bit、DSD512のネイティブ再生をサポートする。独自のオーディオ回路構成を採用し、デジタル信号のノイズをAK4191EQで低減、アナログ信号のみをAK4499EXにて処理する、デジタル信号とアナログ信号の完全分離を実現させた。

デジタル信号とアナログ信号の完全分離を実現させた

上記したトリプルアンプシステムは、ブランドのアンプ技術のノウハウを生かしたクリアな解像度と広がりのあるサウンドステージを再現する「OPアンプモード」、真空管アンプの自然な温かみを再現する「TUBEアンプモード」、この2つを巧みに融合させ、5段階の調整に対応する「HYBRID アンプモード」の3モード切り替えに対応する。

真空管を使用するTUBEアンプ、およびHYBRIDアンプモードでは、背面部に備えられた真空管LEDが発光。使用状況の視認や、アナログ感溢れる演出を楽しめるとのことだ。さらに、フロントのディスプレイ表示モードとしてブランド初の「VU メーターGUI」モードを搭載。音声信号の電圧レベルを表示し、音量の測定と調整に寄与するほか、ユニークなデザインとレトロな魅力が、音楽鑑賞の没入感を高めるとしている。

真空管搭載機ならではのGUIや、背面LEDを搭載

ほか、ベースモデルのSP3000同様CPUにはSnapdragon 6125 オクタコアプロセッサを搭載し、軽快な操作感を提供。主要回路を一体化したサウンドソリューション「TERATON ALPHA」や、リアルタイムアップサンプリング機能、クロスフィード機能も継続して搭載される。

筐体は、耐久性に優れた「Stainless Steel 316L」を使用し、その上から純度99.9%の銀メッキを施すことで高級感を追求。さらに、硫化を防ぐ特殊多層コーティングを行うことで、銀の変色を防ぐといった工夫も行われている。ディスプレイはベース機同様5.5インチフルHD ディスプレイを搭載。出力端子は3.5mmアンバランス(光出力兼用)、2.5mm/4.4バランス端子を備える。

Bluetoothバージョンは5.0で、コーデックはSBC/AAC/aptX HD/LDAC/LHDCをサポート。外形寸法は84.7W×141.5H×18Dmm、質量は約483g。付属品としてシュリンクスキンカーフレザー専用ケース、USB Type-C to Type-C ケーブル、画面保護シート、microSDカードスロットカバーを同梱する。

さらにオプション品として、GRUPPO MASTROTTO社製の上質な牛革を使用した専用ケース「A&ultima SP3000T Case」もA&ultima SP3000Tの発売同日に販売される。価格は19,980円(税込)。カラーはBlack/Taupeの2色を用意しており、Taupeのみ同社直販サイト「アキハバラe市場」限定販売となる。

「A&ultima SP3000T Case」

関連リンク

新着クローズアップ

クローズアップ

アクセスランキング RANKING
1 ソニー、第2世代フラグシップ・ミラーレス一眼「α1 II」。画質、操作性を着実に強化
2 オーディオファイル待望の物量投入型プリメインアンプ!デノン「PMA-3000NE」をクオリティチェック
3 目黒蓮を“もっとそばに”感じられる特別イベント。「レグザミュージアム〜The 6 STORIES〜」11/21から原宿で開催
4 ボーズ、McIntosh Groupを買収。マッキントッシュ、ソナス・ファベールが傘下に
5 ビックカメラ.com、「2025年新春福箱」の抽選申し込み開始。全66種類、iPadやPS5も登場
6 覚えておくと絶対便利!iPhoneの「計測」アプリでできる、あんなことこんなこと
7 ビクター「HA-A6T」レビュー!5000円切り完全ワイヤレスイヤホンは「価格を上回るクオリティ」
8 高音質と機能性を両立する新たなスタンダード機!AVIOTのANC完全ワイヤレス「TE-V1R」レビュー
9 Meze Audioが打ち出す待望の入門モデル。開放型ヘッドホン「105 AER」&イヤホン「ALBA」の音質に迫る
10 新開発ユニットを巧みに操る懐深いサウンド。ELAC「Debut 3.0」フロア型/ブックシェルフ型を聴く
11/21 10:37 更新

WEB