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公開日 2021/06/29 13:00
フィルムカメラ「FM2」の要素を活用

ニコン、80年代のカメラデザインを盛り込んだAPS-Cミラーレス一眼「Z fc」

編集部:平山洸太
ニコンは、ミラーレス一眼カメラ「Z fc」を7月下旬に発売する。カラーはシルバー1色。ボディ単体の価格はオープンだが、税込13万円前後の実売が予想される。

「Z fc」

また、APS-C対応ズームレンズ「NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR」の特別カラーを7月下旬に、フルサイズ対応単焦点レンズ「NIKKOR Z 28mm f/2.8 (Special Edition)」を10月上旬に発売する。価格はどちらも約45,000円(税込)。

「NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR​」(左)/「NIKKOR Z 28mm f/2.8 (Special Edition)」(右)

加えて、Z fcにはレンズキットを用意。上述した16-50mmとのズームキット、および28mmとの単焦点キットが7月下旬より用意される。価格はオープンだが、ズームキットは税込15万円前後、単焦点キットは税込16万円前後の実売が予想される。

装着イメージ「NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR」

装着イメージ「NIKKOR Z 28mm f/2.8 (Special Edition)」

同社ミラーレスカメラの7機種目として、「Z 50」をベースに同社が1980年代に発売したフィルムカメラ「FM2」のデザインテイストを盛り込んだモデル。ネーミングのfcは、精密機器の感触/高画質の融合を表す「Fusion」、同社の歴史を築いてきたカメラを象徴する「F」に「Casual」という意味を組み合せ、「最新でありながらカメラの原点を忘れない、未来のカメラと繋ぐヘリテージ(遺産)」というメッセージを込めた。

FM2(左)/Z fc(右)

Z fc(左)/FM2(右)

外観にはヘリテージデザインを採用。ペンタ部には、1970〜80年台に使用していた“Nikon”の彫刻文字を再現。シャッターボタンや各部材の形状にも、FM2のデザインを取り入れている。また液晶モニターの裏面を含め、全体に革シボを採用することで、「フィルムカメラのように擬革でくるまれたような贅沢な仕様」を追求した。

ペンタ部の彫刻文字を再現

なお、この擬革を張り替えられる「プレミアムエクステリア張替キャンペーン」を発売時から期間限定で開催。キャンペーン期間中は無料だが、それ以降は在庫限りとして、4,950円(税込)で提供される。カラーはWHITE/NATURAL GRAY/SAND BEIGE/CORAL PINK/MINT GREEN/AMBER BROWNの6色。ウェブ申し込み後にピックアップサービスにて製品を発送し、約2週間で手元に戻ってくるとしている。

6色の張替キャンペーンを用意

製品の化粧箱についても、Zシリーズに通常用いる黒いデザインではなく、Z fcの世界に合わせたグレーの塗装を採用する。また、ストラップについても新たなものとなり、ホワイトのブランドロゴカラーを施している。

上部には各種ダイヤルを搭載

仕様はZ 50と同等となり、ニコンDXフォーマット(APS-C)のCMOSセンサーを採用する。画素数は20.8MPで、映像エンジンにはEXPEED 6を備える。最高常用感度はISO51200。動画撮影では4K(30p)および、フルHD(120p)に対応する。

20.8MPセンサーを搭載

Z 50(右)との比較

AFは209点で、位相差方式とコントラスト方式をサポート。静止画時・動画時ともに、瞳AFや動物AFに対応する。連写は最高約11コマ/秒、シャッター速度は最高1/4000となる。インターフェース面では、Z 50と比較して、ライブビュー表示の消灯対応、水準器デザインの変更も行われた。

水準器デザインを変更

手に持った様子

Zシリーズ初のバリアングル方式液晶モニターを採用する。大きさは3型で、解像度は約104万ドット。また、電子ビューファインダーは0.39型/約236万ドットのOLEDを採用する。

背面部

バリアングル式モニターを採用

外形寸法は、約134.5×93.5×43.5mmで、質量は約390g(本体のみ)。バッテリーによる連続撮影枚数は、約360コマ(モニターのみ)/約310コマ(ファインダー時)。USB Type-C端子による充電・給電に対応する。

底面のバッテリー/メディアスロット

USB Type-Cを採用

専用グリップ「Z fc-GR1」もオプションとして用意する。価格は約19,000円(税込)。Z fcのホールド性能を高めるためのアクセサリーで、本体素材にはアルミを採用。外観には、ボディと同様の擬革が施されている。

別売アクセサリーとしてグリップを用意

ほか、APS-C対応レンズの新モデル「Z DX 18-140mm f/3.5-6.3VR」を開発発表。こちらは年内の発売を目指すとしている。

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