DJIは、折りたたみ式ドローン「Mavic Mini」を発表した。本日10月31日より予約が開始され、発売は11月中旬を予定する。価格はスタンダード版が46,200円（税込）、360°プロペラガードなどがセットになったフライモアコンボが59,400円（税込）。どちらも賠償責任保険が1年間付帯する。

同社史上最も軽いとする199gの日本限定モデルで、ドローンではなく「空飛ぶカメラ（フライングカメラ）」としてエントリー向けに投入する。先行して発売された海外モデルは249gだが、バッテリー容量を2,400mAhから1,100mAhに抑えることで、国内で模型航空機として分類される200g未満に収めている。

発表会では、同社代表取締役の呉韜（ご・とう）氏が登壇。これまでの経緯として、「ドローン普及の原点は安全と便利。それを実現するには小型軽量技術が不可欠だった」して、MavicシリーズやSparkシリーズと小型のモデルを発売してきたと説明。そして今回「日本のために開発した特別な機体」として、Mavic Miniを発表した。

200g以下とすることで「使える条件が広がった」と、続いて登壇したプロダクトマーケティングマネージャーの皆川正昭氏。これまで同社が展開してきたモデルはすべて200g以上だったが、200gだと法律上は無人航空機という扱いになってしまうため、従来は飛行エリアの制限が大きかったという。

本体は折りたたみに対応しており、折りたたみ時のサイズは140×82×57mmとコンパクトなサイズ。また本体が軽量になったことで、バッテリー容量を抑えながらも18分の最大飛行時間を確保している。なお展開時のサイズは245×290×55mm（プロペラ込み）となっている。

カメラには上位モデル「Mavic 2 Zoom」に搭載されているものと同じ大きさの、1/2.3インチCMOSセンサーを搭載。3軸ジンバルにマウントすることで「優れた安定性と鮮明で滑らかな映像を実現した」という。レンズの画角は83度（35mm判換算24mm）で、絞りはF2.8。2.7K30fpsの動画や1080p/60fpsの動画、12MPの写真撮影に対応する。

操作は専用のコントローラーから行う仕様となっており、Wi-Fiを用いた最大2kmの伝送が可能。コントローラーにはスマートフォンを装着することもでき、「直感的でシンプルなUIを目指した」というアプリ「DJI Fly」を用意する。

またDJI Flyには、「誰でも空撮を始められるようにフライトチュートリアルを搭載」したとのこと。アプリ内でテンプレートを使用して編集・共有することも可能。初心者向けのポジションモードや上級者向けのスポーツモード。クリエイター向けのCineSmoothモードといった飛行モード切り替えにも対応する。

「ハリウッドなどに使われるような複雑な動きを実現する」というクイックショット機能では、一定の距離で被写体の周囲をまわる「サークル」、渦巻のように被写体の周囲をまわりながら旋回する「ヘリックス」、被写体を捉えたまま後方へ上昇していく「ドローニー」、被写体を捉えたまま上昇する「ロケット」の4モードを備える。

GPSや地面を検出するセンサーを搭載し、安定した飛行を目指したとのこと。また安全機能として、高度制限、機体が通信機との接続を失った場合、バッテリー残量が僅かになった場合の自動帰還機能（RTH）、飛行禁止区域を開始するためのジオフェンスなどに対応する。

複数の専用アクセサリーも用意。「2WAY充電ハブ」では、3つのバッテリーを格納して充電することができ、モバイルバッテリーとしても使用できる。またコントローラーと本体を収納できる「ミニバッグ」、ライトアップ機能に対応した充電ベース、プロペラを固定することでそのままバッグなどに収納できる「プロペラホルダー」をラインナップする。

そのほか、付属ステッカーとマーカーでデコレーションできる「クリエイティブキット」、左右だけじゃなく上下方向も守れる「360°プロペラガード」、小型ディスプレイにメッセージなどを表示できる「スナップアダプター」も用意される。

また発表会ではゲストとして、Mavic Miniの紹介ムービーの音楽を作曲して自らも出演したxiangyu（しゃんゆー）さんが登場。「ドローンに触れたのは初めて。思った以上に軽くてコンパクト。普段はゲームなどをやらないので、コントローラーを使って飛ばすのに心配だったが、すごく手軽で簡単に飛ばせた」と簡単に使えることをアピールした。