トップページへ戻る

ニュース

HOME > ニュース > ホビー&カルチャーニュース

公開日 2020/06/30 19:07
レーザー光源で広色域実現

Facebook、“9mm以下”の薄型VRグラスのプロトタイプを公開。ホログラムと偏光を活用

PHILE WEB編集部
Facebook Reality Labsは、薄型軽量VRグラスを実現するのための技術について、研究内容をブログ上で公開した。

公開されたプロトタイプ

素材に薄くて平らなフィルムを光学部品を使用することで、ディスプレイの厚さを9mm以下に抑えながらも、既存のVRゴーグルと同等の視野を実現したというもの。これにより、長時間のVRセッションなどが可能になるとしている。

9mm以下のディスプレイ厚を実現

既存のVRゴーグルは、液晶パネルにバックライトとなるLED光源、そして遠くに焦点を合わせるためのレンズという3つの組み合わせで表示しているが、これら視野光学系が重量と体積の大部分を占めている。今回、この部分を薄型化するための技術として、「ホログラフィック光学系」「偏光ベースの屈曲光学系」の2つを提案している。

従来の光学系(左)/新しい光学系(右)

ホログラフィック光学系では、クレジットカードに使われるホログラムと同じような仕組みを用いる。光学系にレーザー光と物体との相互作用を記録することにより、薄くて透明なステッカーのような物体で、レンズのように光を曲げることができるという。

装着イメージ

しかしレンズを薄型化しても、表示パネルとレンズの間に空間を作らなければピントを合わせられないため、視野光学系全体は大きくなってしまうとのこと。これを偏光を利用して光の折り返しを行うことで、光をレンズ内で前後に移動させ、薄型化できると説明している。

また光源にレーザーを使用することで、人間の目に見える色の範囲に近い広色域を実現できる。一般的なディスプレイのsRGBよりも広い色域により、明るく照らされたネオンサインや、蝶の羽の虹色の光沢など、鮮やかで飽和した色を再現できるという。

広色域を実現

同研究所ではこれまでで最も薄いVRディスプレイとしているが、現在は軽量・快適・高性能なAR/VR技術のための研究にとどまっており、実用化するために議論を行っているとのこと。また現在小型のプロトタイプでは、緑1色のみの表示だが、大型の試作機ではすでにフルカラーを実現。現在、小型のプロトタイプのフルカラー化を進めているという。

小型試作機での見え方(左)/大型の試作機で実現しているカラー画像(右)

関連リンク

新着クローズアップ

クローズアップ

アクセスランキング RANKING
1 「オーディオのオンキヨー」復活へ。新スピーカーとセパレートシステムを年明けのCESで発表
2 【完全ワイヤレスイヤホン特集 PART.10】音のプロが選ぶベストバイは?
3 CD再生とファイル再生の架け橋に!Shanlingからリッピング機能付きトランスポート「CR60」が登場
4 今こそ「ミニコンポ」が面白い! デノン/マランツ/B&Wの令和ライフにマッチする厳選5モデルレビュー
5 水月雨、『崩壊:スターレイル』とのコラボ完全ワイヤレス。ダイナミック+環状平面駆動の同軸ドライバー搭載
6 【ミニレビュー】空き電源コンセントに挿入するだけ。オーディオみじんこ「SILVER HARMONIZER AC-ADVANCE」
7 モニターオーディオ「GOLDシリーズ」レビュー。ユニット大幅刷新の第6世代機は「ハイスピードで焦点の明確な音調」
8 AVIOT、『らんま1/2』コラボ完全ワイヤレスイヤホン。完全新録ボイス240種類以上搭載
9 Nothing、スマホ/イヤホンが最大30%オフ価格になるウィンターキャンペーン。先着順で靴下もらえる
10 要注目の新興ブランド、ラトビア「アレタイ」スピーカー試聴レビュー!広大な空間描写力が魅力
12/20 10:05 更新

WEB