公開日 2021/12/11 07:00
【特別企画】年内限定でオトクなバンドルプラン発売中!
「NEO iDSD」は電源強化でさらに化ける!iFi audioの“得意技”でヘッドホン&スピーカー再生をグレードアップ
土方久明
■iFi audioの“得意技”をセットにしたスペシャルパッケージはコスパ抜群
イギリスのオーディオメーカーiFi audioといえば、安価だが確かな技術力で、ポータブルアンプやUSB-DACファンから確かな人気を誇るブランドだ。さらにアクセサリー分野の研究開発も積極的に仕掛けており、特に電源関係に定評がある。
そんなiFi audioの2つの“得意技”をセットにした特別プランが、年内数量限定で発売されている。具体的にはUSB-DAC/プリアンプ「NEO iDSD」と、強化電源アダプター「iPower Elite」(5V)が、通常よりも6000円ほどお安いバンドルプランとして発売されているのだ。いずれもオーディオ銘機賞/オーディオアクセサリー銘機賞2022を受賞したモデルで、この受賞を記念しての組み合わせとなる。
それぞれの製品について簡単に説明しておこう。NEO iDSDは、iFi audioの据え置きラインアップの中では、エントリーの「ZEN」、トップクラスの「Pro」の間となる中堅クラスの製品。PCMは768kHz、DSD512まで対応するUSB-DAC機能に、プリアンプまで搭載した多機能製品であり、6.3mmと4.4mmのバランスヘッドホン端子を搭載。音質チューニングに伝説的エンジニア、ジョン・カール氏が関わっていることも注目のポイントで、アナログ部の作り込みにもこだわりがある。なお、縦置き横置きの両方で使用できるため、デスクトップオーディオとしても、本格システムへの導入としても活用できるモデルである。
もうひとつのiPower Eliteは、iFi audio独自の「Active Noise Cancellation II」を搭載した低ノイズタイプのACアダプターで、電圧ごとに4つのバリエーション(5V/12V/15V/24V)を揃えている。NEO iDSDは5V対応となるため、今回のバンドルセットは5Vのものとの組み合わせとなる。iPower Eliteは以前にも使ったことがあり、古いNASを本機に変更した場合の音質変化は驚異的なものであったので、今回のバンドルプランにも期待が高まる。
今回このシステムを自宅に持ち込んで、ヘッドホンと、スピーカー再生でそれぞれテストを行った。まず結論から言うと、この組み合わせは、絶対に損をさせないコストパフォーマンス抜群の組み合わせプランである、と断言できる。「電源で本当に音が変わるの?」と半信半疑の人にも絶対に聴いてもらいたい、そしてさらにオーディオ沼にハマってもらいたい絶妙な取り合わせなのだ。
■ヘッドホン再生ではミュージシャンとの距離感がぐっと近づく
今回の試聴テストでは、トランスポートとしてMacを使用、Roon+TIDALや、Amazon music HDなどのストリーミングサービスを利用して音楽再生を行なった。
もともとNEO iDSD単品には、現在低ノイズタイプのアダプター「iPower II」が付属電源として同梱されている。そこで、iPower IIをiPower Eliteに交換してその音質を比べてみた。
最初の試聴はヘッドホンから。ソニーの4.4mmバランス出力対応の「MDR-Z7M2」を繋いで再生を行なった。iPower IIでも決して音質は悪くなかったが、iPower Eliteに変更すると一聴してクリアなサウンドが耳に飛び込んでくる。ベースやヴォーカルの付帯音がなくなり、音楽そのものに没入できる感覚だ。
特にヴォーカル作品、たとえばYOASOBIの「怪物」を聴くと、ミュージシャンとの距離感がぐっと近づくことが感じられる。アーティストの体温が伝わるというのか、それぞれのパッセージに込めた思いまでも手にとるように見えてくるようで、豊かな感情が音楽から引き出されてくる。高域の伸びやかさもiPower Eliteは圧勝で、ふたたびiPower IIに戻して聴くと、ミュージシャンが少し遠くに行ってしまったような寂しさを感じる。
■スピーカー再生ではNeo iDSDのポテンシャルがさらに引き出される
NEO iDSDはDAコンバーターの性能も高いため、ヘッドホンだけではなく本格的なスピーカー再生とも組み合わせられるポテンシャルを持つ。ということで、少し格上のシステムと組み合わせてスピーカー再生も試してみた。アンプにはマランツの大ヒットモデル「MODEL 30」、スピーカーにはPOLK AUDIOの「R200」を使用している。
アデルの「Easy on me」をTIDALから試聴したが、電源をiPower Eliteに交換することで、まさにアンプを交換したのではと思うくらいの音質差が飛び出してきて言葉を失った。ローの迫力やローエンドのレンジの伸びもまったく別物で、踊り出したくなるような音楽のグルーヴ感を豊かに響かせてくる。大袈裟に聞こえてしまうかもしれないが、予想以上の音質向上に僕自身が驚いている。
音質グレードアップの方向性はヘッドホン再生時と同様で、ミュージシャンの息遣いをより近くに感じられるという点も共通しているが、伸び率が半端ないというか、「NEO iDSDはここまでの表現力を持っていたのか!」と感激してしまう。
電源強化はオーディオ再生の基本であり、足元をきちんと固めることで細部のディテールがよく見えてくる、というのは理解してはいたが、ここまでの明確な違いが表れるとは……。単なるノイズフィルターではなく、オーディオ機器が自由に歌い出すための土台を整えてくれたような、そんな印象を受けるのだ。
■真空管アンプと組み合わせて音色を遊ぶことも可能
聴いているうちにだんだん楽しくなってしまったので、以前から関心を持っていた真空管アンプとの組み合わせを試してみた。NEO iDSDはそもそも音質がニュートラルで自然なサウンドが特徴なので、たとえば後段に真空管アンプを組み合わせることで、音色の変化や倍音の豊かさなどをより引き出すことができるのではないか、と考えたのだ。
組み合わせたのはトライオードの「Luminous 84」、それにスピーカーにはアンフィオンの「ARGON1」(合わせて実売30万円強)。これが正直、想像以上の音楽性を引き出してくれて驚いた。iPower Eliteを組み合わせた状態でのサウンドは、高域の透明感が素晴らしく、アデルの声がどこまでも高く自然に伸びていく。歪みや曇っぽい感じは皆無で、特に女性ヴォーカルの華やかさや艶感には、真空管にしか出せない豊かな音楽性を描き出してくる。
なお、NEO iDSDはボリュームをFIX(固定)/Variable(可変)と変更ができるが、今回の組み合わせでは、NEO iDSDをFIXにし(純粋なUSB-DACとして使用)、トライオード側でボリューム調整を行った方が良好な結果が得られた。
■良質なパーツとフィジカルな設計でスイッチング電源の音質を追求
ACアダプターの強化による音質グレードアップは、いまかなり大きな注目を集めているトピックでもある。現在多くのACアダプターはスイッチング電源が活用されていることが多い。スイッチング電源というと高周波ノイズを発生させやすく音に悪影響、と考えられる方もいるかも知れないが、昨今のスイッチング電源の進化は目を見張るものがある。
iFi audioの場合は、外来EMIおよびRFIノイズを、「Active Noise Cancellation II」という、逆位相の信号を発生させることで打ち消す技術が搭載されている。これは戦闘機のステルスの精度をあげるための技術が応用されているということで、ノイズ対策の観点から信頼性も高い。
さらに、航空機グレードの筐体による制振性能や、低リーク電流トランスなどはiPower Elite独自のものとなる。性能の良いパーツの選定と、フィジカルな設計を追い込んだノイズ対策が大きな効果をあげていると実感できた。
今回のNeo iDSD&iPower Eliteバンドルセットは、年末までの期間・数量限定販売となっている。セットの価格は税込148,500円と、別々で購入するより6000円以上オトクに購入できるので、ぜひ入手して、NEO iDSDとiPower Eliteの実力に慄いて欲しい。
イギリスのオーディオメーカーiFi audioといえば、安価だが確かな技術力で、ポータブルアンプやUSB-DACファンから確かな人気を誇るブランドだ。さらにアクセサリー分野の研究開発も積極的に仕掛けており、特に電源関係に定評がある。
そんなiFi audioの2つの“得意技”をセットにした特別プランが、年内数量限定で発売されている。具体的にはUSB-DAC/プリアンプ「NEO iDSD」と、強化電源アダプター「iPower Elite」(5V)が、通常よりも6000円ほどお安いバンドルプランとして発売されているのだ。いずれもオーディオ銘機賞/オーディオアクセサリー銘機賞2022を受賞したモデルで、この受賞を記念しての組み合わせとなる。
それぞれの製品について簡単に説明しておこう。NEO iDSDは、iFi audioの据え置きラインアップの中では、エントリーの「ZEN」、トップクラスの「Pro」の間となる中堅クラスの製品。PCMは768kHz、DSD512まで対応するUSB-DAC機能に、プリアンプまで搭載した多機能製品であり、6.3mmと4.4mmのバランスヘッドホン端子を搭載。音質チューニングに伝説的エンジニア、ジョン・カール氏が関わっていることも注目のポイントで、アナログ部の作り込みにもこだわりがある。なお、縦置き横置きの両方で使用できるため、デスクトップオーディオとしても、本格システムへの導入としても活用できるモデルである。
もうひとつのiPower Eliteは、iFi audio独自の「Active Noise Cancellation II」を搭載した低ノイズタイプのACアダプターで、電圧ごとに4つのバリエーション(5V/12V/15V/24V)を揃えている。NEO iDSDは5V対応となるため、今回のバンドルセットは5Vのものとの組み合わせとなる。iPower Eliteは以前にも使ったことがあり、古いNASを本機に変更した場合の音質変化は驚異的なものであったので、今回のバンドルプランにも期待が高まる。
今回このシステムを自宅に持ち込んで、ヘッドホンと、スピーカー再生でそれぞれテストを行った。まず結論から言うと、この組み合わせは、絶対に損をさせないコストパフォーマンス抜群の組み合わせプランである、と断言できる。「電源で本当に音が変わるの?」と半信半疑の人にも絶対に聴いてもらいたい、そしてさらにオーディオ沼にハマってもらいたい絶妙な取り合わせなのだ。
■ヘッドホン再生ではミュージシャンとの距離感がぐっと近づく
今回の試聴テストでは、トランスポートとしてMacを使用、Roon+TIDALや、Amazon music HDなどのストリーミングサービスを利用して音楽再生を行なった。
もともとNEO iDSD単品には、現在低ノイズタイプのアダプター「iPower II」が付属電源として同梱されている。そこで、iPower IIをiPower Eliteに交換してその音質を比べてみた。
最初の試聴はヘッドホンから。ソニーの4.4mmバランス出力対応の「MDR-Z7M2」を繋いで再生を行なった。iPower IIでも決して音質は悪くなかったが、iPower Eliteに変更すると一聴してクリアなサウンドが耳に飛び込んでくる。ベースやヴォーカルの付帯音がなくなり、音楽そのものに没入できる感覚だ。
特にヴォーカル作品、たとえばYOASOBIの「怪物」を聴くと、ミュージシャンとの距離感がぐっと近づくことが感じられる。アーティストの体温が伝わるというのか、それぞれのパッセージに込めた思いまでも手にとるように見えてくるようで、豊かな感情が音楽から引き出されてくる。高域の伸びやかさもiPower Eliteは圧勝で、ふたたびiPower IIに戻して聴くと、ミュージシャンが少し遠くに行ってしまったような寂しさを感じる。
■スピーカー再生ではNeo iDSDのポテンシャルがさらに引き出される
NEO iDSDはDAコンバーターの性能も高いため、ヘッドホンだけではなく本格的なスピーカー再生とも組み合わせられるポテンシャルを持つ。ということで、少し格上のシステムと組み合わせてスピーカー再生も試してみた。アンプにはマランツの大ヒットモデル「MODEL 30」、スピーカーにはPOLK AUDIOの「R200」を使用している。
アデルの「Easy on me」をTIDALから試聴したが、電源をiPower Eliteに交換することで、まさにアンプを交換したのではと思うくらいの音質差が飛び出してきて言葉を失った。ローの迫力やローエンドのレンジの伸びもまったく別物で、踊り出したくなるような音楽のグルーヴ感を豊かに響かせてくる。大袈裟に聞こえてしまうかもしれないが、予想以上の音質向上に僕自身が驚いている。
音質グレードアップの方向性はヘッドホン再生時と同様で、ミュージシャンの息遣いをより近くに感じられるという点も共通しているが、伸び率が半端ないというか、「NEO iDSDはここまでの表現力を持っていたのか!」と感激してしまう。
電源強化はオーディオ再生の基本であり、足元をきちんと固めることで細部のディテールがよく見えてくる、というのは理解してはいたが、ここまでの明確な違いが表れるとは……。単なるノイズフィルターではなく、オーディオ機器が自由に歌い出すための土台を整えてくれたような、そんな印象を受けるのだ。
■真空管アンプと組み合わせて音色を遊ぶことも可能
聴いているうちにだんだん楽しくなってしまったので、以前から関心を持っていた真空管アンプとの組み合わせを試してみた。NEO iDSDはそもそも音質がニュートラルで自然なサウンドが特徴なので、たとえば後段に真空管アンプを組み合わせることで、音色の変化や倍音の豊かさなどをより引き出すことができるのではないか、と考えたのだ。
組み合わせたのはトライオードの「Luminous 84」、それにスピーカーにはアンフィオンの「ARGON1」(合わせて実売30万円強)。これが正直、想像以上の音楽性を引き出してくれて驚いた。iPower Eliteを組み合わせた状態でのサウンドは、高域の透明感が素晴らしく、アデルの声がどこまでも高く自然に伸びていく。歪みや曇っぽい感じは皆無で、特に女性ヴォーカルの華やかさや艶感には、真空管にしか出せない豊かな音楽性を描き出してくる。
なお、NEO iDSDはボリュームをFIX(固定)/Variable(可変)と変更ができるが、今回の組み合わせでは、NEO iDSDをFIXにし(純粋なUSB-DACとして使用)、トライオード側でボリューム調整を行った方が良好な結果が得られた。
■良質なパーツとフィジカルな設計でスイッチング電源の音質を追求
ACアダプターの強化による音質グレードアップは、いまかなり大きな注目を集めているトピックでもある。現在多くのACアダプターはスイッチング電源が活用されていることが多い。スイッチング電源というと高周波ノイズを発生させやすく音に悪影響、と考えられる方もいるかも知れないが、昨今のスイッチング電源の進化は目を見張るものがある。
iFi audioの場合は、外来EMIおよびRFIノイズを、「Active Noise Cancellation II」という、逆位相の信号を発生させることで打ち消す技術が搭載されている。これは戦闘機のステルスの精度をあげるための技術が応用されているということで、ノイズ対策の観点から信頼性も高い。
さらに、航空機グレードの筐体による制振性能や、低リーク電流トランスなどはiPower Elite独自のものとなる。性能の良いパーツの選定と、フィジカルな設計を追い込んだノイズ対策が大きな効果をあげていると実感できた。
今回のNeo iDSD&iPower Eliteバンドルセットは、年末までの期間・数量限定販売となっている。セットの価格は税込148,500円と、別々で購入するより6000円以上オトクに購入できるので、ぜひ入手して、NEO iDSDとiPower Eliteの実力に慄いて欲しい。