公開日 2023/10/12 06:30
最新技術で全方位進化、注目の新フラグシップ
完全ワイヤレス界に新旋風!「Jabra Elite 10」の空間サウンド/高精度ANCがすごい
山本 敦
Jabraは完全ワイヤレスイヤホンの黎明期から商品を展開している。このたび、日本では2017年に登場した「Jabra Elite Sport」から数えると第7世代にあたる新商品として、プレミアムモデル「Jabra Elite 10」(以下、Elite 10)が誕生した。早速その実力をレポートしよう。
Elite 10は現行のプレミアムモデルである「Jabra Elite 85t」の後継機だ。セミオープン型ハウジングを採用しながら、独自のハイブリッドマイクシステムによる「Jabra アドバンストANCTM」と、デザインを一新したイヤージェル(イヤーチップ)により高い遮音性能を獲得した。
新開発の10mm口径ダイナミック型ドライバーは、パワフルなサウンドが鳴らせるだけでなく、今回初めてドルビーラボラトリーズの監修を得て、Dolby Atmos®再生に最適化。さらにDolby Head TrackingTM(以下、ドルビーヘッドトラッキング)機能まで搭載する充実のフラグシップモデルが、今回取り上げるElite 10なのだ。
Elite 10はチタニウムブラックとクリーム、そしてココアを追加した3色を揃える。イヤホン本体は滑らかな曲線を活かしたデザインと、ソフトシリコンによりコーティングしたスムーズな肌触りが魅力。光沢を持たせた側面パネルに操作ボタンを内蔵する。ハウジングはセミオープン型だが見た目にそれがわからないデザインとしている。
セミオープン型でありながら、Elite 10は驚くほどに高いノイズキャンセリング性能を実現した。その理由のひとつは新開発のイヤージェルにより、パッシブな遮音性を向上したからだ。
楕円形のイヤージェルはどちらかと言えばフィット感が浅い。ところが耳に装着後、人それぞれに異なる耳の形に合わせてシリコン素材の傘が馴染んでくるので、隙間なくフィットするのだ。ゆえに耳にしっかりとグリップして外れにくい。イヤージェルはS/M/Lのほか、大きなXLを含む4つのサイズを同梱する。使い始める前に、耳に合うイヤージェルをしっかりと選ぼう。
前世代のフラグシップモデルであるElite 85tよりも本体の形状をスリムにしながら、“Jabraコンフォートフィット” を実現した背景には、62,000件におよぶ耳型のサンプルデータをベースにした研究の成果がある。このデータはJabraの母体であるGNグループが長年に渡り、補聴器のビジネスで培ってきた掛け替えのない財産だ。
Elite 10のノイズキャンセリング機能を様々な場所で試してみる。雑踏の人の声、飛行機のエンジンまで「苦手なノイズ」がない。何より、セミオープン型イヤホンであることが信じられないほど、煩わしいノイズがピタッと消える。
電気的な処理を強引に効かせているような不自然さがないことも特筆したい。やはりイヤージェルによる遮音効果が高いのだろう。アプリからノイズキャンセリングの効果をオフにするとよくわかる。イヤージェルだけで消音の下処理を行った後、電気的な処理で飛び出たノイズを強力につぶす連係プレーが鮮やかだ。
消音効果が自然だからこそ、サウンドにも力みがない。ミネラルウォーターが身体の隅々に染みこんでいくように、Elite 10のサウンドが耳から全身に溶け込んでいくような感覚だ。音楽再生はディティールに注意を向ける余裕が生まれ、体験が豊かになる。映画を再生すると、深みのある重低音と清涼感あふれるダイアローグが共存しながら物語の世界観を生々しく伝えた。
Elite 10にもJabraが自社で設計・開発したシステムチップが搭載されている。前のモデルであるElite 85tは、最上級のノイズキャンセリングを実現するJabra アドバンストANCTMが採用され、専用チップセットを搭載していた。
Elite 10では通信制御とノイズキャンセリング制御のICチップを再びひとつに統合した。Jabra Sound+アプリには、ノイズキャンセリングの強弱を設定するメニューがなく、消音効果はユーザーの耳の形や使用環境に合わせて自動で最適化する。ハイブリッドマイクシステムと連動しながら消音制御を行うアルゴリズムが新しい。その完成度はとても高く、強弱の緩急に不自然さを感じさせない。
パッシブな遮音性能が高いぶん、ヒアスルー(外音取り込み)機能は屋外でもElite 10が安全に使えるようにチューニングを最適化している。Jabra Sound+アプリから調整するヒアスルーの “取り込み量” を5段階から最大にすると環境音が多めに、なおかつクリアに聞こえてくる。マイクに由来するノイズがとても少ない。ヒアスルーに切り換えると、イヤホンを装着したまま飛行機のキャビンクルーと会話をしたり、商業施設のアナウンスを聞くこともストレスなくできた。
Elite 10は現行のプレミアムモデルである「Jabra Elite 85t」の後継機だ。セミオープン型ハウジングを採用しながら、独自のハイブリッドマイクシステムによる「Jabra アドバンストANCTM」と、デザインを一新したイヤージェル(イヤーチップ)により高い遮音性能を獲得した。
新開発の10mm口径ダイナミック型ドライバーは、パワフルなサウンドが鳴らせるだけでなく、今回初めてドルビーラボラトリーズの監修を得て、Dolby Atmos®再生に最適化。さらにDolby Head TrackingTM(以下、ドルビーヘッドトラッキング)機能まで搭載する充実のフラグシップモデルが、今回取り上げるElite 10なのだ。
Elite 10はチタニウムブラックとクリーム、そしてココアを追加した3色を揃える。イヤホン本体は滑らかな曲線を活かしたデザインと、ソフトシリコンによりコーティングしたスムーズな肌触りが魅力。光沢を持たせた側面パネルに操作ボタンを内蔵する。ハウジングはセミオープン型だが見た目にそれがわからないデザインとしている。
セミオープン型で圧迫感のない着け心地、なのにノイズキャンセリングは強力に効く
セミオープン型でありながら、Elite 10は驚くほどに高いノイズキャンセリング性能を実現した。その理由のひとつは新開発のイヤージェルにより、パッシブな遮音性を向上したからだ。
楕円形のイヤージェルはどちらかと言えばフィット感が浅い。ところが耳に装着後、人それぞれに異なる耳の形に合わせてシリコン素材の傘が馴染んでくるので、隙間なくフィットするのだ。ゆえに耳にしっかりとグリップして外れにくい。イヤージェルはS/M/Lのほか、大きなXLを含む4つのサイズを同梱する。使い始める前に、耳に合うイヤージェルをしっかりと選ぼう。
前世代のフラグシップモデルであるElite 85tよりも本体の形状をスリムにしながら、“Jabraコンフォートフィット” を実現した背景には、62,000件におよぶ耳型のサンプルデータをベースにした研究の成果がある。このデータはJabraの母体であるGNグループが長年に渡り、補聴器のビジネスで培ってきた掛け替えのない財産だ。
Elite 10のノイズキャンセリング機能を様々な場所で試してみる。雑踏の人の声、飛行機のエンジンまで「苦手なノイズ」がない。何より、セミオープン型イヤホンであることが信じられないほど、煩わしいノイズがピタッと消える。
電気的な処理を強引に効かせているような不自然さがないことも特筆したい。やはりイヤージェルによる遮音効果が高いのだろう。アプリからノイズキャンセリングの効果をオフにするとよくわかる。イヤージェルだけで消音の下処理を行った後、電気的な処理で飛び出たノイズを強力につぶす連係プレーが鮮やかだ。
消音効果が自然だからこそ、サウンドにも力みがない。ミネラルウォーターが身体の隅々に染みこんでいくように、Elite 10のサウンドが耳から全身に溶け込んでいくような感覚だ。音楽再生はディティールに注意を向ける余裕が生まれ、体験が豊かになる。映画を再生すると、深みのある重低音と清涼感あふれるダイアローグが共存しながら物語の世界観を生々しく伝えた。
Elite 10にもJabraが自社で設計・開発したシステムチップが搭載されている。前のモデルであるElite 85tは、最上級のノイズキャンセリングを実現するJabra アドバンストANCTMが採用され、専用チップセットを搭載していた。
Elite 10では通信制御とノイズキャンセリング制御のICチップを再びひとつに統合した。Jabra Sound+アプリには、ノイズキャンセリングの強弱を設定するメニューがなく、消音効果はユーザーの耳の形や使用環境に合わせて自動で最適化する。ハイブリッドマイクシステムと連動しながら消音制御を行うアルゴリズムが新しい。その完成度はとても高く、強弱の緩急に不自然さを感じさせない。
パッシブな遮音性能が高いぶん、ヒアスルー(外音取り込み)機能は屋外でもElite 10が安全に使えるようにチューニングを最適化している。Jabra Sound+アプリから調整するヒアスルーの “取り込み量” を5段階から最大にすると環境音が多めに、なおかつクリアに聞こえてくる。マイクに由来するノイズがとても少ない。ヒアスルーに切り換えると、イヤホンを装着したまま飛行機のキャビンクルーと会話をしたり、商業施設のアナウンスを聞くこともストレスなくできた。
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