トップページへ戻る

レビュー

HOME > レビュー > コラム記事一覧

公開日 2023/02/24 06:30
【第51回】ミヤザキタケルの気軽にホームシネマ

なぜ地球に帰れない?月の裏側で孤独に生きる男に隠された秘密にあなたは迫れるか

ミヤザキタケル
サブスクで映画を観ることが当たり前となりつつある昨今、その豊富な作品数故に、一体何を観たら良いのか分からない。そんな風に感じたことが、あなたにもありませんか。本コラムでは、映画アドバイザーとして活躍するミヤザキタケルが水先案内人となり、選りすぐりの一本をあなたにお届け。今回は2009年製作の『月に囚われた男』をご紹介します!

『月に囚われた男』(2009年・イギリス)
(配信:U-NEXT)

『月に囚われた男』 デジタル配信中 Blu-ray 2,619円(税込)/DVD 1,551円(税込) 発売・販売元:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント

デヴィッド・ボウイの息子であるダンカン・ジョーンズ監督の長編映画デビュー作。近未来、燃料資源が枯渇した人類は、月にあるヘリウム3を採掘することでエネルギー問題を解決。妻と娘を地球に残し、3年契約で採掘作業に派遣された宇宙飛行士のサム・ベル(サム・ロックウェル)は、月の向こう側でたった一人暮らしていた。そんな孤独な生活も残り2週間となったある日、サムは事故を起こしてしまうのだが…。

© 2009 Lunar Industries Limited. All Rights Reserved.

近未来且つ宇宙を舞台にしたSF作品であり、デヴィッド・ボウイの息子の作品ともなると、壮大な予算をかけて作られた大作映画をイメージするかもしれないが、本作はあくまでも小規模の低予算映画。であるにも関わらず、その世界観を強く信じられ、心惹かれてしまうものが宿っているのは何故か。

© 2009 Lunar Industries Limited. All Rights Reserved.

それは、(作品の核となる部分であるため言及は控えるが)とある設定がもたらす複雑な心理描写、それを体現する俳優の確かな演技力、限られた登場人物・空間・シチュエーションなど、さまざまな創意工夫がなされているからこそのもの。『スリー・ビルボード』でオスカーに輝く以前のサム・ロックウェル、全編ほぼ一人芝居と言っても過言ではない彼の名演を堪能できるのも見どころです。

© 2009 Lunar Industries Limited. All Rights Reserved.
※本稿記載の配信サービスは執筆時点のものになります。

ミヤザキタケル
1986年生まれ、長野県出身。2015年より「映画アドバイザー」として活動を始める。 WOWOW・宝島社sweet・DOKUSOマガジンでの連載のほか、ラジオ・配信番組・雑誌などで映画を紹介。イベント登壇、MC、映画祭審査員、BRUTUS「30人のシネマコンシェルジュ」など幅広く活動中。

関連リンク

新着クローズアップ

クローズアップ

アクセスランキング RANKING
1 「オーディオのオンキヨー」復活へ。新スピーカーとセパレートシステムを年明けのCESで発表
2 【完全ワイヤレスイヤホン特集 PART.10】音のプロが選ぶベストバイは?
3 CD再生とファイル再生の架け橋に!Shanlingからリッピング機能付きトランスポート「CR60」が登場
4 今こそ「ミニコンポ」が面白い! デノン/マランツ/B&Wの令和ライフにマッチする厳選5モデルレビュー
5 水月雨、『崩壊:スターレイル』とのコラボ完全ワイヤレス。ダイナミック+環状平面駆動の同軸ドライバー搭載
6 【ミニレビュー】空き電源コンセントに挿入するだけ。オーディオみじんこ「SILVER HARMONIZER AC-ADVANCE」
7 モニターオーディオ「GOLDシリーズ」レビュー。ユニット大幅刷新の第6世代機は「ハイスピードで焦点の明確な音調」
8 AVIOT、『らんま1/2』コラボ完全ワイヤレスイヤホン。完全新録ボイス240種類以上搭載
9 Nothing、スマホ/イヤホンが最大30%オフ価格になるウィンターキャンペーン。先着順で靴下もらえる
10 要注目の新興ブランド、ラトビア「アレタイ」スピーカー試聴レビュー!広大な空間描写力が魅力
12/20 10:05 更新

WEB