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宮地 晋治

1人1人にリーチするマーケティングで
新たな価値を創造する商品を展開する
パナソニック株式会社
日本地域コンシューマーマーケティング部門
コンシューマーマーケティング ジャパン本部
AVC商品部 部長
宮地 晋治
Shinji Miyachi

テレビ、レコーダー、オーディオ、カメラなど多くのジャンルで新提案を連打するパナソニック。お客様1人1人の異なるニーズに応える価値提案、拡販に向け意欲を燃やす宮地氏が語る。
インタビュアー/永井光晴 音元出版常務取締役、徳田ゆかり Senka21編集長 写真/柴田のりよし

プレミアム4K液晶テレビ、EX850シリーズに対して総合金賞が贈られました。昨年から取り組まれたテクニクスによる音のチューニングも進化し、高付加価値テレビとして活躍が期待されます。

宮地大きな賞を頂戴し、ありがたく存じております。年末商戦に期待が高まります。EX850シリーズでは、テレビの高付加価値モデルとして画はもちろん、音に着目しています。音声実用最大出力を100W、かつハイレゾ対応とし、映像と一体化したサウンドを実現しました。さらに、テクニクスの開発陣によるチューニングを採用しています。輝度もさらにアップし、コントラストも引き上げております。こだわりの音と画による臨場感を、おおいに味わっていただけます。

また音声メニューの「ミュージックモード」は、ビエラアプリ「デジタルコンサートホール」を最大限お楽しみいただけるようにベルリン・フィルのコンサート映像配信サービスにおける録音プロデューサーとコラボレーションし、チューンナップを行いました。また、テクニクスのオーディオ技術者をベルリンに派遣し、ベルリン・フィルで3ヵ月ほど研修をして参りました。ビエラを持ち込んで一緒に音作りをしています。先方のディレクターからも、テレビの音として最高級とのお褒めの言葉をいただいておりますが、こうして企画賞を頂戴することができ、嬉しく思います。

店頭では、EX850シリーズ用にデモ映像を新たに作成し、10月から導入しています。音と画のバランスのよさをアピールできるコンテンツを吟味し、店頭の環境でもそれがわかりやすく表現される内容です。おかげさまでEX850シリーズの販売は、当初の見込みを超えて推移しています。

開発賞を受賞された「おうちクラウドディーガ」は、レコーダーの新提案ですね。

宮地録画番組はもちろん、音楽CD、写真や動画など、さまざまなコンテンツを録画機のディーガにため、スマートフォンなどでどこからでもアクセスして楽しむ。名前のとおり、レコーダーのディーガをクラウドと捉えた新たな切り口のご提案です。

全自動ディーガのお客様が空き時間にコンテンツを楽しむ使い方に対して、通常のモデルをご使用のお客様は自ら予約録画し、ディスクに保存する使い方。それぞれは違うお客様です。録画機に関心が高いお客様が選ぶのは通常のモデルですが、そのタイプのモデルでは、結局はチューナー数とハードディスクの容量で選ばれることになってしまう。そこにもう一段進んだ内容で差別化したのが、「おうちク ラウドディーガ」なのです。

昨年モデルでCDをリッピングし音楽データをためて楽しむ提案を致しましたが、さらにパーソナルコンテンツの写真や動画も楽しんでいただく内容として、新たな価値をご提案しています。例えばためた音楽をスマートフォンに持ち出し、車の中で楽しまれる方も多い。また、スマートフォンで撮った動画や写真など、自宅とは別のディーガに送る。するとお孫さんの写真などを祖父母のお宅のディーガで楽しんでいただけます。コンテンツが送信されるとテレビ画面にポップアップでお知らせが表示されるのでわかりやすい。お客様のスタイルに合った楽しみ方がご提案できます。こうした切り口では、地域専門店様におおいにご活用いただけると思います。ご自宅用とお孫さん宅用の2台を想定したセット買いのお買い得提案も有効と考えております。

またスマートフォンのアプリ「どこでもディーガ」は、従来の「メディアアクセス」の機能に加えて、写真や音楽も扱えるようになっています。メディアアクセスからどこでもディーガに替えてお使いいただけます。当然、アプリは無料です。新たな機能は旧モデルでは使えませんが、アプリのアイコンを見て、新モデルにはこんな機能もあるのかとお客様が気づくきっかけになると考えます。

レコーダーの進化は店頭で訴求するのが難しいですが、既存のお客様に訴求するのは有効な手段と考えます。商品の愛用者登録はディーガが特に多いですから、そこからターゲティングして新たなディーガの価値をお伝えする。そうしたマーケティングも今後展開して参ります。新たな価値がお客様にしっかり伝わっていけばレコーダーの新たなジャンルが立ち上がると期待し、2018年以降注力したいと思います。

また「おうちクラウドディーガ」はさまざまなことができますが、どこに価値を感じられるかはお客様お1人1人によって違います。よりパーソナルな楽しみ方を訴求するこうした商品について、ターゲットに合ったマーケティングをこれからどう進めていくかがポイントです。お客様お1人1人に合ったコト提案を進めるべく、春先に向けて鋭意準備を進めています。春以降はこうした商品を、次のフェーズに持っていきたい。進化ポイントや強化するポイントをどこに定めるか。しっかり吟味して参ります。

宮地 晋治

USBパワーコンディショナーも画期的です。

宮地もともとディーガ最上位のUBZ1に同梱されていたパーツですが、音質向上に非常に有効で、音にこだわるオーディオマニアの方々が着目されたのをきっかけに商品化したものです。オーディオ関連商材としてアピール致します。

カメラのGH5の4K/HDR動画撮影も高く評価されました。

宮地4K/HDR動画撮影のプロ用途に合う機器としてもご評価いただき、欧米で非常に売れております。さらに今月発表致しました新たなG9PROは静止画撮影の最高峰モデルと位置づけ、GH5と2トップでのハイエンド訴求を積極的に展開していきたいと思います。

テクニクスでは一体型モデル「OTTAVA f」がリビングオーディオ大賞を受賞しました。

宮地セッティングしやすく、聴く場所に合わせて音を調整するスペースチューンの機能も備えております。音とデザインにこだわりを持つ男性を意識した商品で、リビングオーディオとしてオーディオ休眠層の方々にもアピールして参ります。

さらに、プライベート・ビエラの新たな提案としてZ1を投入しています。お風呂テレビとして広く認知されたプライベート・ビエラですが、パーソナルテレビとしての価値をさらに高めたい。テレビCMも展開し、貸し出しキャンペーンもご案内しながらお客様へリーチし、認知を広めるべく取り組んで参ります。

新しい価値提案が盛りだくさんです。

宮地レコーダーとオーディオ、ヘッドホンなどのアクセサリーは同じ事業部でそれぞれ連携しており、さらにホームエンターテインメント事業全体で、今回のような音の技術でのテレビの新提案も生まれました。組織間の横の連携が非常にいい具合に進んでおり、さらに新たなものを生み出して参ります。ぜひご期待ください。

◆PROFILE◆

宮地 晋治 Shinji Miyachi
1988年 九州松下電器株式会社(現パナソニックシステムネットワークス株式会社)入社。2012年 AVCマーケティング ジャパン本部 商品グループ グループマネージャー。2013年 コンシューマーマーケティング ジャパン本部 AVCグループ グループマネージャー。現在に至る。

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