iPhoneの牙城を崩せるか
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■コミュニケーションを時間軸、人軸で
西村:次は「コミュニケーションエンターテイメント」のコミュニケーションの部分についてですが、これを管理しているのが「Timescape」です。
一条:今の指を半円に動かしたジェスチャーは?
西村:これはロック解除ですね。右利きの人と、左利きの人がいるので、左右に切り替えることができます。
一条:左利きの人も多いので、細かい配慮がうれしいですね。
西村:右利きの人でも左指で操作したい場合もあるかも知れないので、切り替えられるようにしています。
ロック切り替えは半円形を描くことで行われるが、その方向もタッチ操作で変更することができる
われわれはシグニチャー・アプリケーションと呼んでいるのですが、Timescapeはコミュニケーションの履歴です。とったコミュニケーションをタイル状に表示することができます。コミュニケーションが時間軸で並んでいるわけですが、これもヒューマン・カーヴァチャーを描くように表示されるようになっています。
我々はコミュニケーションを2つの軸で考えていて、1つは時間軸、そして、もう1つは人軸です。
コミュニケーション自体は当然、今までの携帯電話でも頻繁に行われています。日本だとメールが中心ですね。ただし、コミュニケーションの履歴がアプリケーションごととかフォルダごとで管理されるのは、作り手側の都合だと思います。
本来、コミュニケーションというのは人と人がつながるものであり、時間軸上で発生するものです。そのため、その壁を取り除きたいというのが根本にありました。たとえば、思い出をどう見せていったらいいか、というような発想が、Timescapeの根底にあります。
コミュニケーションを時間軸で、リッチにグラフィカルに見せることができるのがTimescapeなわけです。そして時間軸表示で人を選択し、Infiniteボタンを押すと、この人とのコミュニケーション、人軸のコミュニケーションが表示されます。また、アドレス帳に顔を登録してあると、この人が写った写真を表示することができます。
一条:画像を顔認識しているわけですね。
西村:そうです。また、電話帳にその人のツイッターのアカウントを登録すると、アドレス帳に自動的にツイッターの最新メッセージを表示することもできます。
一条:コミュニケーションをより活性化するのに有効ですね。
特定の人が写っている画像を検索して表示することができる
電話帳にその人のツイッターを登録すると、電話帳リストに最新のツイッターメッセージが表示される