iPhoneの牙城を崩せるか
世界市場を狙うソニーエリクソン「Xperia」 − 商品企画担当者が語る製品コンセプトと今後の展開
■音楽配信へのアプローチは?
一条:音楽配信サービスの「mora touch」で、Xperiaでダイレクト購入したコンテンツを「Media Go」で管理できない、PCで再生できないのはなぜでしょう?
西村:この点はmora touchとの協議で決めた両者の合意によるものです。サービスを提供するシステム運営者の意図を反映しているものであり、すべてのAndroid端末における制限なので、特にXperiaだけの問題ではありません。
一条:mora touchの機能や配信タイトル数、販売価格は、おおよそどの程度になるでしょう?
西村:タイトル数、販売価格などはサービスを提供するレーベルゲートさんがお決めになることですので、こちらでは明言できません。
一条:Playstation Network(PSN)で購入した動画コンテンツをXperiaで再生することはできますか?
西村:PSN動画は現在は対応していませんが、将来的な対応はニーズに合わせて考えさせていただきます。
一条:ソニー製BDレコーダーや他社製レコーダーの「おでかけ・おかえり転送」などに対応する予定はありますか?
西村:おでかけおかえり転送は、現時点では対応していませんが、将来的にはニーズに合わせて前向きに考えたいと思います。
一条:北米ではiPhone/iPod touchで操作できるソニー製BDレコーダーが発売されるようです。一方でAndroid用のアプリは質量共にまだまだという印象もあります。こういったアプリも含め、ソニー・エリクソンがAndroid用のアプリを充実させる計画はありますか?
西村:Androidアプリに関しては、アンドロイドマーケットを活性化したいという意志は当然持っており、日経さんが開催しているアンドロイドアプリのコンテストにも協賛しています。ニーズがあれば、DLNA対応AV機器などにアクセスするためのDLNAクライアントなどを開発する可能性もあります。
一条:日本では「より高音質を」というニーズがあり、ウォークマンでもNC機能がユーザーに受けています。今後のモデルでこういった機能を搭載する予定はありますか?
西村:NC機能に関して言えば、必要があれば搭載する可能性はあります。しかし、スマートフォンとして、Xperiaにどんな要素が重要なのかを考えたとき、優先順位としては必ずしも高くないかも知れませんね。
一条:本日はありがとうございました。
■世界レベルでの成功を期待
Xperiaのコミュニケーションをメディアでサポートするという独自の試みはかなり面白いもので、高いポテンシャルとアイデンティティを持っているように感じた。
日本国内のみならず、日本発で、世界レベルで成功した最初の携帯電話になるポテンシャルがあるのではないか、という印象を受けた。
また、OS 2.0以上にアップデートすることも検討中とのことで、これが実現すれば、マルチタッチインターフェースが実装される可能性も高い。今後の動向に期待したい。