安蔵靖志氏が“真の姿”に迫る
「nasne」は何故誕生した?何ができる?将来展望は? − 開発陣直撃インタビュー
例えばnasneが2台にtorne(PS3専用地デジチューナー)が1台ある場合、BS放送を視聴する場合はnasneのチューナーが選ばれるが、地上デジタル放送を視聴する場合は少しでもレスポンスが速いtorneのチューナーを選ぶ。
録画予約する際も、録画先を「自動」にしておけば、空いているチューナーを勝手に選んで予約してくれる。HDDの残容量や有料チャンネルの契約状況、毎週予約の状況などを含めて、どのチューナーが最適かをインテリジェントに選ぶという。
「チューナーが複数あっても使い勝手を阻害しないように気を配った。基本的に『自動』にしておけば、今まで地デジ専用チューナーを使っていたお客様も使い勝手を変えずにnasneを増やしていける」(石塚氏)
また、nasneはDTCP-IPストリームを2本同時に流せるので、別々の部屋で違うコンテンツを再生することもできる。
渋谷氏は「今までのレコーダーはチューナーやストレージが入り、テレビにつながるものだった。nasneは同一LANであれば家の中のどこに置いてもいい。nasneをPS3のtorneが自動的に見つけて登録し、クアッド(4番組同時録画)レコーダーを実現できる。今までのレコーダーの作り方とは全く違うやりかたをしている」と自信を見せる。
■nasneは決して“ソニー縛り”ではない
冒頭で述べているように、nasneはPS3専用の周辺機器ではない。PS VITA(年末対応予定)やVAIOシリーズ、Sony TabletやXperiaシリーズなど、ソニーグループの機器への対応が前面に押し出されているため、ネットでは「ソニー縛りだ」といった批判も見られた。だがDLNA1.5やDTCP-IPに対応している機器なら、nasneで録画した番組を視聴できる。