「小型で音も良いプレーヤーを目指した」
Lotooのシャオ氏に聞く、新ハイレゾDAP「PAW5000」開発のねらい
ーーーたしかに、PAWGoldのインパクトがあった上で次に手の届く価格帯のモデルが登場となると、僕もまんまと気になりました。では今回の主役「PAW5000」について紹介していただけますか?
シャオ氏:毎日使っていただけるモデルとして開発した「小さくて軽くて使いやすくて音もいい」プレーヤーです。重さはiPhone 6のおおよそ3分の2。でもそれだけではなく様々な使い方をしてもらえるように入出力も豊富に装備しています。まずライン出力。これは光デジタル出力も兼ねています。そしてヘッドホン出力、その隣はバランス駆動出力です。あとはmicroSDスロットとUSB3.0端子です。
ーーーUSB「3.0」はポータブルプレーヤーにおいてどのような利点があると考えての採用ですか?
シャオ氏:音源ファイルの転送を速くできるからです。ハイレゾ音源は容量が大きいですしPAW5000は最大2TBのカードを利用できますから、転送も速くないと「使いやすい」とは言えません。
*筆者注:USB3.0 microB端子はUSB 2.0のmicroB端子に下位互換性を持っている。実際に試したところでも、2.0のmicroBケーブルでPAW5000とPCを接続し、ファイル転送を行えた。ただしその際は転送速度の利点は得られない。
ーーー対応フォーマットのスペックは、無理には引き上げていませんね。
シャオ氏:PCMだと96kHz/24bitの対応。DSDでは2.8MHzまでをPCM変換再生です。PCMは96kHz/24bitへのダウンコンバート再生という形では384kHz/32bitまで対応しています。96kHzとそれを超えるサンプリングレートの違いを聴き取ることは難しいので、この方法でも満足していただけると考えています。あと96kHz/24bitにダウンコンバートすることで、DSD音源も含めて光デジタル出力ができることもポイントです。
ーーー現在配信されているハイレゾ音源の大半は96kHz/24bit以下ですしね。ところでDSDについては、2.8MHzまででも対応することが重要とのお考えですか? PAWGoldも5.6MHzまでのネイティブ再生に対応していますし。
シャオ氏:今後に向けては必須と考えています。