彩球オーデイオクラブ、第14回作品発表会レポート4
大田区の金沢氏による 100THs(S)モノ |
(季刊・オーディオアクセサリー編集部)
●“良い音の秘密を探る” 試聴報告レポート 田中康博
作品3、 金沢学淳氏
100THシングル
このアンプ、なんと短波帯の送信管、100TH使用という。普通ならプレート電圧2KVも飲み込む代物を、グリッドをプラス領域ドライブにして、620V、140mAに落ち着かせているという。まさに技術派作品!
シングルで35Wを引っ張り出すという。
一聴して、よくコントロールされた音調と中高音のくっきり感、力強い低音のアタック力がすばらしいと分かる。その上、パルス系の音源に対する反応が早く、スピードの速い現代型のアンプである。その意味では、最後に再生した鬼太鼓座のCDでは遂にスピーカーが付いていけなく、暴れてしまうというハプニングが起こった。すごいアンプである。
雰囲気よりも、厚みある力感と透明感を並立できる個性的現代アンプと感じた。このアンプでは、アルテックよりもB&Wノーチラス801あたりで聴いてみたい。