合計40のイベントで“体験”の場を強化
「オーディオ&ホームシアター展TOKYO」 − 今年は10月21日から3日間開催
「震災の影響はまだ残っているが、経産省からも、こんなときだからこそぜひやって欲しいという言葉をいただいた。“オーディオ&ホームシアター展”の開催は発生日から約7ヶ月後ではあるが、震災支援に終わりはなく継続して考えていくことが必要だと考えており、義援金の募集やチャリティーコンサートの開催を予定している。またオーディオ協会としても、ラジカセやアンプ、スピーカーなどを被災した学校に送るなどの支援を行っているところだ」と、まず東日本大震災の復興支援についての姿勢を明確に打ち出した。
また、市場の活性化を目指す点については「若年層など新規顧客の開拓を図りたい。ビギナーからマニアまで満足してもらえるような、顧客層別のテーマ展開をおこなっていく予定だ。また、電気の街・秋葉原からオーディオを改めて発信することは大変意義のあることだと考えている。日本のみなさんに元気になってもらえるような取り組みをしていきたい」と述べた。
さらに校條氏は国内オーディオ市場の現状についても触れ、「2011年度は好調な売り上げを記録した。震災の影響もあったが、地デジ化によってテレビ売上が伸びたこと、スピーカーやCDプレーヤーも好調だったことが理由だ。2013年度までには、オーディオ市場を2,500億円まで拡大したい」と意気込みを見せる。
「配信やUSBオーディオなど、新しいオーディオの訴求が遅れているのが問題。メーカーも流通も、メリットをアピールするしかけがまだ確立できていないのではないか。震災をきっかけに、モノ・利便性一辺倒からの価値観の転換が必要だ。これからはモノを単品でアピールするコーナー展示ではなく、組み合わせで訴求し、そこから生まれる利便性を提案していく時代だと思う」(校條氏)
また、「オーディオ&ホームシアター展」の実行委員長である西 國晴氏は「女性や若い人などを取込み、AVファンを拡大していくのが大きなテーマ。工夫を凝らしたイベントを開催すること、また、新しい楽しみを知ってもらえるよう情報発信を徹底していくことを目標にしている。さらに、デジタルホームシアター取り扱い技術者資格などを設けることにより、人材育成をおこなうことにもチャレンジしている。さまざまな取り組みを積極的に訴求することにより、オーディオの裾野拡大を図りたい」と目標を語る。
そして説明会にゲストとして登場した秋葉原電気街振興会 会長の小野一志氏は、「震災以降外出を控えて家のなかで過ごしている方にもシアターの素晴らしさを伝えられる展示をメーカーと共同で考えて行きたい」とコメントした。