試聴機には長蛇の列
【ヘッドホン祭】パイオニア「SE-MASTER1」開発責任者が製品に込めたこだわりを語り尽くす
「春のヘッドフォン祭2015」11階アネモルームのパイオニアブースには、先日発表されたばかりの超弩級ヘッドホン「SE-MASTER1」試聴機が早速登場。試聴を待つ人が長い列をつくっていた。
また13時からは、開発者責任者・瑤寺 晃氏と、AVライターの野村ケンジ氏によるトークイベントが開催された。
「SE-MASTER1」は開発に6年以上を費やし、英国にある世界トップクラスの録音スタジオ“AIR Studios”のサウンドエンジニアとチューニングを行ったフラグシップモデル(製品の詳細はこちら)。「パイオニアはヘッドホン開発に長い歴史があったものの、実はフラグシップモデルがなかった」ことから、開発がスタートしたという。
瑤寺氏は1987年にパイオニアに入社。スピーカー技術部にてハイエンドスピーカー“EXシリーズ”や、ウィスキーの樽材から生まれた“ピュアモルトスピーカー”などを手掛けた。SE-MASTER1の開発がスタートする際にプロジェクトチームに合流し、フラグシップたり得るサウンドを確立するための責任者として音質の追究を行ったという。
「SE-MASTER1」は、企画は新川崎本社チームが担当し、開発・製造は山形県天童市にある東北パイオニアが行っている。製造工程は100にのぼるというが、実はその製造はひとりの熟練した女性職人によって、全て手作業で行われているのだという。「各パーツを高精度に組み上げる必要があるため、ライン製造ではダメ。しかも日本で製造するのでなければダメだと判断しました」(瑤寺氏)。そのため製造可能台数は現状1日に5台のみとなる。全てひとりの職人の手で組み上げられ、シリアルナンバーが刻印された製品 − 野村氏も「正真正銘のハンドメイドですよね。こういうのはパイオニアだからこそできた製品だと思う」とコメントした。
「インピーダンス特性は45Ωとそこまで高くないので、意外なことにポタアンなんかでもちゃんと鳴る。でも、組み合わせたアンプやプレーヤーの音が全部分かっちゃうんですよね。もしかしたら手持ちシステムの総見直しが必要になっちゃうかも知れない。それがSE-MASTER1のいちばんすごいところでもあり、罪なところでもある」と、そのクオリティを賞賛する野村氏。なお、U-05との組合せ時は「ロックレンジアジャストを、プロモードで2以下にするのが良い。かなり他の環境を追い込まないといけないけど、相当良い音で楽しめる」とのこと。
瑤寺氏は「SE-MASTER1はヘッドホンで初めてAIR Studiosの認証を獲得したモデル。イギリスでのチューニングは、AIR StudiosにあるEXシリーズのスピーカーの音と聴き比べながら実施。制作者の意図をちゃんと再生できているというお墨付きをもらうことができました」とコメント。
また野村氏は「はっきり言って“遊べる”モデル。他ブランド製品とはコンセプトも音色も全然違う。日本メーカーからこういうハイエンドヘッドホンが出てきたことがとても嬉しい。ぜひ色々工夫して思い切り使い倒して欲しい」と語っていた。
パイオニアブランドのヘッドホンは、「SE-MASTER1」と「SUPERIOR CLUB SOUND」をフィーチャーしていく方針。今後は「SE-MASTER1」より手頃な価格のモデルも検討していきたいとのことだった。
なおこのトークイベントは、あす17日(日)11時〜12時にも開催される予定だ。あす会場に行かれる方はぜひ足を運んでみて欲しい。
また13時からは、開発者責任者・瑤寺 晃氏と、AVライターの野村ケンジ氏によるトークイベントが開催された。
「SE-MASTER1」は開発に6年以上を費やし、英国にある世界トップクラスの録音スタジオ“AIR Studios”のサウンドエンジニアとチューニングを行ったフラグシップモデル(製品の詳細はこちら)。「パイオニアはヘッドホン開発に長い歴史があったものの、実はフラグシップモデルがなかった」ことから、開発がスタートしたという。
瑤寺氏は1987年にパイオニアに入社。スピーカー技術部にてハイエンドスピーカー“EXシリーズ”や、ウィスキーの樽材から生まれた“ピュアモルトスピーカー”などを手掛けた。SE-MASTER1の開発がスタートする際にプロジェクトチームに合流し、フラグシップたり得るサウンドを確立するための責任者として音質の追究を行ったという。
「SE-MASTER1」は、企画は新川崎本社チームが担当し、開発・製造は山形県天童市にある東北パイオニアが行っている。製造工程は100にのぼるというが、実はその製造はひとりの熟練した女性職人によって、全て手作業で行われているのだという。「各パーツを高精度に組み上げる必要があるため、ライン製造ではダメ。しかも日本で製造するのでなければダメだと判断しました」(瑤寺氏)。そのため製造可能台数は現状1日に5台のみとなる。全てひとりの職人の手で組み上げられ、シリアルナンバーが刻印された製品 − 野村氏も「正真正銘のハンドメイドですよね。こういうのはパイオニアだからこそできた製品だと思う」とコメントした。
「インピーダンス特性は45Ωとそこまで高くないので、意外なことにポタアンなんかでもちゃんと鳴る。でも、組み合わせたアンプやプレーヤーの音が全部分かっちゃうんですよね。もしかしたら手持ちシステムの総見直しが必要になっちゃうかも知れない。それがSE-MASTER1のいちばんすごいところでもあり、罪なところでもある」と、そのクオリティを賞賛する野村氏。なお、U-05との組合せ時は「ロックレンジアジャストを、プロモードで2以下にするのが良い。かなり他の環境を追い込まないといけないけど、相当良い音で楽しめる」とのこと。
瑤寺氏は「SE-MASTER1はヘッドホンで初めてAIR Studiosの認証を獲得したモデル。イギリスでのチューニングは、AIR StudiosにあるEXシリーズのスピーカーの音と聴き比べながら実施。制作者の意図をちゃんと再生できているというお墨付きをもらうことができました」とコメント。
また野村氏は「はっきり言って“遊べる”モデル。他ブランド製品とはコンセプトも音色も全然違う。日本メーカーからこういうハイエンドヘッドホンが出てきたことがとても嬉しい。ぜひ色々工夫して思い切り使い倒して欲しい」と語っていた。
パイオニアブランドのヘッドホンは、「SE-MASTER1」と「SUPERIOR CLUB SOUND」をフィーチャーしていく方針。今後は「SE-MASTER1」より手頃な価格のモデルも検討していきたいとのことだった。
なおこのトークイベントは、あす17日(日)11時〜12時にも開催される予定だ。あす会場に行かれる方はぜひ足を運んでみて欲しい。
トピック