ヘッドホン事業に本格参入
ヤマハ、“アクセサリー感覚”のスクエア型ヘッドホン「HPH-M82」
ヤマハは、スクエア型ハウジングを採用したファッショナブルな密閉型ヘッドホン「HPH-M82」を2月中旬に発売する。価格はオープンだが、1万円前後での実売が予想される。
昨年のIFAやヘッドフォン祭などのイベントで出展されていた製品の正式発売が決定した格好。ヤマハの音叉マークを配置したスクエア型のハウジングに、ツイストした細身のヘッドバンドを採用したヨーロピアン調のデザインが特徴的なモデルだ。スクエア型のフォルムはファッション性だけではなく、耳にフィットして音漏れを軽減する形状を追求して設計されている。
カラーバリエーションは、ジュエリーゴールド/ボルドーブラウン/アーバンネイビー/ソフィスブラック/ピュアレッド/アクティブホワイトのカラフルな6色をラインナップ。カラーによって仕上げが異なっており、ピュアレッドとアクティブホワイトの2色は光沢仕上げの“スポーティスタイル”、他の4モデルはシックなマット仕上げを施した“シティスタイル”としている。
軽量性に配慮している点も特徴で、質量150gの軽量フォルムを実現した。
内部には口径40mmのダイナミックドライバーを搭載し、剛性と柔軟性を両立させたというヤマハ独自のタンジェンシャル・エッジを振動板に採用。ワイドレンジでナチュラルなサウンドの再現を狙っている。既存モデル「HPH-PRO500/300」がHi-Fiサウンドを投入したハイエンドモデルであるのに対し、本機は幅広いユーザーの好みに合うような音作りを行ったという。
イヤーパッドは高クッション性の低反発素材を使用したダイヤ型で、表面にナイロン素材を採用することで装着性も高めた。なお、ヘッドバンドの内側にも同じナイロン素材を使用してフィット性に配慮している。
インピーダンスは46Ωで、出力音圧レベルは105dB、再生周波数帯域は20Hz〜20kHz。
付属ケーブルはφ3.0mm×長さ1.2mで、iPhone用のマイク付きリモコンを装備。ハウジング部と同じカラーを採用してファッション性を高めている。プラグ形状はL型の3.5mmステレオミニ。そのほか、製品には6.3mm標準変換プラグも付属する。
■ヤマハ、ヘッドホン事業に本格参入 − 発表会レポート
ヤマハは本日、HPH-M82の製品発表会を開催。ヘッドホン事業に本格参入する意向を語った。
ヤマハ(株)楽器音響営業本部 音響営業統括部 統括部長 大澤博史氏は冒頭で、「私たちは“Powered by music”を合い言葉に、全世界で高品質のオーディオ製品を展開してきた。これからも皆さまの音楽ライフがより楽しく豊かになるようお役に立ちたい」と挨拶。今回発表したHPH-M82について、「ヘッドホンはヤマハの中では新しい製品カテゴリー。ぜひ幅広いユーザーに知って頂き、ヘッドホンを通じてヤマハならではの音の良さをカジュアルオーディオの世界に浸透させていきたい」と語った。
続いて登壇した(株)ヤマハミュージックジャパン AV・流通営業本部 本部長 猿谷徹氏は、ヤマハにおけるこれまでのヘッドホン製品の流れを振り返った。
ヤマハヘッドホンの歴史は1970年代に遡る。当時同社は本格的なHi-Fi製品の開発に注力していた時期で、ヘッドホンも重要なプロダクトとしていた。70年代にイタリアのデザイナーであるマリオ・ベリーニがデザインを手がけた「HP-1」、続いて80年代にはポルシェモデルによるデザインの「YHL-006」を発表し、いずれもヒットモデルになっている。
しかし80年代以降は、メインの開発製品をHi-Fi分野からオーディオ・ビジュアル分野にシフト。猿谷氏によれば、「家庭内で臨場感を味わえるAV機器に注力しはじめてから、ヘッドホン単体のビジネスからは遠ざかっていた。楽器分野で販売数が伸びていた電子ピアノ用のヘッドホンなどは人気が高まったが、その場合もあくまでもメインビジネスはピアノで、ヘッドホンはアクセサリーという位置づけだった」という。
これからのヤマハでは、「いまの時代に対応した形のビジネスとして、改めてヘッドホンを1つの製品カテゴリーとして見つめ直し、ビジネス展開していく」と猿谷氏は明言。同社がヘッドホン事業に本格参入することを語った。「ヘッドホンには“ファッションアイテム”という側面もあると思うので、世の中のトレンドに訴える“デザイン性”の部分にも、HP-1やYHL-006の流れをくんで注力していきたい。もちろん音の部分も、ヤマハならではの音作りでユーザーにアピールしていく」とした。
AV・流通営業本部 企画室長 岡田豊氏は、今後のヘッドホン製品の流通戦略について説明。「ヘッドホン市場は台数規模でとても大きい。様々なブランドが乱立している今の状況下では、製品の差別化をしないと埋没してしまう」と述べた。
これまでの同社ヘッドホン製品は、直販サイトや直販店などの限定的な店舗で展開してきたが、これからは量販店や専門店などへ流通を大きく拡充。直販店などはこれまで同様にヤマハが担当し、量販店や専門店へは販売パートナーである(株)Jを通じて展開していく。今回の発表会にはJの取締役社長 小堺秀治氏も駆けつけ、「HPH-M82はファッション性も高いので、雑貨屋などでの販売も考えている。女子高生や女子大生に向けたアピールも行っていきたい」と、今後のプロモーション構想を語った。売上については、初年度は2億円、次年度は3億5千万円、2016年度は5億円を目標にするという。
AV・流通営業本部 企画室 プロダクトマネジャー 電子ピアノ・電子キーボード・ヘッドホン・イヤホン担当 中澤浩氏は、HPH-M82の製品特徴を紹介。製品のイメージを「男性が装着するとクール、女性が装着するとスタイリッシュ、というイメージ。アクセサリー感覚で着けられるヘッドホン」と語った。音質とファッション性の両方を高めたという本体の形状については、「時代の流れにあわせたデザイン」という考えのもと、ヤマハ社内にてデザインを行ったという。
なお同社では、ヘッドホンとの親和性が高い分野であり、参加人口が増加して盛り上がっているダンス分野とコラボレーションし、「ヤマハヘッドホンとダンス」という新しい切り口でのプロモーションも予定。具体的には、ストリートダンスの国内大会のスポンサーなどを務める。
実際に今回の発表会場では、SHUHO、THE GALAXXXXY、大貫勇輔などのダンサーによるHPH-M82を使用したステージパフォーマンスが行われた。
【問い合わせ先】
ヤマハミュージックジャパン カスタマーサポート部
お客様コミュニケーションセンター
オーディオ・ビジュアル機器ご相談窓口
TEL/0570-011-808
TEL/053-460-3409
昨年のIFAやヘッドフォン祭などのイベントで出展されていた製品の正式発売が決定した格好。ヤマハの音叉マークを配置したスクエア型のハウジングに、ツイストした細身のヘッドバンドを採用したヨーロピアン調のデザインが特徴的なモデルだ。スクエア型のフォルムはファッション性だけではなく、耳にフィットして音漏れを軽減する形状を追求して設計されている。
カラーバリエーションは、ジュエリーゴールド/ボルドーブラウン/アーバンネイビー/ソフィスブラック/ピュアレッド/アクティブホワイトのカラフルな6色をラインナップ。カラーによって仕上げが異なっており、ピュアレッドとアクティブホワイトの2色は光沢仕上げの“スポーティスタイル”、他の4モデルはシックなマット仕上げを施した“シティスタイル”としている。
軽量性に配慮している点も特徴で、質量150gの軽量フォルムを実現した。
内部には口径40mmのダイナミックドライバーを搭載し、剛性と柔軟性を両立させたというヤマハ独自のタンジェンシャル・エッジを振動板に採用。ワイドレンジでナチュラルなサウンドの再現を狙っている。既存モデル「HPH-PRO500/300」がHi-Fiサウンドを投入したハイエンドモデルであるのに対し、本機は幅広いユーザーの好みに合うような音作りを行ったという。
イヤーパッドは高クッション性の低反発素材を使用したダイヤ型で、表面にナイロン素材を採用することで装着性も高めた。なお、ヘッドバンドの内側にも同じナイロン素材を使用してフィット性に配慮している。
インピーダンスは46Ωで、出力音圧レベルは105dB、再生周波数帯域は20Hz〜20kHz。
付属ケーブルはφ3.0mm×長さ1.2mで、iPhone用のマイク付きリモコンを装備。ハウジング部と同じカラーを採用してファッション性を高めている。プラグ形状はL型の3.5mmステレオミニ。そのほか、製品には6.3mm標準変換プラグも付属する。
■ヤマハ、ヘッドホン事業に本格参入 − 発表会レポート
ヤマハは本日、HPH-M82の製品発表会を開催。ヘッドホン事業に本格参入する意向を語った。
ヤマハ(株)楽器音響営業本部 音響営業統括部 統括部長 大澤博史氏は冒頭で、「私たちは“Powered by music”を合い言葉に、全世界で高品質のオーディオ製品を展開してきた。これからも皆さまの音楽ライフがより楽しく豊かになるようお役に立ちたい」と挨拶。今回発表したHPH-M82について、「ヘッドホンはヤマハの中では新しい製品カテゴリー。ぜひ幅広いユーザーに知って頂き、ヘッドホンを通じてヤマハならではの音の良さをカジュアルオーディオの世界に浸透させていきたい」と語った。
続いて登壇した(株)ヤマハミュージックジャパン AV・流通営業本部 本部長 猿谷徹氏は、ヤマハにおけるこれまでのヘッドホン製品の流れを振り返った。
ヤマハヘッドホンの歴史は1970年代に遡る。当時同社は本格的なHi-Fi製品の開発に注力していた時期で、ヘッドホンも重要なプロダクトとしていた。70年代にイタリアのデザイナーであるマリオ・ベリーニがデザインを手がけた「HP-1」、続いて80年代にはポルシェモデルによるデザインの「YHL-006」を発表し、いずれもヒットモデルになっている。
しかし80年代以降は、メインの開発製品をHi-Fi分野からオーディオ・ビジュアル分野にシフト。猿谷氏によれば、「家庭内で臨場感を味わえるAV機器に注力しはじめてから、ヘッドホン単体のビジネスからは遠ざかっていた。楽器分野で販売数が伸びていた電子ピアノ用のヘッドホンなどは人気が高まったが、その場合もあくまでもメインビジネスはピアノで、ヘッドホンはアクセサリーという位置づけだった」という。
これからのヤマハでは、「いまの時代に対応した形のビジネスとして、改めてヘッドホンを1つの製品カテゴリーとして見つめ直し、ビジネス展開していく」と猿谷氏は明言。同社がヘッドホン事業に本格参入することを語った。「ヘッドホンには“ファッションアイテム”という側面もあると思うので、世の中のトレンドに訴える“デザイン性”の部分にも、HP-1やYHL-006の流れをくんで注力していきたい。もちろん音の部分も、ヤマハならではの音作りでユーザーにアピールしていく」とした。
AV・流通営業本部 企画室長 岡田豊氏は、今後のヘッドホン製品の流通戦略について説明。「ヘッドホン市場は台数規模でとても大きい。様々なブランドが乱立している今の状況下では、製品の差別化をしないと埋没してしまう」と述べた。
これまでの同社ヘッドホン製品は、直販サイトや直販店などの限定的な店舗で展開してきたが、これからは量販店や専門店などへ流通を大きく拡充。直販店などはこれまで同様にヤマハが担当し、量販店や専門店へは販売パートナーである(株)Jを通じて展開していく。今回の発表会にはJの取締役社長 小堺秀治氏も駆けつけ、「HPH-M82はファッション性も高いので、雑貨屋などでの販売も考えている。女子高生や女子大生に向けたアピールも行っていきたい」と、今後のプロモーション構想を語った。売上については、初年度は2億円、次年度は3億5千万円、2016年度は5億円を目標にするという。
AV・流通営業本部 企画室 プロダクトマネジャー 電子ピアノ・電子キーボード・ヘッドホン・イヤホン担当 中澤浩氏は、HPH-M82の製品特徴を紹介。製品のイメージを「男性が装着するとクール、女性が装着するとスタイリッシュ、というイメージ。アクセサリー感覚で着けられるヘッドホン」と語った。音質とファッション性の両方を高めたという本体の形状については、「時代の流れにあわせたデザイン」という考えのもと、ヤマハ社内にてデザインを行ったという。
なお同社では、ヘッドホンとの親和性が高い分野であり、参加人口が増加して盛り上がっているダンス分野とコラボレーションし、「ヤマハヘッドホンとダンス」という新しい切り口でのプロモーションも予定。具体的には、ストリートダンスの国内大会のスポンサーなどを務める。
実際に今回の発表会場では、SHUHO、THE GALAXXXXY、大貫勇輔などのダンサーによるHPH-M82を使用したステージパフォーマンスが行われた。
【問い合わせ先】
ヤマハミュージックジャパン カスタマーサポート部
お客様コミュニケーションセンター
オーディオ・ビジュアル機器ご相談窓口
TEL/0570-011-808
TEL/053-460-3409
関連リンク
- ジャンルヘッドホン(単体)
- ブランドYAMAHA
- 型番HPH-M82
- 発売日2014年2月中旬
- 価格¥OPEN
【SPEC】●型式:密閉ダイナミック型 ●ドライバー口径:40mm ●インピーダンス:46Ω(1kHz) ●出力音圧レベル:105dB(1kHz) ●最大入力:300mW ●再生周波数帯域:20Hz〜20kHz ●プラグ:3.5mmステレオミニ ●ケーブル長:1.2m ●質量:150g(ケーブル含む)