鴻池賢三がレビュー
AQUOSは次のステージへ−ネット強化のフラグシップ機で新たな幕開けを体験
■スマホ連携強化で「スマートジャンプ」を搭載
LAN接続は有線だけでなくWiFi(IEEE802.11a/b/g/n)も内蔵。ネットワークとの親和性を高めた。WiFi環境があれば、テレビをネットに繋がない理由はもう無い。DLNAに対応し、DLNAプレーヤーとして動画や静止画のネットワーク再生に対応するのはもちろん、今回の目玉は何と言ってもAQUOS PHONEとの連携による「スマートジャンプ」だ。
「スマートジャンプ」とは、「AQUOS PHONE」で視聴している動画や写真を、指でテレビへ送り出すようにフリックすると、その動画や写真がテレビ画面上で再生できる機能である。これはAQUOS PHONEで撮影した動画や静止画に限定されない。
AQUOS PHONEはDTCP-IPに対応し、AQUOSブルーレイに録り貯めたテレビ番組の視聴も可能なのだが、その映像をフリックしてスマートジャンプさせると、続きをテレビで視聴開始する事ができる。
テレビからAQUOS PHONEへと戻すようにフリックすると、再びAQUOS PHONEで続きが視聴できる。
こう書くと単純な機能のようだが、もちろんそんなことはない。ベースとなっているのはDLNAで、L5ラインはAQUOSとして初めてDLNAレンダラーとしての機能を備えた。AQUOS PHONEがDLNAのコントローラーとして動作し、DLNAのサーバーであるAQUOSレコーダーの映像を、L5ラインが受け、描画している状態だ。
これだけなら他社製テレビとレコーダーの組み合わせでも似たようなことはできるのだが、従来、このような操作を行おうとすると、概念的にも煩雑で操作手順も多くなりがちだった。スマートジャンプでは、フリックで直感的かつワンステップで操作が完結する。これにより大画面とスマホ画面を、シチュエーションに応じてシームレスに切り替え、楽しむ事ができるのだ。
■新ネットサービス「AQUOS City」は検索を大幅強化
またネットワーク関連では、7月15日に新しくスタートした「AQUOS City」もぜひ知っておきたい新機能だ。「AQUOS City」はブラウザーにメディア検索機能を融合させた、新しいインターフェイスと捉えると理解しやすい。
検索窓にワードを入力すると、ウェブはもちろん、テレビ電波から得たEPG情報、録画した番組のリスト、VODからは視聴対応するサービスのうち、TSUTAYA TV、T's TV、ひかりTVのタイトルから一括検索できる。同社ではこれを「スマートサーチ」と呼んでいる。
実際に検索を体験してみると、同じVOD動画が複数のサービスから検索され、一覧比較する事ができた。SDやHDといった画質はもちろん、動画の提供価格も比較できるので、手間無く賢いレンタルが出来る。
なお検索に際しては、別途リモコンアプリ「AQUOS リモート」を利用すると音声入力による検索が可能で、文字入力の煩わしさから解放される。音声認識は、Googleのエンジンが使われており、その認識率には定評がある。