【特別企画】山之内正が徹底聴き比べ
比較検証! アイ・オーの“高音質設計”NAS「RockDiskNext」でどこまで音が変わるのか?
DSDとPCMの2ch&マルチ音源…
それぞれでRockDiskNextの実力を実感
NASごとに音の違いがあることは以前から体験していたが、それがネットワークプレーヤーやAVアンプの個性と重なることで、音の表現はさらにバリエーションが広がり、大変に興味深い。
RockDiskNextは特にAVアンプとの組み合わせで相性の良さを示し、DSD音源の再生でも基本性能の高さを確認することができた。PCM音源は重心の低い安定感と密度の高さをそなえ、DSD音源では空気をたっぷりと含んだ広大な音場を再現することがRockDiskNextの大きな特徴だ。TA-DA5800ESと組み合わせたマルチチャンネルのDSD再生で演奏の起伏の大きさ、ダイナミックな音圧感を引き出すことにも感心した。
今回の試聴機種には入っていないが、筆者の自宅試聴室ではネットワークプレーヤーの基準機というべきリンのDSとの組み合わせでも安定した動作を見せている。音楽再生用NASとして推薦に値する製品だ。
山之内 正 YAMANOUCHI,Tadashi 神奈川県横浜市出身。東京都立大学理学部卒。在学時は原子物理学を専攻する。出版社勤務を経て、音楽の勉強のためドイツで1年間過ごす。帰国後より、デジタルAVやホームシアター分野の専門誌を中心に執筆。近著に『ネットオーディオ入門』(講談社ブルーバックス/2013年)がある。大学在学中よりコントラバス演奏を始め、現在もアマチュアオーケストラに所属し、定期演奏会も開催する。また年に数回、オペラ鑑賞のためドイツ、オーストリアへ渡航。趣味の枠を越えてクラシック音楽の知識も深く、その視点はオーディオ機器の評論にも反映されている。 |
『アイ・オー・データ機器のDSD対応“高音質NAS”「RockDiskNext」の音質徹底検証!』<前編>、いかがだったでしょうか? 12月公開予定の<後編>では、RockDiskNextの1ユーザーであり、本製品のDSD対応アップデート実施のキッカケを作った“かないまる氏”と、アイ・オー・データ機器開発担当者の対談をお届けします。こちらもご期待下さい。