[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域
【第71回】'13年登場の「Lightningでミニマムなヘッドホンアンプ」2大機種を徹底比較!
■Deff Sound DDA-L10RCBKとAstell&Kern AK10の仕様を比較!
説明が必要なのは電源とハイレゾの件だろう。
電源については本当に一長一短だ。Lightning給電のDDA-L10RCBKなら「アンプの充電を忘れてしまっていた…」という失敗は起こらない。一方でiOS機器のバッテリーをアンプでも消費するのでiOS機器のバッテリー切れが早まる。
バッテリー内蔵のAK10だと「アンプのバッテリーの充電を忘れてしまっていた…」という失敗は起こり得る。一方でiOS機器のバッテリーは消費しないので、そちらのバッテリー切れが早まることはない。
ハイレゾについては、DDA-L10RCBKのハイレゾ対応が弱いのではなく、AK10のハイレゾ対応が異様に優れている。
DDA-L10RCBKはハイレゾには対応しない。Lightning接続ポタアンとしてはそれが普通だ。
先日記事にまとめたが、iOS機器でハイレゾを再生するにはiOS機器→カメラアダプタ→USB-DACというシステムが必要(詳細はこちら)でLightning直結では無理…なはずだった。
しかしAK10は、先日提供開始のファームウェアアップデートで、iOS機器とLightning直結での96kHz/24bit再生を実現してしまった。カメラアダプタなしでのハイレゾ対応、iOSでの最も身軽なハイレゾ再生システムの誕生だ。組み合わせるハイレゾ再生アプリとしては「Onkyo HF Player」と「FLAC Player」での動作が確認されているとのこと。
ということで両モデルとも
・Lightningでミニマムなヘッドホンアンプ
・もっと高音質化したい!
・ただしお手軽で便利なやつな!
に合致するのだが、比較すると、DDA-L10RCBKは「お手軽で便利なやつな!」、AK10は「もっと高音質化したい!」の面がそれぞれの強みになる。
では次頁から、それぞれの特徴や音質を確認していこう。
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