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[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域

【第85回】USB-DACがネットワークプレーヤーに変身! SOtM「sMS-100」を試してみる

公開日 2014/05/09 14:19 高橋敦
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■今回のテーマは、意外にも(?)絶対領域初の「ネットワークオーディオ製品」

僕の記憶が正しければ、この連載でネットワークオーディオを大きく扱うのは今回が初めてだ。

何しろ僕の自宅は、仕事場と居間と寝室と物置がひとつの部屋であり、毎日の大半をそこで過ごしている。音楽を聴きたければいつでも少し手を伸ばせばデスク上のパソコンに手が届き、それに接続されたデスクトップオーディオから音が流れ始めるわけだ。そのような生活状況では、ネットワークオーディオに(仕事は別として)個人的な興味はそれほど湧かないのだ。

しかし今回紹介するSOtM「sMS-100(関連ニュース)」は、そんな僕でも興味を引かれたネットワークオーディオ製品だ。実売目安5万8,320円。

見た目は普通に箱。前から見るとスイッチも何もない

2.5インチポータブルハードディスクと比較してのサイズ感

とはいえ、自宅は前述のような状況なので、実際にそこに導入したいというわけではない。しかしこの製品は、ネットワークオーディオシステムにおいて少し特殊な役割を提案し、それを果たす。その存在を知れば、「だったら自分もネットワークオーディオをやってみようかな」とその気になる方がいらっしゃるかもしれない。そんな予感をさせてくれる製品だ。

ではその役割とは何か?

背面。有線LAN端子とUSB端子が並んでいる。ということは?

本機の背面を見ると有線LAN端子とUSB端子が並んでいる。これを、LAN端子はご家庭のルーターにつなぎ、USB端子にはお手持ちのUSB-DAC等をつなぐ。すると!sMS-100+USB-DAC等がネットワークプレーヤーとして動作するようになるのだ!

つまりsMS-100はUSB出力のみを備えたネットワークトランスポート的な役割を果たす。ネットワークコントローラー(アプリ等)からどの曲を再生しろという指示を受け取り、サーバー(パソコンやNAS)にアクセスしてその曲のデータを引き出す。

そのあと、一般的なネットワークプレーヤーの場合は、自身に搭載しているDACでDA変換を行ってアンプに対してアナログ音声を出力する。対して本機は、自身にはDACを搭載しておらず、接続されたUSB-DACに以降の処理を受け渡すのだ。「組み合わせるDACを自由に選べる」…そのことが本機、そして本機によって実現されるシステムの最大のメリットだ。

「好みの音質に追い込むためにDACの選択肢を広げる」
「手持ちのDACをそのままネットワーク対応にできるなら音質は(たぶん)いままで通りだから安心して挑戦できる」
「前に使ってたDACが余ってるからそっちを有効活用してネットワークオーディオも始めてみようかな」


等々、普通のオールインワンのネットワークプレーヤーの導入とはちょっと違った狙いや意識で、ネットワークオーディオに踏み出すことができるかもしれない。

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