<山本敦のAV進化論>第14回
アニメ見放題「アニメパス」などau新サービスのねらいを担当者に訊く
「もちろん将来に向けてHEVCコーデックへの対応なども含めて検討しています。ネットワークのスピードアップに応じた動画サービスの提供方法について品質向上を進めています」。
配信ビットレートを上げるなど、コンテンツのリッチ化については今夏からスマートフォン向けにも720Pコンテンツの品揃えを増やしていくという。同社はこれまでにもネットワーク網全体の整備を整えつつ、スムーズな動画再生を実現しながら高画質を図り、ユーザー体験を向上させてきた。今後もDRMの処理などを万全に整えながら画質面での強化にも取り組む姿勢だ。
最後にauのパスサービスのキャリアフリー化の可能性があるのか訊ねてみた。
「キャリアフリー化は当面考えておりません。KDDIは今後もauユーザーのために魅力的なサービスを展開していく考えです。なぜなら端末のコモディティ化が進む中で、サービスでの差別化を図ることが重要と考えているからです」と繁田氏は語る。
また“3M戦略”に基づいて、KDDIの端末やネットワーク、サービスを一体的に利用できるように、auスマートパスのほかにも電子マネーサービスの「au WALLET」や、auスマートバリューの魅力的な料金プランを提供しながら、経済性や利便性という側面からユーザーの満足度向上につながる仕掛けにも取り組んでいく。KDDIとしてはさらに、auのモバイル端末向けのサービスに止まらず、光回線やCATVなどユーザーの様々な生活シーンに合わせたサービスを強化していくことでトータルの品質向上を図る考えだと繁田氏は説明する。
auスマートパスの中核的なサービスである動画配信は、今後もユーザーに“auらしさ”を体験させる重要なサービスとして成長を続けていくはずだ。