NFC対応でさらに便利に
フィリップスの人気Bluetoothヘッドホンがさらに進化。「SHB9150」「SHB7150」レビュー
今回の視聴テストはソニーの新しいウォークマン「NW-A16」を音楽再生のリファレンスにしたほか、ソニーモバイルのスマートフォン「Xperia Z2」で通話機能周辺の使い勝手も軽くチェックした。NFC対応の機器同士はとにかくペアリングが簡単だし、プレーヤー機器を切り替えながら使う時にも素速くスイッチができて快適だ。
■「SHB7150」は音の粒立ちがそろった心地よいサウンド
それでははじめに、「SHB7150」のインプレッションから報告しよう。程よいヌケ感を持ったサウンド。静かな環境で聴くと低域に少しウェイトを置いたサウンドのように感じるが、アウトドアで聴くとこれが良い具合に引き締まって、全体がニュートラルでバランス良いサウンドに落ち着いてくる。ケーブルを接続して聴くと少し低域が抑えられて中高域の解像感が持ち上がる印象だ。
Jane Monheitのアルバム『The Heart of The Matter』から「Sing」では、ボーカルの透明度が高く、滑らかで温かみもある。余韻は浅めだが、ふわっと自然に心地良く広がる。バックに響くアコースティックギターの音色も甘くふくよか。ドラムス、パーカッションの音色は無駄なく輪郭を捉えてメリハリのあるリズムを刻む。ジャズピアノは線がやや細めだが、芯の強さに柔らかさを兼ね備えた音色が特徴だ。ベース、ドラムスともに全体に音の粒が揃った気持ちの良い演奏である。Daft Punkは低域の量感は控え気味に、ミッドレンジを中心に一体感のあるサウンド。ボーカルはやはり高域の自然な余韻が印象に残る。アウトドアで聴くと全体の演奏によりカチッとしたまとまり感が出てくるのが面白い。
耳をゆったりと覆うイヤーカップと、適度な柔らかさと弾力をもったイヤーパッドによりとても快適な装着感が得られる。ヘッドホンを身に着けたままのボリューム調整は、ボタン式だと押し込む度にイヤーカップが僅かにずれたり、カップの中でカチカチと音が聞こえて興ざめに感じることもあるが、本機の場合はレバー式なので直感的にボリューム操作ができて操作音も静かなのが良い。ハウジングにマイクが内蔵されており、HSP/HFPのプロファイルもサポートしているので、スマートフォンでの音楽再生時にもリスニングを中断して、リモコンケーブル無しでハンズフリー通話ができるのが快適だ。
■中高域が明瞭でボーカル再現が持ち味の「SHB9150」の
「SHB9150」は、さすがオンイヤーヘッドホンだけのことはあり、SHB7150よりもさらに外部ノイズをしっかりとカットしてくれるパッシブ・ノイズキャンセリング効果が高い。音楽再生を始めたら周囲の音はほぼ聞こえなくなり、外部への音漏れもない。だから外出時に歩きながら音楽を聴く時には周囲の環境にも気を配りながら使いたい。
音質は低域がやや控えめながら、中高域の特にボーカル周りが明瞭で力強い音になっている。本機の場合はケーブルをつないで聴くと、低域の量感がわずかにふっくらとしてくるようだ。Jane Monheitの「Sing」では、声のエッジが少し立つ印象だが、随所にキリッと引き締まった表情をみせてくれるボーカルラインには独特の持ち味がある。クラシックはベルチャ弦楽四重奏団の演奏が面白かった。バイオリンの高域ほ響きがとても明るくフレッシュだ。広がりはコンパクトながら一体感のあるクリアなハーモニーが味わえる。
本体ハウジング外側そのものがボタンになっているので、音楽再生などの操作は軽快だ。オンイヤーながらもクッション製の高いイヤーパッドとサスペンションの効いた「FloatingCushions」により、ある程度長い時間身に着けていても負担は少なかった。
◇
両モデルともに音のバランス、ポータビリティや装着性など、ユーザーにとってベストに感じられる使い心地を追求した良質なエントリー向けのBluetoothワイヤレスヘッドホンだ。使うほどに、音楽や動画鑑賞、ゲームなどポータブル環境で様々なエンターテインメントを楽しむ環境がステップアップできる実感が得られると思う。「サウンド・シグネチャー」という音質の絶対基準を持ちながら、製品ごとに表情を変える魅力的な味付けを加えてくるところは、さすがフィリップスだと言えるだろう。
■「SHB7150」は音の粒立ちがそろった心地よいサウンド
それでははじめに、「SHB7150」のインプレッションから報告しよう。程よいヌケ感を持ったサウンド。静かな環境で聴くと低域に少しウェイトを置いたサウンドのように感じるが、アウトドアで聴くとこれが良い具合に引き締まって、全体がニュートラルでバランス良いサウンドに落ち着いてくる。ケーブルを接続して聴くと少し低域が抑えられて中高域の解像感が持ち上がる印象だ。
Jane Monheitのアルバム『The Heart of The Matter』から「Sing」では、ボーカルの透明度が高く、滑らかで温かみもある。余韻は浅めだが、ふわっと自然に心地良く広がる。バックに響くアコースティックギターの音色も甘くふくよか。ドラムス、パーカッションの音色は無駄なく輪郭を捉えてメリハリのあるリズムを刻む。ジャズピアノは線がやや細めだが、芯の強さに柔らかさを兼ね備えた音色が特徴だ。ベース、ドラムスともに全体に音の粒が揃った気持ちの良い演奏である。Daft Punkは低域の量感は控え気味に、ミッドレンジを中心に一体感のあるサウンド。ボーカルはやはり高域の自然な余韻が印象に残る。アウトドアで聴くと全体の演奏によりカチッとしたまとまり感が出てくるのが面白い。
耳をゆったりと覆うイヤーカップと、適度な柔らかさと弾力をもったイヤーパッドによりとても快適な装着感が得られる。ヘッドホンを身に着けたままのボリューム調整は、ボタン式だと押し込む度にイヤーカップが僅かにずれたり、カップの中でカチカチと音が聞こえて興ざめに感じることもあるが、本機の場合はレバー式なので直感的にボリューム操作ができて操作音も静かなのが良い。ハウジングにマイクが内蔵されており、HSP/HFPのプロファイルもサポートしているので、スマートフォンでの音楽再生時にもリスニングを中断して、リモコンケーブル無しでハンズフリー通話ができるのが快適だ。
■中高域が明瞭でボーカル再現が持ち味の「SHB9150」の
「SHB9150」は、さすがオンイヤーヘッドホンだけのことはあり、SHB7150よりもさらに外部ノイズをしっかりとカットしてくれるパッシブ・ノイズキャンセリング効果が高い。音楽再生を始めたら周囲の音はほぼ聞こえなくなり、外部への音漏れもない。だから外出時に歩きながら音楽を聴く時には周囲の環境にも気を配りながら使いたい。
音質は低域がやや控えめながら、中高域の特にボーカル周りが明瞭で力強い音になっている。本機の場合はケーブルをつないで聴くと、低域の量感がわずかにふっくらとしてくるようだ。Jane Monheitの「Sing」では、声のエッジが少し立つ印象だが、随所にキリッと引き締まった表情をみせてくれるボーカルラインには独特の持ち味がある。クラシックはベルチャ弦楽四重奏団の演奏が面白かった。バイオリンの高域ほ響きがとても明るくフレッシュだ。広がりはコンパクトながら一体感のあるクリアなハーモニーが味わえる。
本体ハウジング外側そのものがボタンになっているので、音楽再生などの操作は軽快だ。オンイヤーながらもクッション製の高いイヤーパッドとサスペンションの効いた「FloatingCushions」により、ある程度長い時間身に着けていても負担は少なかった。
両モデルともに音のバランス、ポータビリティや装着性など、ユーザーにとってベストに感じられる使い心地を追求した良質なエントリー向けのBluetoothワイヤレスヘッドホンだ。使うほどに、音楽や動画鑑賞、ゲームなどポータブル環境で様々なエンターテインメントを楽しむ環境がステップアップできる実感が得られると思う。「サウンド・シグネチャー」という音質の絶対基準を持ちながら、製品ごとに表情を変える魅力的な味付けを加えてくるところは、さすがフィリップスだと言えるだろう。