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高橋敦のファーストインプレッション

ティアックのハイレゾ対応ポタアン/プレーヤー「HA-P90SD」の音をいち早く聴いた!

公開日 2014/11/18 10:00 高橋敦
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ティアック「HA-P90SD」がついに正式発表された(関連ニュース)。曰く「DSD対応ポータブルヘッドホンアンプ/プレーヤー」だ。実売予想は7万2,000円前後。

ティアック「HA-P90SD」とbeyerdynamic「DT 1350」

一見すると一般的なポタアン。しかし小さいながらもディスプレイを搭載し、ボタンも多い。本機は単体での音楽ファイル再生機能も備えているのだ。ユーザーに「どう使う?」と問いかけてくるような、新提案の複合アイテムだ。

ポタアン/USB-DACとしての性能は文句なしの一級品だ。対してプレイヤーとしては大胆に割り切ったコンセプト。極めてシンプルであるがゆえに、むしろ尖った個性を持っている。この注目製品の実力をチェックしていこう。

「HA-P90SD」(ブラック)

「HA-P90SD」(レッド)

ポータブルヘッドホンアンプとしての実力をチェック

まずは文句なく一級品である、ポタアンとしての部分をチェック。単体プレイヤーとして運用する際も再生機能や音質はこのUSB-DAC/アンプ部分が土台となり、これに準ずる。

特にキャッチーな要素はふたつ。まずはDSD 5.6MHzとPCM 192kHz/24bitに対応したことが一つ。そして二つ目が凄いのだが、iOSデバイスとのLightning直結、またはAndroidデバイスとのOTGケーブル直結でもDSD 5.6MHzとPCM 192kHz/24bitの再生が可能なのだ。

様々なデバイスと接続できる拡張性、汎用性の高さが大きな特徴だ

後者は本当に驚きの仕様だ。iOSではカメラアダプター経由でならそのスペックを実現する製品は他にもあるが、ポータブルでの取り回しを考えればケーブル1本直結が理想。本機ではそれが実現されるのだ。

そのフォーマットの潜在力を引き出すべく、基礎的な音質の向上も全面的に図られている。

DACチップはバーブラウン製「PCM1795」を採用。一般的に定評あるチップである上、ティアックは据置DAC「UD-501」やタスカムブランドの業務用マスターレコーダー「DA-3000」への搭載でその能力を把握しているからこその採用だ。マスタークロックは44.1kHz系と48kHz系をそれぞれ搭載している。

DACはバーブラウンの「PCM1795」を搭載している

アンプ部も充実している。バーブラウンのオーディオ向けオペアンプ「OPA1602」を核にしたディスクリート構成で、32Ω負荷時で170mW+170mWという大出力。加えて4段階の出力アッテネータとHIGH/LOW出力ゲイン切替で、どのようなヘッドホンやイヤホンと組み合わせても力強い駆動と最適な音量を共に得られる。

バーブラウンのオーディオ向けオペアンプ「OPA1602」を核にしたディスクリート構成

拡張性も高く活用範囲も広い。前述のiOS/Androidとの直結、PCとのUSB接続に加えて、同軸デジタルと光デジタル、アナログの入力、同軸デジタル出力までを備えている。同軸デジタル出力は後日、DoP方式のDSD 2.8MHz出力にも対応予定だ。

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