高橋敦のファーストインプレッション
ティアックのハイレゾ対応ポタアン/プレーヤー「HA-P90SD」の音をいち早く聴いた!
この駆動力と全体的なクオリティであれば、強力なアンプと組み合わせないと音量を確保できないヘッドホンの代表格である、同じベイヤー「T1」との組み合わせも試してみる価値はある。
非常にハイインピーダンスなT1と本機を組み合わせてみると、驚いたことにボリューム12時で十分な音量を確保できてしまった。大型据置機より余裕があるほどの大出力ぶりだ。音質面も、低域から高域までのバランスや音色感を崩すことはない。T1らしい、僕がT1に期待する音だ。本機はT1さえも余裕を持って駆動し、その力を引き出す。
手持ちのヘッドホンや手元にあったヘッドホンやイヤホンでもチェックを行った。
ヘッドホンはシュア「SRH1540」「SRH1840」、AKG「K812」、OPPO「PM-1」などと組み合わせてみたが、どれを聴いても違和感がない。それぞれのヘッドホンの音に筆者が期待する音を鳴らしてくれる。なおイヤホンについては、今回の試作機はアッテネーター機能が未実装だったため、評価は最終版を待ってお伝えしたい。
DSD対応ポータブルヘッドホンアンプ/プレーヤーを名乗るこのアイテム。非常に尖った製品であり、どう使うか様々な選択肢が用意されている。これがもしも実力を伴っていなかったら、ただの「提案型アイテム」としか受け取れなかったかもしれない。
しかし本機は、これを使いこなしたユーザーに応えてくれるだけのポテンシャルを備えている。あとはユーザーが答えを出すのみだ。