[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域
【第115回】究極のフィット感と遮音性!カスタムIEM(イヤモニ)を作ろう
■究極の絶対領域アイテム “カスタムIEM(イヤモニ)”
本連載のタイトル「オーディオ絶対領域」は「極めてパーソナルな環境や意識で楽しむオーディオ」という意味合いで名付けたものだ。本連載がイヤホンやヘッドホンなどのポータブルオーディオやスピーカーにしてもコンパクトなシステム、その周辺情報を多く取り上げているのはそういった趣旨からだ。
ならば「カスタムインイヤーモニター(カスタムIEM)」は究極のオーディオ絶対領域アイテムと言えるだろう。「究極の遮音性で世界を拒み」し「主人公(自分)だけが装着しその力を発揮できる」というこの重度の厨二感ッ! これが…これこそがオーディオ絶対領域だッ!
というわけで今回は究極絶対領域アイテム、カスタムIEMについての基本情報をまとめてみよう。
■カスタムIEMとは?
カスタムIEMとは何か?
●カスタム =オーダーメイドの
●インイヤー=イヤホン
●モニター =モニター用の
要素分解してわかりやすい言葉に変えてみるとそういうことだが、もちろんもっとちゃんと説明しよう。イヤモニはミュージシャンがライブステージで演奏する際、自分や他のミュージシャンの声や演奏をモニターする(聴き取る)ために使われるイヤホンだ。
イヤモニ登場以前は、ステージには多くのモニタースピーカーが設置されているのが当然だった。ライブ会場やテレビ番組で、ボーカリストやギタリストの足元から彼らの頭を狙って斜めに設置されているスピーカーを見かけたことはないだろうか。あれがモニタースピーカーだ。ボーカルや各楽器の音を適当にミックスして聴き取りやすく演奏しやすいバランスに調整したものが、あのスピーカーから出されており、彼らはそれを聴いて演奏を合わせている。
しかしステージ上にはそれぞれの楽器の生音や観客の歓声も溢れており、モニタースピーカーからの音は聴き取りにくくなりがち。単純な対応策としてはモニタースピーカーの音量アップということになるのだが、すると音量のインフレで爆音に近付いていき、あまり聴き取りやすくできない上に耳に悪いという残念な状況になってしまう。これがミュージシャンもエンジニアも悩ませていたのだが…。
そこで考案されたのがイヤーモニターだ。時間を進めて現在のライブやテレビの様子を確認してみてほしい。ミュージシャンの耳元に大柄なイヤホンが光っていることが少なくないはずだ。あれがイヤモニ。耳栓としての役割も兼ねる形のイヤホンで、各演奏者が耳元で直でモニターすることで、音量のインフレを回避できる上にモニターとしてもより聴き取りやすいものになっている。さらに「カスタム」は個人個人の耳の形に合わせての特注品なので、耳栓としてのフィット感、遮音性が最大限なのだ。
そのように誕生して普及し始めたイヤモニ。その優れた遮音性や音質が「これステージだけじゃなくて外出時に音楽楽しむのにも使えるんじゃね?」と発見されたことが、現在の「カナル型イヤホン」につながる。ハードロックのステージの爆音に対応できる遮音性なら地下鉄の爆音にだって対応できるというわけだ。
当初はイヤモニそのものしか存在しなかったので、個人用特注のカスタムではなくユニバーサルタイプのイヤモニを、そのまま音楽リスニングに転用するという使い方や販売が主だった。しかしご存知の通り、現在はイヤモニの流れを汲んで遮音性を高めたカナル型イヤホン全般も広く普及している。
本連載のタイトル「オーディオ絶対領域」は「極めてパーソナルな環境や意識で楽しむオーディオ」という意味合いで名付けたものだ。本連載がイヤホンやヘッドホンなどのポータブルオーディオやスピーカーにしてもコンパクトなシステム、その周辺情報を多く取り上げているのはそういった趣旨からだ。
ならば「カスタムインイヤーモニター(カスタムIEM)」は究極のオーディオ絶対領域アイテムと言えるだろう。「究極の遮音性で世界を拒み」し「主人公(自分)だけが装着しその力を発揮できる」というこの重度の厨二感ッ! これが…これこそがオーディオ絶対領域だッ!
というわけで今回は究極絶対領域アイテム、カスタムIEMについての基本情報をまとめてみよう。
■カスタムIEMとは?
カスタムIEMとは何か?
●カスタム =オーダーメイドの
●インイヤー=イヤホン
●モニター =モニター用の
要素分解してわかりやすい言葉に変えてみるとそういうことだが、もちろんもっとちゃんと説明しよう。イヤモニはミュージシャンがライブステージで演奏する際、自分や他のミュージシャンの声や演奏をモニターする(聴き取る)ために使われるイヤホンだ。
イヤモニ登場以前は、ステージには多くのモニタースピーカーが設置されているのが当然だった。ライブ会場やテレビ番組で、ボーカリストやギタリストの足元から彼らの頭を狙って斜めに設置されているスピーカーを見かけたことはないだろうか。あれがモニタースピーカーだ。ボーカルや各楽器の音を適当にミックスして聴き取りやすく演奏しやすいバランスに調整したものが、あのスピーカーから出されており、彼らはそれを聴いて演奏を合わせている。
しかしステージ上にはそれぞれの楽器の生音や観客の歓声も溢れており、モニタースピーカーからの音は聴き取りにくくなりがち。単純な対応策としてはモニタースピーカーの音量アップということになるのだが、すると音量のインフレで爆音に近付いていき、あまり聴き取りやすくできない上に耳に悪いという残念な状況になってしまう。これがミュージシャンもエンジニアも悩ませていたのだが…。
そこで考案されたのがイヤーモニターだ。時間を進めて現在のライブやテレビの様子を確認してみてほしい。ミュージシャンの耳元に大柄なイヤホンが光っていることが少なくないはずだ。あれがイヤモニ。耳栓としての役割も兼ねる形のイヤホンで、各演奏者が耳元で直でモニターすることで、音量のインフレを回避できる上にモニターとしてもより聴き取りやすいものになっている。さらに「カスタム」は個人個人の耳の形に合わせての特注品なので、耳栓としてのフィット感、遮音性が最大限なのだ。
そのように誕生して普及し始めたイヤモニ。その優れた遮音性や音質が「これステージだけじゃなくて外出時に音楽楽しむのにも使えるんじゃね?」と発見されたことが、現在の「カナル型イヤホン」につながる。ハードロックのステージの爆音に対応できる遮音性なら地下鉄の爆音にだって対応できるというわけだ。
当初はイヤモニそのものしか存在しなかったので、個人用特注のカスタムではなくユニバーサルタイプのイヤモニを、そのまま音楽リスニングに転用するという使い方や販売が主だった。しかしご存知の通り、現在はイヤモニの流れを汲んで遮音性を高めたカナル型イヤホン全般も広く普及している。