[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域
【第131回】残暑のS/N向上プラン!風鈴からクーラーまで、静かさと快適さのベストバランスを探る
■やはりお前が最後というわけか…エアコン登場!
しかしやはりキングオブ空調はエアコンだ。特に夏場の冷房は温度と湿度をまとめて下げてくれるのでその効果は強大!
今回「28度」設定での運転開始から15分ほど経過した時点での計測。表の通り、計測値としては室温はちょっとしか下がっていない。しかし湿度の低下は明らかだし、体感的な涼しさとしては見事なまでに向上させてくれた。さすがエアコン! なお部屋の他の場所だと室温はもう少し下がっており、エアコンの気流の関係で計測地点のデスクでは効果が弱いのかもしれない。
騒音は38dBとこの部屋の基準ラインの36dBから明確に上がってはいるし体感的にもそれは感じられる。しかしそれは運転開始時、部屋を冷やし始めたときの測定値だ。部屋の温度が十分に下がったとエアコンのセンサーが判断するとエアコンはそれを維持するだけのモードに入る。その際、計測値的には38dBのままだったが体感的には静かになったと実感できる変化があった。
そしてそこに扇風機を加えると、メインのGreenFan Japanの首振り運転で部屋の空気が撹拌されるためか計測地点での温度もさらにやや下がり(単に冷房開始からの経過時間が長くなっていたためかもしれないが)、それと風の相乗効果で体感的な涼しさはさらにアップする。それでいてGreenFanの作動音はエアコンのそれによるマスキング効果もあってほとんど聞こえず、計測値としても体感としてもエアコン単体の場合と変わらない静かさだ。
これが快適さと静かさ、そしてエアコンの設定温度を高めにして電気消費量も節約できる、全方位対応のベストバランスと言えるだろう。もちろん「28℃」というのは取材当日の僕の自室での僕の感覚での設定に過ぎないので、そこは決め打ちではないが。
なお夏前の梅雨の時点では、今回紹介したものの他に「除湿機」も大活躍してくれていたことも付記しておこう。エアコンが「再熱除湿」型でない場合エアコンでの除湿は室温の低下を伴い、逆に除湿機での除湿は室温の上昇を伴う。なので使い分けが必要な場面も多いのだ。