ファイル・ウェブ「アナログレコード特集」
アナログレコードの音がお手頃価格で激変。「カートリッジ交換」を楽しもう(1)
アナログレコードはポータブルオーディオに似ている?!
カスタマイズする楽しみが満載!
しかしながら実際にはそれほど極端な世界ではなく、10万円未満のプレーヤーでも充分にアナログレコードの良さを引き出してくれる製品はあるし、レコード自身やカートリッジと呼ばれる針などの扱いやセッティング調整など、手慣れてしまえばそれほど難しくなかったりする。
何よりも、カートリッジやヘッドシェル、フォノケーブル、フォノイコライザー、場合によってはトーンアームやターンテーブル台まで、様々なものが自由にカスタムできるなど、ガジェット然とした“遊び道具”としての魅力も持ち合わせているのだ。
感覚としては、ポータブルオーディオというか、自作PCに近いかもしれない。まずはPCを1台セットで買い、あとからいろいろとカスタムするかのように、いろいろなパーツを交換して、音の変化を楽しむことができるのだ。
また、カートリッジなどは、1つに限らず様々なものを購入してレコードによって交換することも手軽にできたりする。これは、その日の気分やシチュエーションによってヘッドホンやイヤホンを交換できる「ポータブルオーディオ」に近いノリかもしれない。
そして、金額的にも意外にリーズナブルだったりする。アナログレコードは、音の良さはもちろんのこと、カスタムして楽しめるという別の魅力も持ち合わせているのだ。
ということで、ここではアナログレコードより楽しむためのカスタム入門編として、カートリッジ交換について、数回の連載形式でいろいろと紹介していこうと思う。
お手頃価格で音質が激変!カートリッジ交換の楽しみ
先ほども触れたように、アナログプレーヤーはカスタムできない部分が何ひとつないくらいバリエーションに富んだパーツが用意されている。とはいえ、いきなり沢山の選択肢を提示されても迷うもの。なのでアナログプレーヤーを買ったばかりの人や、これから買おうという人に真っ先にお勧めしたいのが「カートリッジの交換」だ。なぜならカートリッジはアナログレコード再生ではイチバン音質に影響を与える部分であり、交換することで顕著に違いが分かるからだ。
アナログレコードは、細い溝を針がトレースして振動を読み取り、磁石とコイルを使って電気信号に変えて音にする仕組みになっている。そのため、微細な動きを巧みに拾い上げなければならず、カートリッジの善し悪しが音質を大きく左右することになる。
ゆえに、カートリッジには徹底的にクオリティにこだわった数十万円する製品も少なからず存在するが、主流となっているものや名機と呼ばれる定番モデルは、意外と手ごろな価格だったりする。なかには数千円で買えるものもある。なので金額的には、PCパーツ交換やイヤホンのリケーブル程度の感覚で手軽に導入することができるのだ。その割に、音質や音色は大きく変わってくれるので、ぜひぜひカートリッジ交換を楽しんで欲しい。
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