[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域
【第164回】本当に乗り換える価値アリ?「AK70」とAK歴代エントリーDAPを比べてみた
■実際に比べてみる!サイズと持ち心地
AK70をしっかり把握したところで、やっとだが「AK100MKII」「AK Jr」との比較検討に入っていこう。
まず今もAK100MKIIやAK Jrを愛用しているユーザーの方には、その理由として携帯性、「毎日普段使いするにはこの小型軽量さが欠かせないから」というところがある方が少なくないのではないかと思う。そこの部分を考えないのであれば同じAKシリーズの中でも、第二世代ならAK100II、第三世代ならAK300と、乗り換え先はすでにあったわけだから。
なので、まず初めの比較検討要素としては「AK70のサイズや持ち心地って100MKIIやJrと比べてどうなの?」というところだろう。
サイズについてはまず数字と写真で確認。
・AK70|幅60.3×縦96.8×厚さ13mm、重量132g
・AK100MKII|幅59.2×縦79×暑さ14.4mm、重量122g
・AK Jr|幅52.9×縦117×厚さ8.9mm、重量98g
AK70は「AK100MKIIより縦に長いけど薄い。AK Jrより縦は短いけど他の部分は大きく重い」といったところだ。
実感としては、AK100MKIIを手にしてからのAK70にネガティブな違和感は特にはない。AK JrからのAK70は、縦横厚さ全て別物だしAK70の方が明らかに重いので、「持ち心地の互換性」的なものは薄い。
しかし重さはさておき握り心地については、少しずんぐりとした感じのAK70のそれを好む方も少なくはないだろう。「握り心地は違うが、握り心地に優劣はない」といったところか。
ただ、Jrを現在ジーンズやカバンの外ポケットなどに入れていることが多い方には、AK70は厳しいかもしれない。その使い方はJrの薄さによって成立している面が大きいからだ。
とはいえ、Jrの薄さは類例が少ないものであり、その薄さにこだわり続けるとなると、この先も乗り換えの選択肢はなかなか現れてくれないかも。いま(AK70)でなくとも、いずれかの機会でそこは諦めて、別の携帯方法を考えるのが得策かもとは思う。
なおAKシリーズ全般に言えることだが、持ち心地、特に「角が当たるのが気になる」については、付属または別売の革(エントリーモデルだと合皮)ケースによって大きく改善されることも多い。