【第171回】「イヤーピース交換」を極める！ “最低コストで最大効果”のイヤホンチューニング

■イヤーピース選び ～実践編～

上述の基本を踏まえた上で、具体的なイヤホンと具体的なリプレイスメントイヤーピースの製品を組み合わせていく「実例のひとつ」を見てもらうことで理解を深めてもらえればと思う。

…とはいえ、これは「実例のひとつ」に過ぎない。今回サンプルとしたイヤホン、僕の耳の大きさや形、僕の耳の聴こえ方との相性ではこうなったというだけであり、一概に「このイヤーピースに変えればこういう音になる」という話ではない。
なので、「どのイヤーピースを選べばよいのか」ではなく、「どういうポイントに注目してイヤーピースを選べばよいのか」の参考にしてほしい。

で、今回サンプルとしたそのイヤホンは、beyerdynamic×Astell&Kern「AK T8iE MkII」だ。

こちらを選んだ理由としては、
・付属シリコンが独自形状でこだわりがありそう
・イヤーピースを取り付けるノズルのサイズ（径）が「よくあるサイズ」なので様々なイヤーピースを取り付けてのテストがやりやすそう
・聴き慣れていることに加えて、ほどほどに癖があるので音の変化に気付きやすそう
・標準でコンプライも付属するのでテスト用にそれを別途に買わなくて済むから僕のお財布に優しい
といったところだ。

イヤーピースは以下の各シリーズから、T8iE MkIIのノズル径に適合するものをピックアップした…はずだった。そこは後述する。

●T8iE MkII付属標準の独自形状シリコン｜シリコン
●final Eシリーズ｜シリコン
●茶楽音人 SpinFit｜シリコン
●JVC スパイラルドット｜シリコン
●Comply Txシリーズ（T8iE MkII付属）｜フォーム
●Comply Tsシリーズ｜フォーム
●Sony トリプルコンフォート｜独自シリコンフォーム＋シリコン

▼付属標準シリコンのサイズを合わせて音を確認
まずはイヤーピースの種類の前に「イヤーピースのサイズ合わせ」から。付属の標準イヤーピースのサイズ違いを試し、その感触をチェック。