【特別企画】操作感/音質が強化された“Mシリーズ” の代名詞
今欲しい機能が“全部入り”の先進DAP。4.4/2.5mmバランス端子搭載、FiiO「M11」レビュー
これまでの“Mシリーズ”でお馴染みのBluetooth受信機能も引き続き搭載し、スマホやタブレットの音楽をグレードアップさせる “Bluetoothアンプ” として運用できる。受信時のコーデックはSBCに加えLDACにも対応しており、スマホやタブレットの内蔵アンプ、あるいは小型のBluetoothレシーバーと比べれば、音の迫力/明瞭さは一段上手。M11が対応していないストリーミングや動画をスマホで再生するようなとき、音のもの足りなさを補ってくれる。
Bluetoothアンプとは逆に、他の機器を使ってM11の利便性を高めようというアプローチが「FiiO Link」。FiiO Musicをインストールしたスマートフォンから、Bluetooth経由でM11の音楽再生をリモートコントロールできる機能なのだが、複数の端末の操作を1台にまとめ、いちいち持ち替える必要が無いので実際とても快適だ。
Wi-Fiの方でも、DLNA対応機器との通信や、AirPlay受信に対応しているのがポイント。PCやNASに保存している楽曲、iTunesで購入した古い曲やApple Musicの聴き放題音源なども、宅内のネットワークにさえつないであれば、ちょっと聴きたくなった時に気軽にM11からアクセスできてしまう。宅内のどこからでも音楽ライブラリを活用できる、ネットワークオーディオ用端末としても使い出がありそうだ。
ちなみに、M11本体は32GBの内蔵ストレージに加え、2TBまで認識するmicroSDXCスロットを2基も搭載、おまけに「Wi-Fiファイル送信」機能もFiiO Musicに備わっていて、USB接続だけでなくワイヤレスでも音源転送ができる。ハイレゾ音源やCDリッピング音源がメインのユーザー、あるいは「音源データは手元に保存しておきたい派」のユーザーもないがしろにされておらず、このあたりの “至れり尽くせり”感が実にFiiOらしい。
なお、M11の仕様上、microSDXCスロットの読み書き速度はスロット1よりスロット2の方が優れているという。アプリの動作に影響するほど大きな差では無いのだが、容量の大きなmicroSDXCカードやたくさんのハイレゾ音源を扱う場合は、スロット2を優先して使うと良いだろう。
■メリハリのきいたソリッドなサウンド。音の楽しみ方は豊富
FiiO M11単独の音質は、3.5mm/2.5mm/4.4mm 3種のケーブルを同梱しているAr:tioのイヤホン「RK01」を組み合わせて試聴してみた。