ハイレベルな純正レンズが目白押し!
パナソニック「LUMIX DC-S1R」レビュー。Sシリーズレンズで深まる「システム」としての魅力
■「LUMIX S PRO 24-70mm F2.8」
「LUMIX S PRO 24-70mm F2.8」(275,000円/税抜)は、いわゆる大三元を構成するズーム全域F2.8の大口径標準ズーム。重さは935gほどあり、手ブレ補正機構を内蔵していない24-70mmF2.8としてはやや重めだが、これは光学系に一切の妥協をしなかった結果だろう。
絞り開放から惚れ惚れするような見事な解像性能であり、画面全体の画質の均質さを含め、欠点を見いだしにくい素晴らしい描写性能を見せてくれる。特にボケ味は見事で、その自然で誇張のないアウトフォーカス描写を見ていると、このレンズが単に解像性能一辺倒ではなく、シャープさと美しいボケ味を高次元で両立させることをコンセプトに設計されていることがよく分かる。
ズームリングの操作トルクが適切で、携行中にズームが自由落下しないようになっているなど、機能面もよく出来ている。
前述したとおり手ブレ補正機構は非搭載だが、S1Rのボディ内手ブレ補正機構が非常に優秀なため、スローシャッターの手持ち撮影でも不安はない。試しに焦点距離70mm、シャッター速度1/8秒で撮撮影してみたが、全コマで手ブレはなかった。