[2022-2023]伊尾喜大祐が徹底レビュー!
嵐にガンダム、トップガン! 画質&音質の良さで選んだ4K UHD BDベスト10
コロナ禍で公開待機中だったハリウッド大作が次々と劇場にお目見えし、その波がパッケージソフトへと一気に押し寄せ、盛り上がりをみせた2022年の4K Ultra HDブルーレイ(以下4K UHD BD)。邦画の新作が4K UHD BDとなって登場しなかったのは寂しいが、アニメや音楽ライブのタイトルで国内の作品も存在感を発揮した。
本稿では、そんな中から高画質&高音質で印象に残った10タイトルをピックアップ。いずれの作品も4K/HDR、広色域による映像表現の進化を実感させられ、Dolby AtmosやDTS:Xといった3Dサウンドの音響も圧巻。また、最新のHDRフォーマットであるDolby Visionの効果も絶大だ。ホームシアターでも劇場に匹敵する映像・音響が体感できる、そんなハイクオリティソフトの観どころ・聴きどころを紹介していこう。
・『ARASHI Anniversary Tour 5×20 FILM “Record of Memories"』
・『エルヴィス』
・『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』
・『THE BATMAN-ザ・バットマン-』
・『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』
・『SING/シング:ネクストステージ』
・『トップガン マーヴェリック』
・『NOPE/ノープ』
・『ブレット・トレイン』
・『ラストナイト・イン・ソーホー』
東京ドームで行われた“映画を撮影するため”に1日限りで開催された「シューティング・ライブ」を収録した本作品。125台ものカメラで捉えた前代未聞のライブフィルムが、邦楽ソフトにおいて史上初のDolby Vision/Atmosの仕様で登場した。ドルビーシネマ上映が連日満員だったのも頷ける、コンサートさながらの臨場感が楽しめる。
CH4「Oh Yeah!」では、メンバーの合図で上がる花火の眩さと響き渡る轟音。CH6「言葉より大切なもの」では、コール&レスポンスがフロントとサラウンドのスピーカー間で掛け合う。照明によって煌めく衣装と汗ばむ肌の質感はリアリティが高い。CH16「アオゾラペダル」では客席の歌声が音場に感動的に漂う。CH19「Lucky Man」はスクリーンに映るCG映像をシュールで鮮やかに描く。全編がライブ作品らしい楽しさに溢れている。歌詞字幕の収録もうれしい。今夜はホームシアターで、夢のつづきを始めよう。
[SPEC]●制作:2022年/日 ●監督:堤 幸彦 ●出演:嵐 ●本編映像:約147分、16:9、Dolby Vision ●本編音声:日本語Dolby Atmos、日本語リニアPCM 5.1ch 他
栄光の人生賛歌かと思いきや、実は悪徳マネージャーに徹底的に搾取され続けた「キング・オブ・ロック」=エルヴィス・プレスリーの悲劇のドラマ。とはいえ、そこは『ムーラン・ルージュ』のバズ・ラーマン監督。ケレン味たっぷりな画作りとキレッキレな編集テンポで159分を一気に駆ける。
キレ味の鋭さは映像も同様で、シネスコ画面の隅々までシャープ。時代の空気感の再現には、本作のために開発された撮影レンズが大きく貢献。ゴールドと原色が多用されたゴージャスな色彩は目を奪われるほど。CH3の歌声の響きと女性たちの悲鳴、CH7の低い天井のライブハウスでの演奏や熱狂する観客は、Dolby Atmosの聴きどころ。CH8のマスコミ陣のフラッシュの音も距離感がリアルに感じられる。CH10は、テレビスタジオと調整席の音場変化に注目で、セリフや効果音も大胆にリアや天井に回り、とにかく全編でパワフルさに溢れる。
[SPEC]●制作:2022年/米 ●監督:バズ・ラーマン ●出演:オースティン・バトラー、トム・ハンクス、オリヴィア・デヨング 他 ●本編映像:約159分、スコープ、Dolby Vision ●本編音声:英語Dolby Atmos、日本語Dolby Digital 5.1ch 他
ジオン軍の歴戦のパイロット、ククルス・ドアン。脱走兵となって孤島で子供たちと暮らす彼の前に、島の残敵掃討を命じられたアムロのガンダムが現れる。本作は、79年放送のTVシリーズ『機動戦士ガンダム』の同名エピソードを長編映画化したものだ。
ガンダムやザクなどのモビルスーツは、最新のCGモデリングで描かれ、メカの関節や装甲などのリアルな可動ギミックに思わず目を見張る。HDR効果もモノアイやビーム・サーベルの輝きで真価を発揮。Dolby Atmosのサウンドも、CH2のガンペリー機内に響くプロペラ音をはじめ、戦いの予兆のように頭上で轟く雷鳴、ガンダム対ザクのダイナミックな音響、そしてCH11のコア・ブースターのブースターの空中バトルなど、戦闘音から静かな環境音まで周到かつ精緻に描く。服部ヘ之の劇伴も、オリジナル版の渡辺岳夫へのオマージュが満載で胸熱!
[SPEC]●制作:2022年/日 ●監督:安彦良和 ●声の出演:古谷 徹、武内駿輔、成田 剣 他 ●本編映像:108分、16:9、HDR10 ●本編音声:日本語Dolby Atmos、日本語リニアPCM 2.0ch 他
本稿では、そんな中から高画質&高音質で印象に残った10タイトルをピックアップ。いずれの作品も4K/HDR、広色域による映像表現の進化を実感させられ、Dolby AtmosやDTS:Xといった3Dサウンドの音響も圧巻。また、最新のHDRフォーマットであるDolby Visionの効果も絶大だ。ホームシアターでも劇場に匹敵する映像・音響が体感できる、そんなハイクオリティソフトの観どころ・聴きどころを紹介していこう。
観るべき・聴くべき10作品はこちら!
・『ARASHI Anniversary Tour 5×20 FILM “Record of Memories"』
・『エルヴィス』
・『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』
・『THE BATMAN-ザ・バットマン-』
・『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』
・『SING/シング:ネクストステージ』
・『トップガン マーヴェリック』
・『NOPE/ノープ』
・『ブレット・トレイン』
・『ラストナイト・イン・ソーホー』
『ARASHI Anniversary Tour 5×20 FILM “Record of Memories"』
東京ドームで行われた“映画を撮影するため”に1日限りで開催された「シューティング・ライブ」を収録した本作品。125台ものカメラで捉えた前代未聞のライブフィルムが、邦楽ソフトにおいて史上初のDolby Vision/Atmosの仕様で登場した。ドルビーシネマ上映が連日満員だったのも頷ける、コンサートさながらの臨場感が楽しめる。
CH4「Oh Yeah!」では、メンバーの合図で上がる花火の眩さと響き渡る轟音。CH6「言葉より大切なもの」では、コール&レスポンスがフロントとサラウンドのスピーカー間で掛け合う。照明によって煌めく衣装と汗ばむ肌の質感はリアリティが高い。CH16「アオゾラペダル」では客席の歌声が音場に感動的に漂う。CH19「Lucky Man」はスクリーンに映るCG映像をシュールで鮮やかに描く。全編がライブ作品らしい楽しさに溢れている。歌詞字幕の収録もうれしい。今夜はホームシアターで、夢のつづきを始めよう。
[SPEC]●制作:2022年/日 ●監督:堤 幸彦 ●出演:嵐 ●本編映像:約147分、16:9、Dolby Vision ●本編音声:日本語Dolby Atmos、日本語リニアPCM 5.1ch 他
『エルヴィス』
栄光の人生賛歌かと思いきや、実は悪徳マネージャーに徹底的に搾取され続けた「キング・オブ・ロック」=エルヴィス・プレスリーの悲劇のドラマ。とはいえ、そこは『ムーラン・ルージュ』のバズ・ラーマン監督。ケレン味たっぷりな画作りとキレッキレな編集テンポで159分を一気に駆ける。
キレ味の鋭さは映像も同様で、シネスコ画面の隅々までシャープ。時代の空気感の再現には、本作のために開発された撮影レンズが大きく貢献。ゴールドと原色が多用されたゴージャスな色彩は目を奪われるほど。CH3の歌声の響きと女性たちの悲鳴、CH7の低い天井のライブハウスでの演奏や熱狂する観客は、Dolby Atmosの聴きどころ。CH8のマスコミ陣のフラッシュの音も距離感がリアルに感じられる。CH10は、テレビスタジオと調整席の音場変化に注目で、セリフや効果音も大胆にリアや天井に回り、とにかく全編でパワフルさに溢れる。
[SPEC]●制作:2022年/米 ●監督:バズ・ラーマン ●出演:オースティン・バトラー、トム・ハンクス、オリヴィア・デヨング 他 ●本編映像:約159分、スコープ、Dolby Vision ●本編音声:英語Dolby Atmos、日本語Dolby Digital 5.1ch 他
『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』
ジオン軍の歴戦のパイロット、ククルス・ドアン。脱走兵となって孤島で子供たちと暮らす彼の前に、島の残敵掃討を命じられたアムロのガンダムが現れる。本作は、79年放送のTVシリーズ『機動戦士ガンダム』の同名エピソードを長編映画化したものだ。
ガンダムやザクなどのモビルスーツは、最新のCGモデリングで描かれ、メカの関節や装甲などのリアルな可動ギミックに思わず目を見張る。HDR効果もモノアイやビーム・サーベルの輝きで真価を発揮。Dolby Atmosのサウンドも、CH2のガンペリー機内に響くプロペラ音をはじめ、戦いの予兆のように頭上で轟く雷鳴、ガンダム対ザクのダイナミックな音響、そしてCH11のコア・ブースターのブースターの空中バトルなど、戦闘音から静かな環境音まで周到かつ精緻に描く。服部ヘ之の劇伴も、オリジナル版の渡辺岳夫へのオマージュが満載で胸熱!
[SPEC]●制作:2022年/日 ●監督:安彦良和 ●声の出演:古谷 徹、武内駿輔、成田 剣 他 ●本編映像:108分、16:9、HDR10 ●本編音声:日本語Dolby Atmos、日本語リニアPCM 2.0ch 他
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